2020.05.23[買取入庫情報]日産 C10型スカイライン
今回は弊社でレストアと同時にL28エンジンを載せ換えたハコスカを紹介しよう。
ハコスカは言わずと知れた3代目C10型スカイラインのこと。
今では旧車人気を牽引する名車中の名車。
だったらしっかりレストアしてキレイな状態で乗るべきだ。
ポンコツなまま乗っていたら、それこそハコスカの名前を汚す行為と同じこと。
名車らしく誰がみても振り返るような姿にしてやりたいもの。

そしてスカイラインといえば国産最速でなければならないという宿命を背負ったマシン。
ツーリングカーレースで50勝を挙げた実力は、いまだ色あせることのない記録。
そんなハコスカが見た目はキレイなのに遅かったらガッカリじゃないだろうか。
だったらレストアと同時にパワーアップを図りたい。
L型6気筒エンジン搭載車の定番中の定番、L28エンジンを載せてしまえば話は早い。
でも今やL28自体が貴重な存在になった。
42ブロックに拘らなくてもL28は取り合い状態。
でも弊社ならいつだってストックがあるから、要望に即応できる。
まずはL28エンジンのオーバーホール
単にL28を載せただけじゃ壊れるだけ。
ここはしっかりエンジンをオーバーホールしてあげたい。
ハコスカより新しいと言ってもL28エンジンが現役だったのは40年も前のこと。
古いエンジンでも現代の路上で耐えうるよう、しっかりとメンテするのが鉄則だ。

今回はストックのL28を分解してブロックは徹底的な洗浄を行った。
シリンダーヘッドも洗浄した後、消耗部品を交換してから組み立てる。
ここまでやるのだから、しっかりブロックは日産純正のブルーで再塗装しておこう。
L型エンジンの組み立てで重要なのは、バルブタイミングを正確に測定すること。
シリンダーブロックにヘッドを載せたら、ヘッドにカムシャフトを通してカムスプロケットを組む。
そこにタイミングチェーンをかけるわけだが、この時にしっかりとバルブタイミングを合わせることができていないと、L型エンジンは本来の性能を発揮しないばかりか、トラブルの原因になる。
オーバーホールしたのに調子が悪いという場合、まずここを疑うべきだ。
L20からL28へ載せ替え
デスビなどの補器類を装着したら、いよいよレストアしたボディに載せる。
エンジンを降ろしたボディだから、載せたままでは手が入らないところまで修正してレストアできる。
レストアするならエンジンは必ず降ろしたいし、どうせ降ろすならL28に載せ換えると一石二鳥。


今回はソレックスキャブを3連装するためインマニを変更して、排気系にもステンレス製等長マニ、タコ足を装着している。

ソレックスの同調が取れたら、それこそノーマルのL28とは比べ物にならないレスポンスとパワーが手に入る。
ハイパワー仕様を狙うなら大容量ラジエターや電動ファンは欠かせないし、点火系もMDIなどで強化すべき。

もちろん足回りは車高調サスペンションに変更して、パワーに見合ったものにしている。
いかがだろう。ハコスカをレストアするなら、同時にL28載せ換えたくならないだろうか。
今なら公認車検も楽に取得できるから、昔のようにヤミ車検じゃなく正々堂々とL28パワーを楽しめる。
これはやるしかない!