
2025年3月3日
車のサイドモールとは?その役割や採用するモデルが減少した理由
車のサイドに取り付けられた黒い、もしくはボディと同系色の樹脂やゴム製のパーツを「サイドモール」と言います。いわゆる旧車に分類される年式が古いモデルに採用され、主にセダンや高級車を中心に装備されていたパーツです。
サイドモールは様々な役割を果たしていましたが、時代の経過とともに、サイドモールを装備したモデルを見かけることが少なくなりました。
今回はサイドモールの役割について触れつつ、サイドモールを装備した車が減少した理由についてお伝えします。
目次
1 サイドモールを採用する2つの理由
車のサイドモールの役割は、大きく分けて2つあります。
1つ目の役割は、車の傷や凹みなどのダメージからの保護です。
例えば、車を狭い駐車場に停めた際、誤って壁にドアがぶつかってしまったとします。通常ならばドアに傷がついてしまうような場合であっても、サイドモールを装備していれば塗装が剥げたり、傷がつくのを防ぐことが可能です。
隣に駐車した車のドアが自分の車に当たってしまった場合なども、同じように傷や凹みを予防できます。
ドアの交換はもちろんのこと、板金、再塗装などの修理は、基本的に数万円からと高額になりますが、サイドモールを装備している場合は、その交換費用だけで済むことも魅力のひとつです。
2つ目の役割は、車のデザインを引き立たせることです。
ボディのデザインがシンプルなセダンや大型車などの場合、サイドがのっぺりとした印象になりがちです。サイドモールを装備することで、ボディサイドに起伏が出て、デザインに抑揚をつけられることがポイント。
2000年代に入る頃までの高級車には、このような理由で多くのモデルに装備されていたため、当時の世代にはサイドモールに高級感のあるイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、サイドモールを装備する車は年々減少し、現在ではほとんど見かけなくなったことが実情です。
2 現行車ではあまり見かけなくなったサイドモールが減少した理由
現在でもサイドモールを採用しているモデルやオプションとして設定しているモデルは見られるものの、ほとんど見かけなくなりました。
その理由とされているのが、プレス・塗装技術の進歩とデザインの流行の変化の2つ。
そもそもデザインを目的としてサイドモールを装備していたのには、当時のプレス技術では細やか・滑らかな形状で起伏のあるボディを作ることが難しかったため、サイドモールで抑揚を持たせていた、というのが理由の1つ。
ところが近年ではプレス技術が進歩し、滑らかで抑揚のある複雑なデザインのボディを形成できるようになりました。また塗装に関しても、技術の進歩により強度が上がったことから、多少の接触では傷がつきにくくなったのがポイントです。
これらの理由により軽量化や空気抵抗の観点からも、サイドモールの採用が少なくなったと言えるでしょう。
そして、2000年代に入るとバンパーが一体になったボディが一般化し、カラーを1色で統一したシンプルなデザインのモデルが徐々に増え始めます。
加えて、ボディの形状に関しても90年代ごろからは丸みを帯びた流線型のデザインのモデルが多くなりました。このようなデザインの流行の変化も、サイドモールを採用するモデルが少なくなった理由とされています。
新型モデルへの採用やボディのアクセントにカスタマイズを検討されるオーナーが増加し、再び注目が集まるサイドモール
現在、サイドモールを装備するモデルは減少傾向にありますが、トヨタ「シエンタ」や「クラウンクロスオーバー」などの一部の新型モデルでは、依然としてサイドモールが採用されています。
また、シトロエン「C4カクタス」では、「AIRBUMP(エアバンプ)」と呼ばれるポリウレタン製の保護パネルを装備。時速4km/hまでの衝撃からボディを保護する機能を備えています。
このように、近年でもデザイン性や保護機能を重視し、サイドモールが採用されるケースが見られます。今後、サイドモールが再燃する可能性も考えられるでしょう。
さらに、ボディのアクセントとして社外製サイドモールを装備するオーナーも少なくありません。サイドモールを取り入れることで、車両のカスタマイズの幅がさらに広がるのではないでしょうか。
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