2025年1月24日
ブレーキパッドの交換について|目安のタイミングや費用をおさえる交換するコツ
数ある車のパーツの中でもブレーキパッドは、安全に直結する非常に重要なパーツです。
そんなブレーキパッドは消耗品とされ、車のブレーキを利用するごとに徐々にすり減って行きます。そして、薄くなったブレーキパッドをそのまま使い続けると、ブレーキ時に異音がしたり効きが悪くなるなどの不具合が起きてしまうことも。
トラブルを未然に防ぐためにも、ブレーキパッドが薄くなってきたら交換する必要があります。
ところが、車種によってはもちろんのこと、走行方法などによっても交換時期は異なるのがポイント。
交換の目安を知らない、どう確認すれば良いのかわからないという方も少なくないはず。
そこで今回は交換の目安やその方法など、ブレーキパッドについてお伝えします。
目次
1 重要な役割を担うブレーキパッド
車のフットブレーキでは一部前後にディスクブレーキを搭載したモデルもあるものの、ほとんどの場合は前輪にディスクブレーキ、後輪にドラムブレーキが採用されています。
そしてディスクブレーキの仕組みは、車輪と一緒に回転するディスク(ブレーキ)ローターを、ブレーキキャリパーに組み込まれたブレーキパッドで両側から挟むことで摩擦力が発生する仕組みです。この摩擦によって発生した熱エネルギーにより、ローターの回転が遅くなり車が減速します。
このように、ブレーキパッドはディスクローター挟んで摩擦力を生み出し、車を制動させる役割を担っています。ディスクブレーキにおいてなくてはならない重要なパーツと言えるでしょう。
2 ブレーキパッドはなぜ交換する必要があるの?
ディスクローターを挟んで摩擦抵抗を生み出すブレーキパットは、当然ながら継続的に使用することで少しずつ摩耗が進んでいきます。
摩耗が進行すると制動力が低下し、ブレーキの減速・静止が正常に機能しなくなったり、それが原因で故障してしまうことも。
さらに摩耗が進むとブレーキパッドの土台の金属部分が露出し、それによりブレーキが動作しなくなったり、ディスクローターを破損させてしまう恐れがあります。
車の制動に直結するブレーキパッドの摩耗が進行すると事故などにつながる恐れもあるため、定期的なメンテナンスは必要不可欠と言えるでしょう。
3 ブレーキパッド交換の目安
ブレーキパッドの摩耗の進行速度に関しては、モデルや車種、運転方法によって異なるため、交換タイミングも車やドライバーによって異なります。
例えば急な勾配のある地域にお住まいの方や、頻繁に急ブレーキをする場合は消耗が激しく、ブレーキパッドがすり減りやすい環境と言えるでしょう。
一方、平坦な地域を運転することが多い方や、高速道路を頻繁に利用する方の場合は、一般的にブレーキパッドの消耗が遅いとされています。
このように状況によって消耗速度の異なるブレーキパッドの交換を判断する際は期間で決めるのではなく、確認すべきポイントをおさえておくことが大切です。
ブレーキパッド交換の目安を判断するポイントは主に以下の4つ。
- ブレーキパッドが薄くなったタイミング
- ブレーキから異音がする、もしくは警告灯が点灯した時
- 前回の交換から5万km程度走行したタイミング
- ブレーキフルードの残量で確認する
それではそれぞれ見て行きましょう。
3-1 ブレーキパッドが薄くなったタイミング
メーカーによって多少差はあるものの、多くのブレーキパッドは新品でおよそ10mm程度の厚みがあります。
5mm程度の場合は問題ありません。一方、3mm程度まで摩擦によりすり減っている場合は交換を検討するのが良いでしょう。
1mm以下にまですり減ってしまった場合は、ブレーキパッドの摩材がなくなり、ブレーキローターに傷をつけたり、破損させてしまう恐れがあります。
このようにすり減った状態であってもブレーキの制動力が充分な場合もありますが、ブレーキの不具合や故障を防ぐためにもできる限り早く交換するのがおすすめです。
そして、ブレーキパッドの厚みを目視で確認するには、ホイールを取り外す作業を必要とします。
車をジャッキアップしてホイールを固定しているボルト、ナットを取り外し、点検窓から目視で確認しましょう。
またブレーキパッドを確認する際は片側に偏って減っていることもあるため、外側と内側の両方を確認することを忘れないようにしましょう。
このようにブレーキパッドの確認には専用の工具が必要なうえ、正しい手順で行う必要があるため車の整備に関する経験や知識がない方はプロに依頼することを推奨します。
3-2 ブレーキから異音がする、もしくは警告灯が点灯した時
一般的なブレーキパッドにはパッドウェアインジケーターと呼ばれるパーツが装備されており、ブレーキパッドの残量が少なくなると音やランプで警告します。
そんなパッドウェアインジケーターには、機械式と電子式の2タイプがあり、機械式が主流とされていますが、一部の高級車や輸入車には電子式を搭載しているモデルもあります。
機械式のパッドウェアインジケーターは、ブレーキパッドの残量が2mm程度になると金属がディスクローターに擦れることで「キーキー」と警告音を鳴らします。
この警告音が鳴るタイミングでは、ブレーキパッドの摩耗がすでに進行している状態のため、早急に交換が必要です。
一方、電子式のパッドウェアインジケーターはブレーキパッドの残量が一定以下になると、電線がディスクローターに接触し電気回路が切断されます。これによりインストルメントパネルの警告灯ランプが点灯し、交換のタイミングを知らせます。
また、ブレーキパッドが破損している場合は、機械式パッドウェアインジケーターと間違えやすいので注意が必要です。
フットブレーキを踏んだ際に「カラカラ」「ゴー」のような異音がある場合は、ブレーキパッドが割れている可能性があります。
このような異音はブレーキパッドが割れてしまったり、ブレーキパッドの金属プレートがブレーキローターと接触している場合などに発生するのがポイント。ブレーキローターの破損にもつながるため、早急に対処しましょう。
3-3 前回の交換から5万km程度走行したタイミング
ブレーキパッドは走り方や環境によるものの、一般的に1万kmで1mm程度摩耗するとされています。
5万km程度走行した際にはブレーキパッドの残量は5mmほどです。何度も言うように、走り方や走行する環境で消耗は異なります。
そのため、前回のブレーキパッドの交換から5万km程度走行した際には一度、ブレーキパッドを確認・点検することをおすすめします。
3-4 ブレーキフルードの残量で確認する
ブレーキフルードとは、油圧式ブレーキの内部を満たしているオイルのことを指します。
そんなブレーキフルードの役割は、フットブレーキを踏む際の力をブレーキフルードが油圧の働きで増幅させることにより、強い力を必要とせずにブレーキを作動させること。
自動車のブレーキには、ブレーキフルードの油圧によるサポートが欠かせません。
そしてこのブレーキフルードをチェックすることで、ブレーキパッドのおおよその消耗が判別可能です。
ブレーキフルードを確認するにはまず、ボンネットを開けてリザーバータンクをチェックします。
リザーバータンクには規定範囲の目安としてMAXとMIN、もしくはUPPERとLOWERの目印があり、ブレーキフルードの量がその間に収まっていれば問題ありません。
一方、ブレーキフルードの量がMINに近い、もしくは下回っている場合は注意が必要です。
ブレーキパッドが摩耗している場合は、その分だけブレーキキャリパーのピストンが押し上られることから、ブレーキフルードがより多くブレーキキャリパーに流れ込みます。
つまり、ブレーキフルードの量はブレーキパッドの消耗に応じてMINに近づくため、規定範囲を下回っている場合はブレーキパッドの交換目安となります。
しかしながら、液漏れによってブレーキフルードの量が少なくなっている場合もあるため、点検時に確認すると安心です。
そして、この方法でブレーキパッドの摩耗をチェックする前におさえておきたいのが、ブレーキフルードを継ぎ足したタイミング。
例えば交換する前のブレーキパッドが擦り減っている状態でブレーキフルードを継ぎ足していた場合、ブレーキパッドの摩耗によって減った分の量が補充されてしまっているため、正確なブレーキパッドの消耗を判断できません。
そのような場合は、別の方法でブレーキパッドの摩耗を確認しましょう。
4 ブレーキパッドの交換費用や時間
ブレーキパッドの交換費用は、作業工賃と部品代の合計金額となるのが一般的です。
ブレーキパッド交換作業工賃の目安は5,000〜15,000円程度。
ブレーキパッドの本体価格は車種によって異なるもののフロント用とリア用の1セットで、軽自動車で7,000円〜、普通車で8,000円〜程度です。ブレーキパッドが大きいミニバンや高級車、スポーツカーなどの場合は、15,000円以上と高額なこともあります。
普通車で作業工賃が6,000円の場合、およそ14,000円ほどで交換が可能です。
そして、ブレーキパッドの交換にかかる時間は車種などに関わらず、一般的にパッドのみの交換で30〜40分程度、ブレーキフルードも同時に交換する場合は1時間程度が目安です。
車を預けずに短期間で行えるものの、プロに依頼する場合はショップの混雑状況などによっては待ち時間が発生することもあるため、あらかじめ予約しておくとスムーズに依頼できます。
5 ブレーキパッドの交換について
ブレーキパッド等の制動装置のような自動車の重大な部分に関しては、一部の構造のものにおいて例外はあるものの、基本的には国の認証・指定を受けた工場以外での点検・整備(分解整備)が認められていません。
また、道路運送車両法では「車の所有者は必要に応じて点検・整備をしなければならない」とされています。
そのためブレーキパッドの交換に関しては、国の認証工場もしくは車の所有者が作業をする必要があります。
自身で交換作業をする場合は作業工賃などがかからず、プロに依頼するよりも低価格で交換できるのがメリットです。
しかしながら、ブレーキパッドは車の制動に関わる重大な部品。専門的な知識や技術はもちろんのこと、工具なども必要となるため基本的には自身での交換にはおすすめできません。
ヴァ・ベーネでは、ブレーキパッドの点検・交換はもちろんのこと、修理やメンテナンス、車検まで、どんな修理や整備でも柔軟に対応可能です。
車に関してお困りのことがあれば、こちらの修理・整備依頼フォームよりお気軽にご相談ください。
6 ブレーキパッド交換費用を安くするコツ
ブレーキパッドの交換費用を安くおさえるコツは以下の3つ。
- ディーラーではなく整備工場やカー用品店で交換する
- 自身で用意したブレーキパッドを持ち込む
- タイヤの交換や車検などと併せて依頼する
まずは挙げられるコツは、ディーラーではなく整備工場やカー用品店で交換を依頼することです。
ディーラーに依頼する場合は、交換部品が純正品、整備士の技術力があるなどのメリットはあるものの、整備工場やカー用品店に依頼するよりも費用は高く、修理期間は長くなる傾向があります。
そのため、交換費用を抑えたい方は整備工場やカー用品店に依頼するのがおすすめです。
次に挙げられるコツは、自身で用意したブレーキパッドを持ち込むこと。
社外製のブレーキパッドは純正よりも低価格なことが多く、高性能なものも用意されているのがポイントです。そのため、価格を抑えたい方や性能アップを考えている方は、自身で用意したブレーキパッドを持ち込み、交換してもらうのがおすすめです。ただし、依頼する場所によっては、持ち込みでのパーツ交換に対応していないケースもあるため注意しましょう。
最後に挙げられるコツは、タイヤの交換や車検などと併せて依頼すること。
通常ブレーキパッドは、車体をリフトアップした後にタイヤを外し、交換作業を行います。
そのため、車検やタイヤ交換をはじめとしたタイヤを取り外す作業と一緒に依頼する場合、それらの作業のついでとしてブレーキパッドの交換ができるため、工賃が抑えられる場合があります。
ブレーキパッドの点検・交換はヴァ・ベーネにお任せ!
今回はブレーキパッドについてお伝えしました。
ブレーキパッドは、車の制動に関わる重要な役割を担うパーツです。
そんなブレーキパッドは、ディスクローター挟んで摩擦抵抗により制動力を得るため、継続的に使用することで少しずつ摩耗が進んでいきます。
摩耗が進行すると制動力が低下し、ブレーキの減速・静止が正常に機能しなくなったり、それが原因で故障してしまうことも。
そして、ブレーキパッドの摩耗の進行速度に関しては、モデルや車種、運転方法によって異なるため、交換タイミングも車やドライバーによって異なります。
そのため、ブレーキパッド交換の目安は、以下の4つのポイントを参考に判断しましょう。
- ブレーキパッドが薄くなったタイミング
- ブレーキから異音がする、もしくは警告灯が点灯した時
- 前回の交換から5万km程度走行したタイミング
- ブレーキフルードの残量で確認する
また、ブレーキパッドの制動装置のような自動車の重大な部分に関しては、一部の構造のものにおいて例外はあるものの、基本的には国の認証・指定を受けた工場以外での点検・整備(分解整備)が認められていません。
車の所有者が自身で交換することも可能ですが、専門的な知識や技術はもちろんのこと工具なども必要となるため基本的に自身での交換にはおすすめできません。
ヴァ・ベーネでは、修理やメンテナンス、車検まで、どんな修理や整備でも柔軟に対応可能です。自動車に関してお困りのことがあれば、こちらの修理・整備依頼フォームよりお気軽にご相談ください。
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