2024年8月30日
ホンダ創立50周年を記念して登場した「S2000」の特徴とは
二輪メーカーとして創業したホンダ。現在、オートバイの販売台数、売上高は世界首位を誇ります。
オートバイのイメージが強いですが、人気の自動車モデルを開発しており高い支持を集めています。そんなホンダが創立50周年を記念して発表したのが、FRオープンスポーツカー「S2000」。
1999年に発売され2009年まで提供されたモデルです。S800以来のFR車ということもあり、大きな話題を集めた一台。
S2000は、超高回転型の自然吸気エンジンを搭載していた点が大きな特徴でした。またボディが専用設計であったこともポイント。
今回はホンダが手掛けたS2000にフォーカスし、その変遷や特徴などについてお伝えします。
目次
1 ホンダが開発したS2000の概要
1999年に登場し2009年まで販売されたS2000。開発には同社が手掛けたNSX開発陣が携わりました。
2シーターのオープンスポーツカーで、環境性能を追求した一台です。当時の日本国内の自動車型式指定制度において、初めて平成12年排出ガス規制適合の認可を受けています。10・15モード燃費は11~12km/L。
1グレードのみの展開で型式はAP1。その後マイナーチェンジを繰り返し、2005年にはAP2が登場。そして2009年に販売終了し、販売期間中の新車登録台数は約2万台を記録したモデルです。
2 S2000の変遷
S2000は販売された約10年間で、以下のように分類されます。
タイプ | 型式 | 販売期間 |
2.0L前期モデル | AP1・100~110系 | 1999年5月~2001年8月 |
2.0L中期モデル | AP1・120系 | 2001年9月~2003年9月 |
2.0L後期モデル | AP1・130~200系 | 2003年10月~2005年10月 |
2.2L前期モデル | AP2・100系 | 2005年11月~2007年9月 |
2.2L後期モデル | AP2・110系 | 2007年10月~2009年6月 |
販売を開始した1999年から2005年11月までの型式はAP1。その後、2009年の販売終了までが後期型のAP2です。
ここでは、その変遷についてみていきましょう。
2-1 1999〜2005年まで提供されたAP1
前述した通り、1999年に登場したのがAP1。
S2000専用に設計されたものが多く、まずはエンジンでF20C型 直列4気筒2.0L DOHC VTECを採用。これは最高出力250馬力、最大トルク22.2kgmを発生。許容回転数は9000rpmと、市販車としては異例の超高回転型エンジンです。
トランスミッションは6速MTのみ、サスペンションも速く走ることだけを考えて開発された一台です。
またボディも専用設計で「ハイXボーンフレーム構造」という手法を取り入れています。フロア部分に十分な剛性を確保。オープンカーであるS2000の弱点を補うために開発されたボディで、当時はクローズドボディと同等以上の剛性を確保していました。
その翌年にはVGSを装備した「タイプV」が追加ラインナップされました。これに伴い、サスペンションやスタビライザーが変更されています。
2001年には、初のマイナーチェンジが実施され、内外装に新色を追加。それらと幌色の組み合わせを選択できる「カスタムカラープラン」が導入された点がポイント。
その他にもサスペンションやスタビライザーの変更や、ウインドディフレクターが標準装備となるなどの手が加えられました。
また2002年には特別仕様車「ジオーレ」を発表。これはゴールドピンストライプ付きの専用ボディカラーに専用タン内装を組み合わせ、内外装を充実させたモデルです。
2003年、再びマイナーチェンジされ、ボディ剛性の強化やサスペンションセッティングの見直しを行い安定性が向上。
その他にもボディデザインにも手が加えられ、テールランプにLEDが採用されるなどが改善されました。
2-2 AP1がマイナーチェンジされ2005年に登場したAP2
2005年11月に、マイナーチェンジされたことで型式がAP1からAP2に変更。
エンジンはアメリカ向けに開発された2.2L(F20C型)を搭載しています。
排気量はAP1よりも向上していますが、エンジンの最高出力は250PSから242PSに、許容回転数は9,000rpmから8,000rpmに低下。
しかしながら、低中速でのトルクを向上させ街中での扱いやすさにこだわりました。さらにサスペンションチューニングも見直されたことで、AP1よりもマイルドで誰でも乗りやすいスポーツカーに進化を遂げています。
2007年にAP2初のマイナーチェンジを実施。
S2000では初となる電子制御システム(ABS、TCS、横滑り防止装置)のVSAを採用。また、日常使用でのワインディング走行を重視したモデル「タイプS」をラインナップ。
当モデルは空力面とサスペンションセッティングを見直し、従来の標準仕様モデルよりも高速域の安定性と操縦感が向上した一台です。
2009年に販売を終了していますが、今もなお多くのファンを虜にしているモデルです。
境性能や安全性能に優れた本格派スポーツカー「S2000」
ホンダ設立50周年を記念し開発された「S2000」。
境性能や安全性能に優れ、日常使いにも利用可能な使い勝手のいい本格的スポーツカーとして、生産終了した今もなお愛され続けている一台です。
S2000は代表的なスポーツカーの一つとして、その名を歴史に刻み込みました。
中古車市場での相場は高値を維持しており、その人気は衰えていません。発売から25年が経ち、アメリカなど海外では値上がりする可能性も期待できます。そういった意味でも今後、注目度が高まる一台と言えるでしょう。
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