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車のマフラーをより深く。交換のメリットデメリット、故障の原因も理解しよう

車のマフラーをより深く。交換のメリットデメリット、故障の原因も理解しよう

ひとえに車好きと言っても運転が好きな方、見た目にこだわっている方など実に様々。

「中でも特に排気音が好き!」という方も多くいらしゃいますね。排気音を大きく変えてくれるマフラーは車好きが虜になるパーツの一つです。

そこで今回は車におけるマフラーについて役割や機能、交換することでのメリットについてまで解説していきます。

目次

1 マフラーにおける3つの役割や機能

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まずはマフラーの役割をおさらいしましょう。

車におけるマフラーには3つの役割があり「排気」「有害物質の除去」「排気音の軽減」です。ここではそれぞれの役割や機能について説明していきます。

1-1 排気

車のエンジンは4気筒や6気筒のように複数のシリンダーが組み合わさっています。この複数のシリンダーはエンジンをスムーズに回すためのもの。

各シリンダーの排気タイミングを気筒ごとにズラすことで稼働しているわけです。しかし異なるタイミングで連続的にガスが排出されると、排気ガス同士が干渉したり乱気流が発生することも。

これによりスムーズな排気ができなくなります。このような状態を解消するためのパーツが「エキゾーストマニホールド」。これは前述した通り、各シリンダーの排気ガスを集めるためのもの。また長さの異なるパイプをまとめるために、ねじれた造形をしていることからタコ足とも呼ばれています。

1-2 キャタライザーによる「有害物質の除去」

エンジンから排気されるガスの中には、自然や人間にとって害のある有害物質が含まれています。そのため自動車にはキャタライザーと呼ばれるパーツが装着されており、排気ガス中の有害物資を減少させるためのもの。

キャタライザーはハニカム構造で複数のガス経路を持っており、その内部は白金やロジウムといった貴金属のコーティングが施されています。この経路を排気ガスが通ることで、化学反応を起こし有害物質を除去してくれるわけです。しかしながら完全に有害物質を除去できるわけではありません。

このような問題を解決するために開発されたのが、排気ガスを放出しない電気自動車。今後、環境問題などの観点から主流になっていくことが予想されます。

1-3 排気音の軽減

マフラーには排気音を抑制する役割もあります。もしマフラーが装着されていなければエンジンから排出される高温・高圧の排気ガスをそのまま外気に放出してしまうことに。

これにより放出された排気ガスが急激に膨張し大音量を発生させてしまいます。このようなことを防ぐためにマフラー内部はグラスウールなどの消音材や、音圧を下げるための仕切りなどで構成されています。

レーシングカーは普通の乗用車に比べ排気音がとても大きくなります。これは排気効率を重視しており、結果として消音機能がほぼ失われているわけです。つまりマフラーが無ければ、街中が大きな音になってしまうんですね。そもそもマフラーは英語の「muffle」が語源で、「音を消す」や「覆う」「包む」などを意味しています。

2 マフラーが無いことによるデメリット

マフラーが無いということは日常的にあまりないかもしれませんが、もしなかった場合は様々なリスクやデメリットが存在します。

もしマフラーがなければ、走行時に大音量の排気音が発生してしまいます。またマフラーが無いことで排気ガスは何の抵抗もなく排出されるため、低回転から中回転域では適正な吸排気が行われません。

それにより安定した出力やトルクが得られなくなってしまい、運転時に大きく影響を及ぼすことも。

またキャタライザーも外してしまうと、排気ガスに含まれた有毒成分をそのまま排出してしまいます。これにより環境に悪影響を与えることにも繋がります。

このようなことからマフラーが無ければ法令違反となってしまいますし、当然ながら車検も通らなくなってしまうため注意が必要です。

3 マフラーには4種類ある

車におけるマフラーは素材やデザインのものなど種類は様々。ここでは代表的な4つの種類について説明していきます。

3-1 一昔前までは純正マフラーに採用されていたスチールタイプ

スチールタイプは一昔前まで、純正マフラーに多く採用されいたもの。加工が簡単でコストも安いことがメリット。

防錆処理は行われているものの、長年使用していると錆びやすくなってしまうことがネック。例えば海岸沿いや融雪剤が撒かれている道路を走行する場合は錆びやすくなることがネック。

スチール製マフラーは低めのエンジン音が出ることが特徴です。

3-2 現代の主流のステンレスマフラー

ステレンスタイプは近年の標準マフラーとして用いられています。

スチールマフラーに比べ錆に強く高強度なことがメリット。コストは高くなってしまいますが、チタンやカーボンに比べ安価な素材と言えます。また汚れが付きづらく錆びにくいことが魅力の一つ。音質はスチールタイプに比べ高音です。

3-3 軽量で高い強度が特徴のチタンマフラー

チタンタイプのマフラーは軽量で高い強度が特徴で、錆にも強いためマフラーにとって適切な素材です。レーシングカーのマフラーはチタン製のものがほとんど。

性能面ではメリットが多いチタンタイプですが、加工が難しくコストがかかってしまうことが欠点。オールチタン製のマフラーも存在していますが、非常に高い金額となっています。音質は甲高く乾いた音が特徴的で、その音色に魅了されているファンも存在するほど。

3-4 2種類に分類されるカーボンマフラー

カーボンは製造方法によって「ウェットカーボン」「ドライカーボン」の2種類に分類されます。

ウェットカーボンはコストが低いことがメリットですが、強度が低く熱に弱いことが欠点。一方ドライカーボンはコストが高いことがネックですが、強度が高く熱に強いことがポイント。一般的に販売されているカーボンタイプはウェットカーボンが主流です。熱に弱い弱点があるため、テールエンドのみに採用されることがほとんど。

カーボンタイプは軽量でありながらも高剛性なことが特徴。マフラー以外にもボンネットやウィングなど他の車のパーツに使用される素材です。またカーボン独自の折り目模様はドレスアップ効果も与えてくれることがメリット。

4 マフラーを交換することのメリット

マフラーの本数が多くなると音が大きくなるイメージはありませんか?

しかしマフラーの本数が多い方がサイレンサーの数が増えるため、実は消音効果が高くなることがメリット。

排気量の大きいトラックなどであればマフラーが2本、もしくは4本出しであることが一般的。これはサイレンサーが1本だけだと消音効果が十分に得られないためです。

また当然ながら見た目が大きく変わることも魅力の一つ。

1本出しよりも2本出しの方が「速そう」「高級そう」などのイメージを受けます。

そのため1本出しで十分な場合でも2本出しなど本数を増やすことで、デザイン性を重視される方も。特にスポーツカーではその傾向が強いことが特徴です。

5 マフラー交換で得られるメリット

マフラーは素材や本数などで特性が大きく変化します。軽量化やドレスアップ効果のための交換を検討している方もいらっしゃるかと思いますが、ここで今一度マフラー交換で得られるメリットについて確認しておきましょう。

5-1 素材を選ぶことができる広

マフラーはステンレスやチタン、カーボンなど様々な素材で作られています。

スチールマフラーからステンレスマフラーに交換すれば錆びにくくなりますし、チタンマフラーにすれば軽量化に繋がります。

自分が求める素材でできたマフラーを選べるのは大きな魅力と言えるでしょう。

素材によっては高価なものもありますが、音質や見た目に歴然とした違いがあるので価格に見合った価値が期待できるはずです。

5-2 排気効率の向上

パワーアップを目的としてマフラーを交換する方も多いでしょう。

エキゾーストマニホールドやエキゾーストパイプによっても排気効率は変化しますが、マフラー単体でも十分効果が見込めるでしょう。

しかし、マフラーの排気効率は抜けが良いほど魅力的なのかと言えば、実はそうではありません。過剰に抜けが良すぎるマフラーを装着すると、音ばかり大きくなってパワーが上がらないこともあるからなんです。

また、特性が変化する場合もあり「高回転の伸びが良くなった代わりに低速トルクに難点が…」といったパターンもあります。

マフラーにはエンジンから排気ガスを引っ張る役割があり、ピストンだけの力で排気を行っている訳ではありません。マフラーを太くすると排気効率は上がりますが、同時に排気流速が下がってしまうことは見過ごされがちです。

そのため、マフラーの排気効率はエンジンに見合ったものを選ぶことが重要です。細すぎず太すぎず、エンジンに合ったベストなマフラーを選ぶことで初めてエンジンパワーの向上が見込めるのです。

5-3 ドレスアップ効果

素材の放つ輝きやテールエンドのデザインなど、マフラーが車に与える印象は意外なほど大きいものです。

エアロやホイールがバッチリカスタムされていても、マフラーだけが純正ではどこかいまいちな感じになってしまうことも。

大口径の砲弾型マフラーや2本出しのデュアルマフラーなど、自分の好みのデザインのマフラーを選ぶことで、理想的なリアビューを実現できるでしょう。

「マフラーを自分好みにしたいけど、車関係特有の単語がわからない…」なんて方は一度車屋さんに相談してみてください。

画像を探して持っていけば色々な選択肢をおすすめしてくれるはずです。もちろん私たちへのご相談も大歓迎です。

5-4 自分好みの音が楽しめる

車検に通る音量の範囲であれば、自分好みのサウンドを追及することが可能。

ステンレスやチタンなど、素材によっても音質は変わりますが、構造によってもサウンドは変化します。

マフラーによっては動画サイトなどで実際の音が聞けるものもあるので、購入前に一度チェックしてみることをおすすめします。

6 マフラーにおける大切な3つの車検適合基準

6-1 周囲に迷惑をかけない為の排気音量

排気音量が車検基準を超えている場合、もちろん車検に合格することはできません。

基準値はおおよそ96db以下であれば全ての車種で車検に通すことができます。ちなみに90〜100dbの数値は騒がしいカラオケの室内や、電車が通過しているガード下の音に相当するもの。

もっと音を大きくしたいと思ったとしても、周囲からすれば酷い騒音に聞こえてしまうかも知れません。

車検時の測定方法は、マフラーの出口から45度の角度で50m離れたところに計測機を設置。約5秒程度、車のギアをニュートラルに入れた状態で、最高出力回転数の75%までエンジンを回します。その後、急激にアクセルを離す動作を繰り返し最大音量を計測するわけです。

しかしながら車検対策でインナーサイレンサーを装着するドライバーが多いことも事実。サイレンサーを取り付けることで排気音を逃し音量を低減させてくれるカー用品ですが、車検に通すためにその場しのぎで取り付けることはおすすめしません。

車検に合格したとしても道路交通法に引っかかる可能性があることを覚えておきましょう。これは道路交通法第71条の2によって定められているもので、違反が認められた場合は違反点数2点、反則金は大型車が7,000円、普通車が6,000円、二輪車が5,000円徴収されます。

また音が大きいことだけが問題ではなく、マフラーに穴が空いていた場合に排気熱による車両火災を引き起こすなんてことも。周囲への配慮と安全性を考慮しましょう。

6-2 マフラーの取り付け位置

マフラーの取り付け位置にも注意が必要です。車検基準では最低地上高が9cm未満の車両は車検に合格することができません。また最低地上高が9cm以上であっても、マフラーの取り付けが不十分な場合は指摘が入ることもしばしば。

そのような場合はマフラーハンガーを使用し、マフラーをつり上げる必要があります。当然ながら、針金などの簡易的なものでは車検に通ることはありません。

カスタムした場合は、最低地上高が9cm以上になっていることを確認しておきましょう。

6-3 排気ガス濃度

車のマフラーから排出される排気ガス濃度が規定値内でなければいけません。これは排気ガスに含まれている、一酸化炭素COと炭化水素HCの濃度を測定する検査。ガソリン車の場合はCO基準値は1.0%、HC基準値は300ppmが設定値です。

検査方法はプローブと呼ばれる検査棒をマフラー内に入れ、一酸化炭素と炭化水素の濃度をチェックします。特殊な機械を使用し検査をするため、自分で調べることはできません。

目安としてのチェック方法は、エンジンが作動している時にマフラーからカラカラと音が聞こえたり、排ガスの異臭を感じた場合は触媒に穴が空いているかもしれません。異常を感じたら民間の業者に問い合わせてみることをおすすめします。

7 マフラーの故障の原因と定期的に行うチェックポイント

7-1 マフラーの故障が考えられる3つのサイン

マフラーの故障は大きく

  • 排気漏れ
  • 異音
  • 白煙の発生

が故障を見極めるポイント。

排気漏れの原因はパーツの隙間から排気が漏れていたり、マフラー自体に傷が入っていることで発生してしまいます。

マフラーから異音がするケースは、腐食や破損を疑いましょう。エンジンの回転数をあげた際にいつもとは違う、こもった感じの音がしたら故障の可能性が高いです。

マフラーから白煙が出てきた時は、場合によってはエンジンに深いダメージがあることも。シリンダーヘッドガスケットという部品の破損が考えられ、高速道路の走行など、大きな負荷がエンジンにかかると、シリンダーヘッドガスケットの破損が起きやすくなることを覚えておきましょう。

7-2 マフラーの定期的なチェックポイント

マフラーの異変を感じたら、早期に修理をして安全な状態に戻すことが大切です。車のマフラーについて定期的にチェックすべきポイントがあります。

まずサビやへこみ、穴が空いていないかをチェックしましょう。

サビを放置してしまうとマフラーに穴が開いてしまうことも考えられます。

また運転時に段差の大きなところに乗り上げたり、山道の砂利道などを走行したりする際にマフラーが地面にぶつかってしまうこともあります。これによりマフラーに傷がつき穴が空いてしまうことになるので、スピードを落とし慎重に通過することを心掛けましょう。マフラーに穴が空いてしまうと排気効率が落ちてしまい、最悪の場合には排気自体ができなくなってしまいます。

次に排気出口も確認しておくことがポイント。異物が排気出口を塞いでしまったり、深めの水溜りに突っ込んでしまうと排気ができなくなります。この他にも大雪の場合は、マフラーの排気出口に雪が詰まってしまう危険性があることを覚えておきましょう。これにより排気ガスが車内に逆流して、一酸化炭素中毒を起こす危険性があります。

意識していないと見落としがちなパーツですが、とても重要な役割を担っているんです。

8 マフラーの異変を感じたり故障かと思ったら

マフラーが故障してしまったり異変を感じた場合は、なるべく早めに近くの整備工場などに修理を依頼しましょう。

特にシリンダーガスケットの破損が考えられる場合は、前述した通り注意が必要です。オーバーヒートを起こす可能性があり、走行中に危険な目になることも。マフラーから白煙が出た場合は、まずは落ち着いて車を安全なスペースに停車しましょう。

また、マフラーから排気漏れや異音が発生するケースも早めにに整備工場で点検してもらい、修理することが大切。

故障原因は様々あるため、それぞれ修理内容は変わります。排気漏れであればマフラー専用のシールを貼ったりマフラーパテで穴を塞いだりして修理することも。

もしマフラー内部に異常が発見された場合は交換することになります。もちろん専門知識が必要になるので、自分で行うのではなく専門業者に依頼することをおすすめします。

9 マフラー交換にかかる費用や時間

マフラーを交換する場合のコストは本体の部品代と交換工賃がかかります。マフラーの部品代の相場は1万〜10万円程度で、交換工賃は作業時間1時間あたり5千円が相場。

当然ながら新品や中古などで金額は変動します。例えば純正マフラーであれば6万〜10万円程度で、中古品の場合は一般的に1万〜5万円が相場です。また素材によっても価格が変動することを覚えておきましょう。

交換工賃はマフラー単体の交換であれば5千〜2万円程度です。ディーラーやカー用品店など作業を依頼する場所によってもコストは変わってくるので、あらかじめ問い合わせておきましょう。

マフラー交換にかかる時間は平均して1時間程度あれば作業は完了します。車種によってはマフラーの取り付け位置が複雑なことも。そのようなケースは作業時間が延びてしまい、その分の工賃が発生してしまいます。

10 自分で交換を行う場合に必要な工具と準備すべき2つの部品

10-1 交換するために必要な5つの工具

車のマフラー交換をする場合に必要な5つの工具を説明していきます。

まずはマフラー交換を行う際は「ジャッキ」を準備しましょう。これは車を持ち上げるために必要な工具で、マフラーを交換する際は2つ準備しておくと作業がスムーズになります。

次にナットを緩めるために「潤滑剤」を用意しておきましょう。車のマフラーに使用されているナットは高熱とサビによって簡単には緩めることができません。その際に潤滑剤があると作業がしやすくなります。

ナットを緩めるために必要なのが「メガネレンチ」や「ソケットレンチ」です。基本的には14mmのメガネレンチがあれば対応ができます。しかし車種によっては違う大きさの物が必要になるので、複数のメガネレンチを準備しておくと安心です。

また「トルクレンチ」があると、力が無い女性でもナットを緩めることができます。注意点としてはトルクレンチが入らない場所もあるので、ケースに応じて活用していきましょう。

古くなったガスケットを取り外す際には「スクレーパー」を用意します。これはマイナスドライバーでも代用できるので頭に入れておきましょう。

10-2 マフラー交換の際に準備が必要な2つの部品

車のマフラーを交換する際に準備が必要な部品が2つあります。それは「ガスケット」と「マフラーつりゴム」の2種類。

ガスケットは新品のマフラーを購入した際に、付属品としてついていることがほとんど。万が一、紛失や付属していなかった場合は自分で購入する必要があります。種類にもよりますが金額は比較的安価な物が多いです。

マフラーを交換する場合、ノーマルマフラーよりも出口が大きくなっていることがほとんど。これによりマフラーがバンパーなどに干渉して変形する恐れがあるので、ゴムを強化品に交換しておくことがポイントです。

11 マフラーを交換するスマートな5つの手順

前述した通り、業者やメーカーに依頼するのが一般的ですが、車のマフラーを自分で交換することも可能です。ここではマフラーの交換を自分で行う場合の手順を、5つの工程に分けて説明していきます。

11-1 車体を上げるジャッキアップ

車のマフラーを交換する場合、まず車体を上げる必要があります。その際に使用するのがジャッキアップ。

基本的にはリア部分をジャッキアップすればマフラー交換は可能です。しかしフロントパイプも交換するのであれば、フロントもジャッキアップしましょう。ジャッキは車のパーツに影響を与えないように、車体の底のジャッキアップポイントに装着することが大切です。

11-2 触媒を見つけカバーを取り外す

2つ目の工程は触媒を見つけること。

これはキャタライザーとも呼ばれているパーツで消音効果がある装置です。まず車のマフラーを交換する場合は、十分にマフラーが冷えきっていることを確認しましょう。マフラーが熱いままの状態だとヤケドを負ってしまうことも。

触媒を見つけたらカバーを取り外しますが、その際にナットが固着していることも。そのような場合は潤滑剤を吹きかけ、10分程度放置します。その後メガネレンチを使用し、ナットを緩めていきましょう。

無理に力を入れてしまうとナットが折れてしまうこともあるので注意が必要です。もし折ってしまった場合は触媒ごと交換する必要があるため、コストが多くかかってしまうことを覚えておきましょう。

11-3 つりゴムで固定されているマフラーを取り外す

3つ目はマフラーを取り外す工程。

ナットが緩まれば、つりゴムで固定されているマフラーを取り外すだけです。つりゴムは引っ張れば取り外すことができます。外す手順は中間ジョイントより後ろ側のものを先に外しましょう。取り外したナットは再使用するので、無くさないように保管しておくことがポイント。

全てのつりゴムを外せばマフラーは落ちてくるので、怪我をしないように注意してください。触媒にはガスケットがついているのでスクレーバーまたはマイナスドライバーで取り外します。

11-4 新しいマフラーの取り付け

4つ目の工程は新しいマフラーの取り付けです。

まず付属されているガスケットを装着します。取り付け手順は取り外し作業の逆の手順。つまりボルトにマフラーを差し込んでからつりゴムを装着します。この時にシリコンスプレーをつりゴムに吹きかけると、耐久性が増すので覚えておきましょう。ナットは硬く締めずに仮止め程度にしておくことがポイント。

全てのつりゴムを取り付けが完了したら、マフラーの出口がリアバンパーなどの切り欠きの中心にきているかを確認します。もしずれている場合は、つりゴムの位置を微調整し中心にくるようにしていきます。最後に全てのナットをトルクレンチを使用し全て締めましょう。

11-5 最終確認を忘れずに

最後の5つ目の工程は最終確認です。

マフラーの装着ができれば完了ではありません。ボルトの締め忘れがないか、マフラーの触媒がどこにも干渉していないかなど確認することが重要です。

確認後エンジンを始動し、他の人にアクセルを踏んでもらい回転数を3,000回転まで上げてもらいます。その際にマフラージョイント部分から排気漏れが発生していないかを確認しましょう。問題がなければ触媒のカバーを取り付けて、車をジャッキから降ろせば完成です。

マフラーのことを正しく理解して愛車を理想的な姿に

今回は車の排気音を軽減させるためのマフラーについて解説してきました。

一言でマフラーと言ってもその種類は様々。また交換することでドレスアップ効果や消音効果が期待できます。カスタムすることは魅力の一つですが、度が過ぎてしまうと周囲に迷惑をかけたり最悪の場合、道路交通法違反で捕まってしまうなんてことも考えられます。

実は奥が深いマフラー、マフラー上級者の方もこれからマフラーに目を向けたい方にも参考になれば幸いです。

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