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字光式ナンバープレートの装着を検討する際に注意しておくべきポイント

字光式ナンバープレートの装着を検討する際に注意しておくべきポイント

夜間や悪天候時の安全性向上を目的に開発された字光式ナンバープレート。その歴史は1970年にまで遡り、特に雪国での視認性向上に大きく貢献してきました。

字光式ナンバープレートの装着を検討される方の多くは、導入コストや取り付ける際の必要書類、車検への影響など、その疑問は実にさまざま。

今回は字光式ナンバープレートの基礎知識から、メリット・デメリットや取得方法などについてお伝えします。

1 字光式ナンバープレートは視認性低下を防ぎ、夜間の安全性向上が目的

字光式ナンバープレートは、プレート上の文字が発光する特殊なナンバープレート。電光ナンバーや蛍光式ナンバープレートなどとも呼ばれています。

字光式ナンバープレートが初めて採用されたのは1970年のこと。

雪国特有の課題を解決するため、北海道で普通自動車に初めて適用されました。着雪によるナンバープレートの視認性低下を防ぎ、悪天候時や夜間の安全性向上を目的としています。

当初は普通自動車のみでしたが、2002年からは軽自動車にも適用範囲が広がりました。

開発を手掛けたのは、釧路市の北洋無線株式会社。当技術は、ナンバープレートの裏側に照明装置を設置し、樹脂製の文字部分を通して光が透過する仕組みとなっています。

照明装置はプレートと同サイズの薄型で、外観は通常のナンバープレートと見た目は変わりません。また照明装置との組み合わせが必要なため、プレート単体では発光しません。

2 車種別に見る字光式ナンバープレートの特徴

2-1 普通自動車

普通車の字光式ナンバープレートは、白地に緑色の文字で発光します。特徴的なのは安全対策としての封印の存在です。

封印とは、後部ナンバープレートのボルトに取り付けられるシルバーカラーのアルミキャップを指します。これにより不正な交換や盗難防止に役立ちますが、一度装着すると破壊しない限りは外すことができない設計になっているため再利用することはできません。

2-2 軽自動車

軽自動車に搭載される字光式ナンバープレートは、黄色い背景に黒文字が発光するデザインです。

前述した普通車とは異なり、封印の取り付けが必要ありません。

字光式ナンバープレートを軽自動車に装着する際に、封印に関連する手間やコストを省くことができる点が特徴です。

2-3 事業用車両

事業用車両は運送業やタクシーなど、事業目的で使用される車両を指します。

これらの車両に適用されるナンバープレートは、一般車両とは異なる特徴的な配色が施されている点が特徴です。

普通車の事業用ナンバープレートは、緑色の背景に白色の文字を配置。一方、軽自動車の場合は黒色の背景に黄色の文字を使用しており、いずれも一般車両の配色を反転させたデザインとなっています。

ただし、事業用の字光式ナンバープレートは現在、普通車用のみに適用されており、軽自動車用は製造されていません。

3 字光式ナンバープレートを取り付けることでのメリット

繰り返しとなりますが字光式ナンバープレートは、雪国特有の課題解決を目的として開発されました。

特に北海道などの積雪地域では、ナンバープレートへの着雪により視認性が著しく低下する問題が深刻でしたが、字光式ナンバープレートの発光機能は雪を溶かす効果も持ち合わせており、ナンバープレートの視認性を維持するのに非常に有効です。

その高い視認性は、様々な状況下で効果を発揮します。吹雪や夜間走行時など通常のナンバープレートでは視認が困難な状況でも、発光する文字がはっきりと確認できるため、後続車両からの認識が容易になります。これにより、追突事故のリスクを大幅に軽減することも期待できます。

現在ではカスタムパーツとしても高い人気を誇り、高級車やVIP仕様車のオーナーからの支持を集めています。

4 字光式ナンバープレートを検討する際に注意しておきたいデメリット

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字光式ナンバープレートを装着することでのメリットはあるものの、デメリットがあることも把握しておきましょう。

4-1 一般のナンバープレートに比べ導入コストが高額

まず導入コストが高額になりがちな点が一つ目。

変更申請手数料は、一般のナンバープレートが1,500~2,000円程度であるのに対し、字光式の場合は3,000~6,000円程度かかります。

照明器具の費用は、前後2個分で26,000~56,000円程度必要となり、製品のサイズや仕様によって金額が変動することを覚えておきましょう。

その他に必要な費用として、取り付け工賃が約6,000円、陸運局などへの申請をディーラーなど業者に依頼する場合は代行手数料として約10,000円が発生します。

また字光式ナンバープレートの設置は、ヘッドライトのスモールランプとの連動が必要で、専門的な技術知識が求められます。

一般ドライバーでは装着が難しいため、設置を検討する際は専門店へ依頼することを推奨します。字光式ナンバープレートの取り付けには、およそ6,000円程度の費用がかかることが一般的です。

4-2 場合によっては車検に通らなくなる可能性も

字光式ナンバープレートには、車検合格のための明確な輝度基準が設けられています。

特にリヤ側のナンバープレートは、「20カンデラ以上・200カンデラ以下」という規定の範囲内での発光が必要です。

輝度がこの基準を下回った場合は、車検不合格となるため必ず照明球の交換が求められます。

そのため、輝度の低下を早期に発見できるよう、日常的な点検を心掛けることが大切です。輝度の低下を感じた際は車検トラブルを避けるため、早めの交換を検討しましょう。

ナンバープレートの規格や基準などについて知りたい方はコチラをご覧ください。

5 字光式ナンバープレートを装着する際に求められる必要書類

字光式ナンバープレートの装着を検討する際は、いくつかの書類を準備する必要があります。必要書類は、主に自分で揃える書類と陸運局で取得する書類に分類されます。

自分で揃える必要書類は以下の通りです。

  • 希望番号予約済証
  • 車検証
  • ナンバープレート
  • 印鑑

希望番号予約済証は、事前に希望ナンバーの手続きで発行された証明書です。

希望したいナンバーを予約したいのであれば、1週間程度の時間が必要となるので余裕をもって手続きをしましょう。

第三者に手続きを依頼する場合は、委任状の準備が必要です。

陸運局で取得すべき必要書類は以下の通り。

  • 申請書
  • 手数料納付書
  • 自動車税申告書
  • 字公式自動車登録番号標交付願

陸運局の営業時間は、平日の9時から16時までです。自分で直接行くことが難しい場合は、委任状を用意して第三者に手続きの代行を依頼してください。

6 字光式ナンバープレートを選ぶ際の3つのポイント

字公式ナンバープレートを検討する際は、主に「光の種類」「対応電圧」「照明器具の厚さ」の3つの観点で選びましょう。

最も一般的な光源はLEDで、約30,000~50,000時間という長寿命と省電力性が魅力。また熱をほとんど発生させないため、安全性にも優れています。

そのほかにEL(エレクトロルミネセンス)などが提供されていますが、LEDに比べ寿命は約10,000時間と短いものの、省電力性に優れ熱の発生も少ない特徴があります。

次に対応電圧を確認しましょう。

乗用車は12V、貨物車は24Vが一般的なため、対応した照明器具を選ぶことが必要です。

誤った照明器具を採用してしまうと、動作不良や早期故障の原因となるため、必ず自車の電源電圧に合った製品を選択しましょう。

字光式ナンバープレートは、照明器具の厚みが用意されています。

商品によって厚みは異なりますが、なるべく薄いものを選ぶことがおすすめ。照明器具が厚いとバックカメラに映りこむことがあるため注意が必要です。

時代とともに新たな文化として発展を遂げた字光式ナンバープレート

字光式ナンバープレートは、1970年に普通車向けに登場。

本来は積雪対策として開発されたものの、1980年代から90年代にかけて高級車やVIP仕様車のオーナーを中心に人気を集めました。現在では、ドレスアップパーツとして認知されていることがほとんど。

また軽自動車用は2002年に適用を開始。普通車に比べて認知度は低く、新車販売台数に対する装着率はわずか1%程度に留まっていることが実情です。

雪国での実用性を追求した技術が、時代とともに新たな文化として発展を遂げ日本の自動車文化の一つとして地位を確立した字光式ナンバープレート。

取り付けを検討する際は車検基準への適合など、注意すべきポイントを確認した上で実施しましょう。

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