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数多の名車が誕生した 90年代を振り返る

数多の名車が誕生した 90年代を振り返る

好景気に沸いた1985〜1990年代前半は、自動車業界にとってまさに黄金時代でした。しかし、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件など、悲しいニュースも世間を揺るがした時代です。

1995年にはWindows 95が発売され、インターネット元年とも呼ばれました。情報技術の発展は、自動車業界にも大きな影響を与え転換期を迎えました。

そんな激動の時代を背景に、90年代には多くの名車が誕生したのです。今回は、1990年代にスポットをあて自動車メーカーが発表した一部のモデルを振り返りましょう。

目次

1 日産:デザインが特徴的な「シルビアS13型」

1988年に日産が開発し、販売を開始した5代目シルビア 。

ボディは未来的なデザインが特徴的で、グッドデザイン大賞を受賞したことでも有名です。そのシルエットは男性からの支持を得たのはもちろんですが、女性からの人気を集めたデザインです。

エンジンはCA18DE型とCA18DET型の2タイプをラインナップ。足回りには新開発のリアマルチリンクサスペンションを採用している一台です。

2 日産:最先端のメカニズムを採用した「フェアレディZ Z32型」

フェアレディZ Z32型は、1989年から2000年まで提供された4代目フェアレディZです。10年以上生産が続いた長寿モデル。

それまでは「コストパフォーマンスに優れるスポーツカー」をコンセプトに地位を築いてきたフェアレディZ。しかし80年代半ばの円高の影響を受け価格上昇は避けられず、コンセプトは従来の路線から大きく変更した仕様です。

伝統のロングノーズ&ショートデッキではなく、ワイド&ローでショートノーズのスタイルを採用している一台。プロポーションが大きく変化しましたが、走行性能が一段と向上したことも特徴の一つ。

エンジンは3Lに一本化され、V6 DOHC NAのVG30DE型と同ツインターボのVG30DETT型の2種類をラインナップ。

共に先代から大幅にパワーアップされており、特にターボ車の最高出力は当時の国産車トップの数値を叩き出しています。

トランスミッションは、先代同様5速MTと4速トルコン式ATを設定し、駆動方式は伝統のFRを踏襲。

ターボ車には当時の最先端だった電子制御式4輪操舵システム「Super HICAS」が装備され、ハンドリングの向上が図られたことが特徴です。

またコンバーチブルや新グレード「バージョンS」を追加しています。歴代モデルの中で最も全幅が広く全高が低い仕様となっている一台です。

3 日産:シリーズ販売台数2位を記録した「6代目ローレルC33型」

1989年に提供をスタートしたのが6代目ローレル。ボディタイプは4ドアピラーレスハードトップのみをラインナップし、トランスミッションは5速MTと4速トルコン式ATを設定しました。

デザインテーマは「大人の知性を表現した円熟フォルム」を掲げ、先代に比べ少し丸みを帯びたデザインが特徴的な一台。

グレード展開は上位から、

・「メダリストクラブ・L」
・「メダリストクラブ・S」
・「メダリストHICAS-Ⅱ」
・「メダリスト」
・「グランドクルーズ」
・「グランドサルーン」
・「グランドエクストラ」
・「エクストラ」

を用意しており、4輪操舵システム「HICAS-II」を装備したグレードが話題を呼びました。

エンジンは先代から大幅に改良された「RB20DE型」「RB20E型」「CA18i型」「RB20DET型」を採用し、ディーゼルエンジンは「RD28型」の計5種類。

累計販売台数は34万台とシリーズ2番目の記録を叩き出した一台です。

4 トヨタ:国産初となる市販ミッドシップ車「MR2 SW20型」

国産メーカーでは初めての市販ミッドシップ車として、誕生したのがMR2。1989年に、先代モデルよりフルモデルチェンジされた一台です。

トヨタが提供しているモデルで、車名の由来は「Midship Runabout 2seater」の略。

エンジンは3S-GTE型と3S-GE型の2タイプをラインナップ。また世界初となるステアリングの切れ角に応じて光軸が左右に可動する、ステアリング連動フォグランプも大きな話題となりました。

5 日産:90年代国産スポーツのイメージリーダー「スカイラインGT-R R32型」

スカイラインGT-Rは日産が提供していたモデルで、1989年にデビュー。

GT-Rシリーズは1969年にスタートしており、R32型は第2世代と呼ばれる一台。先代が生産終了してから16年ぶりの復活ということもあり、大きな話題となったことでも有名です。R32型は当時の最新装備が多数採用されており、エンジンや足回りは市販車の平均的な水準を上回るもの。

エンジンはツインターボエンジンRB26DETTが専用に開発、搭載されそのパワーは280 PS/36 kgf·mを達成するなど非常に強力なエンジンとなっていることが最大の特徴。

足回りも四輪駆動システムの「ATTESA E-TS」と、四輪操舵システム「Super HICAS」の最新メカニズムを搭載。また後輪駆動から四輪駆動となったことがトピックの一つです。

中古車市場でもその人気ぶりは高く、高値であれば900万円で取引されているなんてことも。ちなみにスカイラインGT-R R32型はアメリカでは「ゴジラ」の愛称で親しまれており、日本のモンスターマシンとして高い人気を誇っている一台です。

6 トヨタ:最先端技術の導入で注目を集めた4代目スターレット

1989年に登場したのは、トヨタが開発した4代目スターレット。

このモデルの特徴は、先代から飛躍的に向上した基本性能です。搭載エンジンは、高性能の証である「DOHCエンジン」に変更されたことがポイント。当時の最短技術である「CIAS」という、衝突安全ボディーが採用されています。

また4代目からは、商用車として親しまれていたバンが廃止されています。その代わりにターボユニット搭載の「GTグレード」や、ノンターボモデルの「Si」など、さまざまなモデルがラインナップされています。

GTグレードは135PS、ノンターボモデルは100PSと、歴代スターレットの中でも高いスペックを誇るのが特徴です。そのため、初代から続くスポーツユーザーの人気を変わらず獲得し続けてた一台でもあります。

7 マツダ:高級感が漂う一台「ユーノスコスモ」

マツダが開発したユーノスコスモは、ロータリーエンジンを搭載したモデルで1990年に発表。

コスモスポーツ以来のロータリーエンジン専用車で、13B-REW型と市販車では世界初となる20B-REW型の2種をラインナップ。ボディタイプは「2ドア ノッチバッククーペ」のみで、20Bエンジン搭載車には世界初となる「CCS」と呼ばれるGPSカーナビを標準装備し話題を集めました。

グレードは「TYPE-ECCS」「TYPE-E」「TYPE-S(前期・中期型)」「TYPE-SX(後期型のみ)」を用意しています。20Bエンジンは当初333馬力で設計されていましたが、運輸省の行政指導により280馬力にパワーを封印する形となりました。

スポーツカーには珍しくATのみをラインナップ。これは20Bエンジンの出力に耐えられるMT用のクラッチが、当時では開発されていなかったなんて逸話もある程。インテリアも本革やウッドパネルが使用され高級感が漂う一台です。

8 日産:シリーズ最高の品質を追求した「7代目サニーB13型」

7代目サニーがリリースされたのは1990年のこと。ボディタイプは4ドアセダンのみをラインナップ。先代までラインナップされていたクーペタイプは、サニーの名を冠せず「NXクーペ」へと変更されました。

ガソリンエンジンをすべてDOHC化したことも特徴の一つで、サニーシリーズ初となる1800ccエンジンを搭載した4WDモデルが登場。これは、ビスカスカップリング付きセンターデフ方式フルタイム4WDを採用しています。このモデルは国内ラリーやダートトライアルで活躍した一台です。また上級グレードでラインナップされたスーパーサルーン系はエンジンや駆動方式を問わず、8種類用意された外装と内装を自由に組み合わせることができるスーパーセレクション方式を採用。

7代目サニーは、歴代モデルで最も高品質を追求した一台です。

9 ホンダ:国産車で唯一のスパーカー「NSX」

1990年にホンダがリリースしたのがNSX。「世界に通用するホンダの顔を持ちたい」というコンセプトをもとに開発された一台。F1ドライバーで有名なアイルトン・セナ氏が開発に携わったことでも有名な話。

コンセプトにもある通り、当時のポルシェやフェラーリに打ち勝とうとした国産で初めてのスーパーカーです。そして現在でも「日本車で唯一のスーパーカー」と呼ばれている程。

車名の由来は「New Sportscar X」の略で、「X」は未知数を表しています。ボディデザインは世界初となるオールアルミニウムボディを採用。これにより軽量でありながらも、剛性が高いものになります。

初代NSXの販売価格は、当時の国産車の中でも最高額の800万円。NSXの生産は、ほとんどの工程を手作業で実施しているため材料面や作業面でのコストがかかってしまうためです。

C30A型 V6 DOHC VTECエンジンを搭載し、足回りはダブルウィッシュボーン式を採用。それまでのスポーツカーは走行性能のみに注力し、開発されたものがほとんどでした。しかしNSXは「人」を優先し、居住空間を広くとりドライバーの視認性にもこだわった一台です。

10 トヨタ:高い走行性能と先進の安全性能を備えた3代目ソアラ

3代目ソアラは1991年に誕生したモデルで、先代より外観が丸みを帯びたスタイルを採用。これによりイメージを一新した一台でもあります。しかしながらインテリアやパワートレインは引き続き、スペシャリティクーぺらしい充実した装備が特徴。

ボディタイプは先代では用意されていた2ドアオープンが外され、2ドアクーペのみラインナップ。

インテリアは先進的なインテリアデザインを採用した先代モデルから、洗練された落ち着きのある上品な仕様へと変更。贅沢に天然皮革を使用した本革シートや、乗車した方だけが感じられる静粛性の高いモダンリビングをイメージさせる上質な室内空間が魅力です。ドライバーがストレスを感じにくいコックピットデザインを採用しており、機能性も重視していることもメリットの一つ。

また世界初の採用となる後部座席へのアクセスを容易にする、パワーウォークイン機構付助手席シートを採用。その他にもクリアで立体的に聴こえるソアラスーパーライブサウンドシステムや、オートドライブの装備など充実した一台です。

エンジンは「2.5L直列6気筒ツインターボエンジン」「3.0L直列6気筒自然吸気エンジン」「4.0L V型8気筒自然吸気エンジン」の3タイプ。

3代目ソアラは安全性能を備えていることも特徴の一つ。後退時の安全確認をアシストするバックモニターや、超音波雨滴除去付ドアミラーを装備。車の高い安定性を実現する電子制御スロットルシステムの採用など、先進の安全性能を備えています。

販売期間はおよそ10年程度で販売台数は5万台を記録した一台です。

11 マツダ:ロータリーエンジンを搭載した「アンフィニRX-7」

1991年に誕生したのが「アンフィニRX-7」。それまでの「サバンナ」の呼称が外され「アンフィニ」の名を冠していることが特徴。

足回りには新開発された4輪ダブルウィッシュボーンが採用され、「アンフィニのスポーツです」「その非凡さが、アンフィニ」「ザ・スポーツカー」「ザ・ロータリースポーツ」などのキャッチコピーがあります。

シーケンシャルツインターボが搭載された13B型ロータリーエンジンを搭載。最高出力は255psから最終的には280psまで向上しました。その他にも走行性能やサスペンション、乗り心地が先代より改善された一台です。

ロータリーエンジンはマツダの代名詞で、多くのファンを病みつきにしたモデルです。

12 日産:ユニークな機能を採用した9代目ブルーバード

1991年に発売された9代目日産・ブルーバード。大きな特徴は国内向けにハードトップボディのARXシリーズを提供し、アメリカ市場に向けたSSSの名を冠したセダンを用意したこと。

ハードトップは国内でデザインされ、ブルーバードとして初めてセンターピラーのあるピラードハードトップを採用。一方セダンの外観は北米の日産でデザインされ、410型に似た日本車では珍しい尻下がりのデザインに。車体の全高を高く設定することで居住性を高めているモデルです。

車内騒音を軽減させるアクティブノイズコントロールや、フロントウィンドウに速度や警告灯を表示する独特な機能を採用したことも特徴の一つです。

ボディタイプは4ドアセダンと4ドアハードトップの2種類。エンジンは2LのSR20DEとSR20DET、1.8LのSR18DE型の3種類がラインナップされました。

13 日産:プラットフォームを刷新した8代目セドリック

8代目セドリックは1991年に登場し1995年まで提供されたモデル。

先代よりプラットフォームの刷新されたことがポイント。サスペンション形式はフロントは先代のストラット式を踏襲。リアはセミトレーリングアーム式からマルチリンク式に変更されています。

ボディタイプは4ドアハードトップのみをラインナップ。

エンジンはVG20E、VG30E、VG30DE、VG30DETとディーゼルのRD28の5タイプ。

当時は高級車ブームの真っ只中ということもあり、クロームメッキのフロントグリルを使用するなど高級志向の高いユーザーを狙った一台です。

14 トヨタ:スポーツ性とボディ剛性がさらに向上した6代目セリカ

「硬質でダイナミックなスポーティ感覚」を開発テーマに掲げ、1993年にリリースされたのが6代目セリカ。先代までのスタイリングを一新し、高いスポーツ性とボディ剛性がさらに向上したことがポイント。

それまで主流だったリトラクタブルヘッドランプを廃止し、固定式丸型4灯式ヘッドランプを採用し大きくイメージを変更しています。

ボディタイプは3ドアリフトバックモデルと、電動ソフトトップを採用したフルオープンボディのコンバーチブルモデルの2タイプ。またWRCでも活躍していたGT-FOURの最終モデルがラインナップされたモデルでもあります。

コンバーチブルモデルはボディ剛性を大幅に高めるとともに、ソフトトップのリヤウインドウをガラス製にし、耐久性や視認性が向上。これにより日常の実用性に加え、優れた走行安定性や乗り心地を実現している一台です。

インテリアにもこだわりが見られ、操作性を重視したコックピットデザインを採用。より視認性を向上させた大型ホワイトメーターや機能的なインストルメントパネル、グリップ性に優れる本革巻3本スポークステアリングホイールなど質感の高いスポーティな仕様となっていることが特徴です。

その他にもオートエアコンや音響にこだわった8スピーカーを配置するDSP付セリカ・スーパーライブサウンドシステムなど、快適装備が充実していることも魅力の一つ。

パワーユニットは先代モデルを踏襲していますが、さらにブラッシュアップされた2.0Lエンジンを搭載。

またスーパーストラットサスペンションや大型リヤスポイラーなどを装着したWRC仕様車は2100台用意され、国内限定で発売されたことでも話題に。GT-FOURの最終モデルがラインナップされた最後の車種ということもあり、今なお世界中の多くの熱狂的なファンが存在している一台です。

15 日産:燃費性能の改善や安全性能を強化した8代目サニー

1993年にフルモデルチェンジを実施し、誕生したのが8代目サニー。コンセプトは「クラスを超えた機能の実現」を掲げ、様々な改良が行われた一台です。例えばエンジンの効率やボディの空力特性改善による燃費改善、ホイールベースの延長などによる居住性の向上。さらにはボディ剛性強化や、サスペンション刷新による快適性の向上などが図られました。

ボディタイプは、先代同様に4ドアセダンのみをラインナップ。スタイリングは、空力特性を追求した流麗なフォルムに変更したことも特徴です。

駆動方式はFF方式とフルタイム4WDを設定しています。エンジンは「GA13DE型」「GA15DE型」「GA16DE型」「SR18DE型」の4種類をラインナップ。またディーゼル用では「CD20型」を設定されていました。

8代目サニーが提供されてから2年後には、運転席SRSエアバッグシステムが標準装備されています。

16 日産:居住性を大幅に改善した7代目ローレル

1993年にモデルチェンジを実施し、誕生したのが7代目ローレル。

ボディバリエーションは、4ドアピラードハードトップのみをラインナップ。スタイリングは先代を踏襲し、虚飾を排したノーブルな雰囲気が受け継がれた一台。先代に比べ更に丸みを帯びたデザインが特徴です。

室内空間の居住性が大幅に改善されエアバックが標準装備されたモデルでもあります。またこのモデルからABSを搭載したことでも有名な一台。ABSはアンチロック・ブレーキ・システムを意味しており、急ブレーキあるいは低摩擦路でのブレーキ操作の際に車輪のロックによる滑走発生を低減する装置のこと。つまりABSが装着されていなければタイヤがロックして車がスピンしてしまうわけです。

エンジンは「RB20E型」「RB20DE型」「RB25DE型」の3種類が先代よりキャリーオーバーされ、ディーゼル用は「RD28型」を用意。

グレードは上位から「メダリストV」「クラブS」「メダリスト」「グランドクルーズ」の4タイプを採用していました。その他にもRB25DE型にターボを装着した「RB25DET型」を搭載したグレードなどが後に追加されます。

累計販売台数は17万台を記録した一台です。

17 トヨタ:スポーツカーとしてさらなる進化を遂げた4代目スープラA80型

1993年に提供をスタートさせた4代目スープラは、型番の「A80」から「ハチマルスープラ」の愛称で親しまれている一台。キャッチコピーは「THE SPORTS OF TOYOTA」。ラグジュアリーカーという位置づけではなく、スポーツカーとしてのイメージを強めたいメーカーとしての意志が込められているモデルです。

先代から変更されたポイントは、フェンダーをワイド化させ全長とオーバーハングを短くされたことが特徴。また燃料タンクをトランク下に配置することで、前後の重量配分を最適化させました。さらにアクティブスポイラー・大型リアスポイラー等のエアロパーツを充実させることで、空力抵抗を軽減させ、当時の世界トップクラスの数値を叩き出すほどです。

日本の乗用車としては初の試みだった6速MTを搭載させ、電子制御式サブスロットルシステム「ETCS」を導入したこともポイントの一つ。

エンジンは3.0L自然吸気・3.0Lツインターボを搭載。最高出力は280PS、0-100km/h加速は4.6秒を実現することに成功しました。

先代よりさらに進化を遂げたことで、完全なるスポーツカーとして進化し世界中の愛好家から支持される一台となりました。しかしながら2002年に導入された排出ガス規制に対応することができず生産終了となります。

18 トヨタ:走行性能を追求した6代目シルビア

大ヒットを記録した先代よりフルモデルチェンジされ、1993年に登場したのが6代目シルビア。

シルビアシリーズで初となる3ナンバー化されたことがポイントです。ボディデザインは先代同様、クーペのみをラインナップ。またグレードも先代から続くJ’s・Q’s・K’sの3種類を踏襲しています。

エンジンは先代よりパワーアップを図り、更なる走行性能を追求された一台です。ただ、先代のような人気を得られず、新車登録台数は約8万台にとどまりました。

19 日産:卓越した走りの9代目スカイライン

1993年にリリースされた9代目スカイライン。コンセプトは、居住性と快適性にスポーツ性を合わせ持つ「卓越した走りの本流グランドツーリングカー」。

ボディタイプは2ドアクーペと4ドアセダンの2種類。先代の課題であった車内の狭さをボディを大型化することで居住性を向上させ、トレッドの拡大による安定性も向上させました。エンジンは直列6気筒を搭載し、ターボ付きエンジンを搭載したグレードをラインナップしています。

9代目スカイラインは、後期型からボディデザインを大きく変更することで外観がスタイリッシュな印象に。ABSやロングライフ撥水フロントガラスを標準装備させています。また前期型との大きな違いがバッテリーを積んでいる位置です。前期型はトランクに積まれており、後期型はボンネットに変更されています。

グレードにはGT-Rがラインナップされていますが、ファンの間では失敗作と言われてしまうことも…。そんな中、1997年にスカイライン生誕40周年を記念し「GT-R オーテックバージョン 40thアニバーサリー」の限定車を発表。これは往年のGT-Rにはない4ドアセダンが設定されており、422台のみリリースされました。

リアドアとリアフェンダーの金型を起こして開発され、フロントバンパーの変更やリアスポイラーの取り外しなどが特徴です。また一般市販はされていますが、パトカーや覆面車両としても活躍している一台です。

20 トヨタ:環境性能と安全性を強化した10代目クラウン

トヨタは新たな技術により、環境性能と安全性を強化した10代目トヨタ・クラウンを1995年に発売。

10代目クラウンは、トヨタ車全般の原型と言われているモデル。ブレーキアシストや全席エアバック標準整備など、現代では当たり前となっている安全装備が搭載された一台です。

ボディタイプは「4ドアハードトップ」「4ドアセダン」の2種類をラインナップ。

当モデルより先代より追加されたモノコックボディを採用し軽量化されたことが特徴の一つ。4輪ダブルウィッシュボーンのサスペンション、ラック・ピニオンのステアリングの採用などシャシーも刷新されています。

また、エンジンはVVT-iを採用した3L直列6気筒から2.5L直列4気筒ターボまで計4種類をラインナップ。衝突安全ボディーGOAやABSとエアバッグの標準装備化、VSCの導入などにより、安全性が向上した一台です。

21 日産:新開発エンジンを採用した9代目セドリック

1995年にモデルチェンジをし登場したのは9代目セドリック。ボディタイプは、先代を踏襲し4ドアハードトップのみをラインナップ。

先代より踏襲されたエンジンはVG30E型、ディーゼルNAのRD28型。また新開発されたVQ30DE型、VQ30DET型のガソリン3L V6ユニットの3種類が用意されました。

全車にSRSデュアルエアバッグシステムが標準化されたことがポイント。1996年には全車種にABSが標準装備されるなど、安全面にも配慮された一台です。

22 ホンダ:FF最強のハンドリングマシン「DC2型 インテグラ タイプR」

DC2型インテグラタイプRはホンダが販売していたスポーツカーで、1995年に誕生したモデル。発売当時は、FF最強のハンドリングマシンと称された一台です。

前述したNSXシリーズに続くモデルで、「3ドアクーペ」と「4ドアハードトップ」の2タイプをラインナップ。

エンジンはB18C型1.8L 直4VTECを搭載しており、最高出力200ps /8000rpmを記録しています。これは職人が手作業でポート研磨を行っていたことが特徴で、量産モデルのエンジンにこの手法を採用したことは大きな話題になりました。

23 トヨタ:安全性に配慮し幅広い層に親しまれた5代目スターレット

1996年にデビューを果たしたのが5代目スターレット。衝突安全ボディは、先代より採用されていたCIASから「GOA」に変更。ラインナップは「ルフレ」というスタンダードモデルに、スポーツモデルである「グランツァ」から構成されます。

また5代目からは、エアバッグやABSなど安全に配慮した装備が標準搭載されるようになったのも特徴です。より安全性に優れたモデルとして、幅広い層から高い支持を得ていました。

5代目の台頭を最後に、1999年にオーダーストップされ惜しまれつつも生産が終了します。その後はヴィッツが後継車として登場し、現在も多くの方に愛されている一台です。

24 日産:シリーズ最後の8代目ローレル

1997年にモデルチェンジを実施し、リリースされたのが8代目ローレル。

ボディタイプは、先代を踏襲し4ドアピラードハードトップを採用。スタイリングはそれまでのイメージを一新され、曲線基調の流麗なフォルムへと変化しました。

エンジンは「RB20DE型」「RB25DE型」「RB25DET型」を用意し、ディーゼルタイプは「RD28型」を準備した計4タイプ。

グレードタイプは12種類をラインナップし、全グレードにABSが標重装備されたこともトピックの一つ。また、「クラブS」のマニュアルモード付オートマチック「デュアルマチックM-ATx」を採用。これは通常のオートマチックに、マニュアル感覚で操縦できるシステムを組み合わせたもの。これにより優れたレスポンス性とダイレクトな加速性能を発揮してくれます。

1999年のマイナーチェンジにより、内外装デザインが変更されブレーキアシストが標準装備され居住性がさらに向上しました。

8代目ローレルの累計販売台数は10万台を記録し、シリーズのラストモデルとなった一台です。

90年代を彩った数多の人気モデル

1990年代は、自動車業界にとって大きな変化を遂げた時代でした。革新的な技術を採用したモデルや、走りにこだわったモデルなど実にさまざま。

現在でも、多くの旧車ファンを魅了しており高い支持を得ています。旧車を購入する際は、当記事を参考にしていただけると幸いです。

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