2022年11月4日
冬に起きやすい車のトラブル対策
不明瞭な視界や雪道でのスリップなど、命の危険を伴うこともある冬のトラブル。
しかし多くの冬のトラブルは事前準備で対策することが可能です。
普段から行える対策や注意点などをご紹介していきます。
目次
1 冬に起きやすい車のトラブル
車の冬対策というと、スタッドレスタイヤへの履き替えをイメージする方も多いでしょう。もちろんタイヤ交換も大切な対策のひとつですが、冬に起こりやすい車のトラブルは雪によるものだけではないため、タイヤを履き替えるだけで十分とは言えません。
冬に起こりやすい身近なトラブルには、次のようなことが考えられます。
1-1フロントガラスの凍結やくもり
特に夜の冷え込みが厳しい冬は、フロントガラスの表面温度の低下により空気中の水分が凍り、フロントガラスの凍結が起きてしまうケースが多くあります。
また、車内で暖房をかける機会も増加します。そうなると寒い車外との温度差でガラスが曇ってしまいます。
特にフロントガラスの曇りは視野が狭くなり事故につながる可能性があり、大変危険です。
外気導入やデフロスター機能を使用するなどの対策が求められます。
1-2 バッテリーあがり
バッテリーは寒くなるとバッテリー液の温度が下がったり、容量が低下するなどし、化学反応が鈍化します。結果として十分なパフォーマンスを発揮できなくなります。
冬場のバッテリーあがりには、バッテリー液の性能低下とエンジンオイルの劣化が密接に関係しています。
エンジンオイルが劣化すると、エンジン内の抵抗が増え、バッテリーへの負荷が高まるのです。
さらにバッテリー液は、温度が下がると性能が落ちる性質があります。外気温が0度で約80%、マイナス20度のような過酷な状況では、50%ほどの性能しか発揮できません。
バッテリーの状態は、バッテリーチェッカーで調べられますので、不安な場合は一度確認しておくことをおすすめします。
1-3 エンジンオイルの硬化
寒さでエンジンオイルの温度が低下すると、硬化して流動性が失われてしまい、結果としてエンジンの始動性が悪くなることも。
このような状態となればバッテリーにも負担がかかるため、バッテリーの劣化を早めることにもつながります。
2 メンテナンス時に確認しておきたい冬対策
冬の車のトラブルは急に発生します。
そのため車を使用していない駐車中にも、冬対策が必要に。メンテナンス時に下記の項目を確認しておきましょう。
2-1 バッテリーのチェック
バッテリーは寒さに弱いため、冬の前にチェックしておくと安心。もしバッテリーが弱りかけていたら早めに交換をしてあげてください。
従来と同じサイズで容量を大きくしたグラスマットバッテリーや、メンテナンスの頻度を減らしたメンテナンスフリーバッテリーなどの検討もおすすめ。
2-2 フロントガラスの清掃
ガラス面は、汚れていると結露ができやすくなります。走行中の視界を左右するため、清掃しておきましょう。
油膜を取る、マイクロファイバーやメラミン素材のスポンジなどで磨くなど、外側も内側も対策しておきましょう。
結露やくもりの防止につながります。
くもり止め作用のあるガラスクリーナーを使うのも効果的です。
2-3 駐車時にも凍結対策を
もし冬場に野外へ駐車していると、いざ車に乗ろうとしたときに、凍結などによってドアが開かなかったり前が見えなかったりすることがあります。
フロントガラスの凍結は、視界を遮るだけでなく、ワイパーの劣化や損傷にもつながるため、エンジンを切って駐車しているあいだはカバーをして凍結を防ぐのが安全。
特に寒い地域では凍結でドアが開かなくなることもあるので、ドアの縁のゴム部分に凍結防止のシリコンスプレーを噴射しておくと安心です。
3 冬に対策しておきたい車の装備
冬のトラブルへの対策を怠ると、急に停止してしまったり、場合によっては事故につながる可能性も。
雪本番を迎える前には下記の対策を行っておきましょう。
3-1 スタッドレスタイヤへの履き替え
事前にスタッドレスタイヤへ履き替えておけば、急な天候の変化にも対応することができます。なお、交換で外したタイヤは劣化しないよう、高温多湿な場所を避けて保管しておくことをおすすめします。
特にスタッドレスタイヤの場合は、複数年で同じスタッドレスタイヤを使っていることもあるはず。通常のタイヤ同様経年劣化していくパーツなため、定期的なチェックが必要です。
スタッドレスタイヤを選ぶ時は、純正のタイヤとサイズを合わせるのが基本。
また、国内の気候を理解している国内メーカーのスタッドレスタイヤを選ぶのもポイントです。
3-2 チェーンの用意
チェーンが切れてないかどうか、錆がないかどうかなどを確認しましょう。
金属製のチェーンは比較的安価に購入でき、コンパクトというメリットもありますが、走行中の振動が強く、乾いている道路で使用すると破損しやすいというデメリットも。
ゴム製やウレタン製のチェーンは、走行時の振動も比較的弱く、乾いている路面でも切れづらいという特徴があります。対して値段は金属製よりも高くなる傾向に。
3-3 不凍タイプのウォッシャー液への交換
気温が低いとウォッシャー液が凍って噴射できなくなることもあれば、フロントガラスで凍結してしまうことも。
冬場は氷点下でも凍らない不凍タイプのウォッシャー液へ交換しておくのが安全。普段ウォッシャー液を水で薄めて使用している場合はその水が凍結の原因になってしまうため、冬の間は薄めずに使うようにしましょう。
3-4 低粘度のオイルへの交換
エンジンオイルは外気温が下がると粘度が高くなり流動性が失われてしまいます。あらかじめ寒さに強い低粘度のオイルに交換しておきましょう。
オイルの低温時の性能は「W」で表されており、数字が低いほど寒さに強くなります。
4 冬に車のトラブルがあっても焦らないことが大切
冬のトラブルは寒い中での対応となるため、一刻も早く解決したいものですが焦りは禁物です。
例えば、フロントガラスに熱湯をかけて雪や霜を溶かそうとした時に、凍結を急激な温度差で解消してしまったことでフロントガラスに亀裂が入る危険を伴うため、絶対に行わないようにしましょう。
気温が低い場合はかけたお湯が瞬時に冷えて氷となり、余計に凍結がひどくなることもあるためです。
また、手っ取り早く雪や霜を除去しようとワイパーを動かすのも危険。フロントガラスにはりついたラバーが裂けてしまったり、雪の重みに耐えきれず、ワイパーを動かすモーターが故障したりするリスクも。
冬場の車は出発前にはしばらく暖気をしてエンジンや車内を温められるよう、時間にゆとりを持つことも大切。
遠隔でエンジンをかけられるエンジンスターターを取り入れるなど、愛車をいたわりながら時間を有効に使える方法を取り入れることも、冬対策と言えるでしょう。
車と命を守るための冬対策を
冬の車には他の季節と異なる対策が必要です。冬対策は愛車を事故や故障から守るだけでなく、自分や同乗者の命を守ることにもつながります。
万が一の事故が起こりやすい冬は、丁寧に準備をしておくことが本当に大切。
大事な愛車に長く乗り続けるためにも、しっかりと備えておきましょう。
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