
2020年1月27日
ブタ目の愛称で親しまれている3代目マークⅡ。その愛称の由来や車種の特徴を解説!
目次
初代マークⅡは「イーグルマスク」として親しまれた
2019年いっぱいで生産終了がアナウンスされたトヨタ・マークX。伝統の車名が途絶えてしまうことに寂しさを覚える人も多いことだろう。このマークXはコロナ・マークⅡから続いた車名で、そもそも1968年発売のT60型から始まっている。初代マークⅡはコロナと似たスタイリングに1.6リッターと1.9リッター4気筒エンジンを搭載。イーグルマスクと呼ばれ親しまれた。
3代目X30系からアメリカ調のスタイルに
続く2代目は1972年に発売。この時から6気筒エンジンを搭載するLシリーズも加わり、高級車としての資質を高めた。そして1976年に3代目X30系に発展するのだが、この時からアメリカ調のスタイルに大変身。長く丸目2灯だったヘッドランプを1灯式に改め、ヘッドランプとグリルの間に四角いフォグランプを配置したエレガントさを追求したスタイル。当時施行された排ガス規制の影響で、6気筒エンジン搭載車もあったが走りより優雅さを狙った走行性能になっている。
「ブタ目」の名前の由来
また、3代目発売の翌年、1977年に兄弟車のチェイサーが誕生している。次の4代目ではクレスタも発売され、マークⅡ三兄弟への布石となった。
話を戻すと、初代がイーグルマスクと呼ばれたものの2代目と3代目には愛称が付かなかった。これはアッパーミドルクラスのクルマらしく、それなりに裕福な層が購入していたからだと思われる。また5代目のGX71に代表されるハイソかー路線の成功により、4代目より前のモデルは中古車市場でもあまり人気が出なかった。
それが変わったのが1990年代。暴走族系としての人気が突如高まり3代目X30系が急浮上する。それまでタダ、もしくは捨値だったX30マークⅡ・チェイサーの中古車相場が押し上がった。暴走族系ということでニックネームが必要だったのだろう。フロントのヘッドライトが丸目1灯式なことから「ブタ目」と呼ばれ始めるのだ。
ただこの「ブタ目」という愛称も後付け的なイメージがある。やはり同じ時期くらいから2代目ローレルが「ブタケツ」と呼ばれるようになる。どうも「ブタケツ」に対抗する意味もあって「ブタ目」という愛称が生まれたとも考えられているのだ。