B310系サニーは、1977年にB210系の後継として登場した4代目モデルです。初代B10系以来の名機A型エンジンとFRレイアウトを継承した最後のモデルであると同時に、先々代B110系と共にTSと呼ばれた当時のツーリングカーレースで大活躍したことでも有名です。
こちらの車両は角型ヘッドランプを採用した後期型の中では初期に当たる1980(昭和55)年登録のもので、A14型1390ccエンジンを搭載した中級グレードの1400SGLです。
外観はB210系の丸みを帯びたものから一新され、B110系を彷彿とさせる直線基調のスポーティで無駄のないデザインとなりました。
マイナーチェンジで印象の変わったフロントと比べるとリアの変化はわずか。バンパーは樹脂部品のない下級グレード用に変更されています。
A14型・直列4気筒OHV・1390ccエンジンはノーマルのキャブレター仕様で最大出力80PS/6000rpmと最大トルク11.5kg-m/3600rpmを発生する実用ユニット。ところが、レースではOHVとしては規格外の10000rpm以上回る高回転エンジンとなってレース用DOHCヘッドを搭載したK型エンジンのパブリカやスターレットと互角以上の戦いを演じました。
こちらの車両も、トラストの等長エキゾーストマニホールドとソレックスキャブレター44φ、ワンオフマフラーなどでモディファイされています。
当時の日産車らしい絶壁コンソール。回転計はスポーティグレードのGXと最上級グレードSGXにしか装備されませんが、こちらの車両では社外品が装着されています
前席はレカロシートに変更されています。
後席は中上級グレード用のモケット表皮のシートで、程度も良好。
室内にはロールゲージが組まれています。
ホイールはハヤシストリート。
フロントのローダウン化は車高調によって行われています。
H150機械式LSDが装着されています。
[エンジン]
・まつおかピストンφ79(1508.8ccに排気量アップ)
・東名パワード74度加工カム
・東名パワードバーニアスプロケット
・軽量バルブリフター(非中空)
・コンロッド重量合わせ
・シリンダヘッド0.5mm面研
・インテークバルブガイド加工
・バッフルプレート入りオイルパン
・GXバルブスプリング
・NISMO燃料ポンプ
・NISMOヘッドガスケット
・NISMO強化クラッチ
・軽量フライホイール(6kg)
・オイルクーラー(SA22C RX-7用改)
・フルトランジスタデストリビュータ
・ACCELプラグコード
・ワコー コイル
[吸排気系]
・ソレックスキャブレター44φ(カールファンネル付)
・トラスト等長エキゾーストマニホールド
・ワンオフマフラー(デフ下タイプ)
[サスペンション]
フロント
・ID62直巻5kg車高調(ヘルパースプリング付)
・クスコ ピロアッパーマウント
・江花ロールセンターアダプター
・TRDショックアブソーバー
リア
・ジムニーワイド用スプリング
・TRDショックアブソーバー
[駆動系]
・NISMO H150機械式LSD(OH後900km)
・60型5速トランスミッション
[ブレーキ]
フロント:強化パッド
リア:強化ライニング
[ホイール/タイヤ]
ホイール:ハヤシストリート13インチ(フロント6.5J/リア7.0J)
タイヤ:ADVANネオバ175/60R13(8~9分山)
[ボディ]
・フロントストラットタワーバー
・ロールバー
[その他]
・ラムコ回転計
・油圧計
・東名パワードステアリング
・クワトロバケットシート
・ワンオフフットレスト
・砲弾型ミラー