2017.05.20[買取入庫情報]トヨタ カリーナ A63系
旧車 カリーナ入庫情報
そもそもセリカの兄弟車として開発されたカリーナは、代々コロナよりスポーティな位置づけ。
「脚がいいヤツ」というキャッチコピーを知っているのは40代以降の世代だろうが、自らそう讃えるほど優れた操縦性を備えていた。
なのに4ドアセダン(ハードトップもあったけど)というところが渋好みのマニアにはたまらなかった。
でもその性格が災いしてか、セリカに比べて同じくらい売れたはずなのに現存している数は悲しいくらいに少ない。
しかも、1984年に発売された4代目からは前輪駆動のFFになったこともあって、より一層地味なイメージになってしまい2001年には車名そのものが消滅してしまった。
そりゃ残らないよね、なんて声が聞こえてきそうだが、そこであえて言わせていただきたい、「今から乗るなら男のFR、しかもセダン」であると。
3代目までのカリーナは言わずと知れた後輪駆動。
やっぱりエンジンが前にあってリアタイヤを駆動するFRは乗っていて気持ちいいし、峠やサーキットでも楽しめる。
アクセルを踏んで曲がる感覚はFFじゃ味わえないのだから。
しかもセダン。
実用性はバツグンだしボディの剛性だってハードトップに比べたら雲泥の差。
3代目のA63系は81年発売だから、もはや30年選手。
でもセダンだったらヤレヤレになっていないこともある。
今回はまさにそんな理想的なカリーナの登場だ!

写真を見ていただければお分かりだろうが、まずボディがパリッとしている。
塗装はされているかもしれないが、これだけキレイなプレスラインが残っているというのは非常に高評価。
しかもボロボロになりがちは樹脂製の黒バンパーがしっかりしているしメッキの状態も問題なし。
こうした部分にダメージがあると、買った後で意外と費用がかかるもの。
しかもこの車高。
前オーナーがわかってる人だったのだろう。
フロントに車高調を入れリアには強化サスとショックの組み合わせ。
そこに履かせたのはSSR製メッシュホイール。しかもあえてフロントに175、リアに165サイズを選んでいる。
ドリフトさせるのが楽しそうだ。

グレードはGT-Rだからエンジンは4A-G。
つまり、今でも豊富にチューニングパーツが存在する。
この時代ツインカムターボの3T-Gもあったけれど、当時からNAで高回転が楽しい4A-Gが人気だった。
その走りはやっぱり今でも魅力的。
何しろビュンビュン回るエンジンにFRなのだから。
おまけにマフラーはFGK製。
回すのが気持ちいいこと間違いなしだ。

室内ではフロント左右にバケットシートが入り、ステアリングはナルディともうバッチリ。
おまけにダッシュ割れもなく非常に程度が良いから、運転していて古臭さや貧乏臭さも感じない。
角張ったデザインだって今の目で見れば新鮮に映るだろう。
今後、これだけ程度の良いカリーナが売りに出てくるかは神のみぞ知るで非常に難しいだろう。
80年代のクルマを楽しむなら、男は黙ってFRセダンで決まりだ!