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ホンダのロングセラー大衆車「シビック」の歴代モデルを振り返る

ホンダのロングセラー大衆車「シビック」の歴代モデルを振り返る

ホンダが手がけるシビックは1972年に登場し、11代に渡り生産・販売を継続しているシリーズです。

世界戦略を担う基幹車とされ、ホンダが手がける乗用車カテゴリの中でも最も長く同一の名称で販売されているモデルとしても知られています。

2019年の車名別世界販売台数では5位を獲得し、その根強い人気が伺えます。

今回は初代から現行の11代目まで、シビックの変遷を辿ります。

1 初代 SB1/SG/SE/VB型

出典元: Stefan Ataman / Shutterstock.com

英語で「市民」を意味する名を冠し、1972年7月12日にデビューした初代シビック。当初は独立したトランクの2ドアショートファストバック仕様のみのラインナップでリリースされました。

発売からおよそ2ヶ月後の9月1日には、3ドアハッチバックモデルに加えて、出力が9PS向上した上級グレードの「GL」が登場しました。

GLは、1973年5月に日本車として初めてリアワイパーが装備されたモデルとしても知られています。

登場から約3年後の1974年10月、出力を76PSまで向上させた5速MTのスポーツモデル「1200RS(ロードセーリング)」がラインナップされました。翌月には5ドアモデルのシビックバンが追加。

初代シビックは、販売が終了した1979年までの間に国内累計68万2,748台が新車登録されました。

2 2代目 SL/SS/SR/ST/VC/WD型

出典元: Cahyadi HP / Shutterstock.com

1979年7月24日にモデルチェンジし、2代目シビック通称「スーパーシビック」が登場しました。

当初のラインナップは、3ドアハッチバックのみ。

速度計と回転計を統合し、メーター上部に各種警告灯を並べた「集中ターゲットメーター」や、専用形状のAMラジオのダイヤル選局式「ロータリー・チャンネル式」が採用されるなど、他の自動車とは一線を画した仕様が話題となりました。

モデルチェンジからおよそ2ヶ月後の10月6日には、商用モデルの「シビックバン」がラインナップ。1980年1月23日には、シビック版をベースにしたホンダ初のステーションワゴン「シビックカントリー」が登場しました。

同年9月には、3ボックス・ノッチバックスタイルの4ドアセダンがラインナップ。それと同時にサンルーフをオプション設定にした3ドアの「CX-S」が追加されました。翌年の10月からは、CX-3のサンルーフが標準装備となりました。

2代目シビックの販売が終了した1983年までの、国内新車登録台数は累計27万8,939台。日本国内では初代と比較して販売が振るわず、ホンダの業績に影響を与えた結果となりました。

3 3代目 AG/AH/AJ/AK/AT型

出典元: Byrf / Shutterstock.com

1983年9月22日に販売が開始した、3代目シビック通称「ワンダーシビック」は、ホンダ初の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したモデルとして知られています。

同一モデルにも関わらず、3・4・5ドア(シャトル)のそれぞれで専用のプラットフォームを用いているのが特徴です。

その中でも、後方部分を切り落とした画期的なスタイリングが評価された3ドアハッチバックは、自動車として初めて1984年度のグッドデザイン賞を受賞しました。

さらに、3代目シビックは、ホンダ車として初めて日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したモデルとしても知られています。

1987年に生産終了するまでの国内新車登録台数の累計は41万5,945台。2代目の販売不振から大きく巻き返した結果となりました。

4 4代目 EF型

「グランドシビック」の愛称で親しまれる4代目シビックは、1987年9月にリリースされました。

ボディラインナップは先代を継承し、3ドア・4ドア・5ドアの3種類がラインナップ。

全てのモデルで専用のプラットフォームを採用していた3代目とは異なり、4代目では5ドアのみ専用のものが用いられています。3・4ドアはフロアパン前半部分のみを共通化しているのがポイントです。

3ドア最高グレード「Si」には、130PSのZC型エンジンを搭載、主力のD15B型エンジンでは、3ドアMTモデルで105PSのものが搭載されるなど、ライバル車をしのぐ軽快な加速を実現しました。

1996年にシャトル(5ドア)が生産終了するまでの国内新車登録台数の累計は58万2,399台。

3・4ドアは1991年に販売終了後も、5ドアは1996年まで販売されるなど、歴代シビックの中でも長い生産期間で知られています。

5 5代目 EG型

1991年9月10日に登場した「スポーツシビック」こと5代目シビックからは、4ドアセダンにサブネームが設定され、「シビックフェリオ」となりました。

サンバやカーニバルをイメージしてデザインされた外観や、ハッチバックはガラス部分を境に、ゲート部分が下部に開くリアドアデザインなど、特徴的な仕様が注目を集めました。

シビックシリーズは、5代目で2度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。

搭載されるエンジンの中でもB16A型は、MT車で170PS、AT車は155PSと、大幅なパワーアップがなされました。

1995年に生産が終了するまで、累計51万4,942台が新車登録されました。

6 6代目 EK型

6代目シビック、通称「ミラクルシビック」は、1995年9月4日にリリースされました。

主力モデルの3ドア「VTi」と、フェリオ(4ドア)「Vi」のエンジンは、VTECとVTEC-Eを統合することで、低燃費高出力を実現した3ステージVTECに進化。ATには、1.5リットルクラスのエンジンに対応した世界初のCVT「ホンダマルチマチック(HMM)」が搭載されました。

シビックシリーズは6代目で、3度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したことでも知られています。

2000年に生産が終了するまでの間、21万8,998台が生産されました。

7 7代目 EU型

出典元: ArtemGromov / Shutterstock.com

7代目シビック、通称「スマートシビック」は、2000年9月13日に登場しました。

当初は5ドアとフェリオ(4ドア)のみのラインナップとされていましたが、北米市場に向けた2ドアクーペ(EM型)と、欧州市場に向けた3ドアハッチバック(EP型)が存在しています。

5ドアモデルにはインパネシフトと前後左右へのウォークスルーが可能なフラットフロアが採用され、ミニバンに近いレイアウトによって、広々とした室内空間を実現しました。

シビックシリーズは、7代目で当時の同一モデルが受賞した回数として歴代最高の4度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。

2005年に生産が終了するまで、累計12万5,231台が新車登録されました。

8 8代目 FD型

出典元: Asawin Phunphairoj / Shutterstock.com

2005年9月22日にリリースされた8代目シビックでは、4ドアセダンのサブネーム「フェリオ」が廃止されました。

さらに、ミドルセダンへとクラスアップし、全幅が1,755mmとなったことにより、3ナンバーサイズに変更されたのもポイントです。

スピードメーターとタコメーターが分割されている特徴的なデザイン「マルチプレックスメーター」でも知られています。

2010年9月に生産が終了するまでの間、累計で6万3,805台が新車登録されました。

9 9代目 FB型

出典元: Harazaki Ananta Hondro / Shutterstock.com

9代目シビックは、2010年度の販売が予定されていたものの、市場動向の変化や米国の燃費規制強化を受けて大型化予定のボディサイズの見直し・商品設計の変更が行われたことにより、2011年4月にリリースされました。

そして、シビックは9代目から海外専売モデルとなったことでも知られています。

ガソリン車、低燃費ガソリン車(HF)、ハイブリッド車、スポーツ車(Si)、CNG(天然ガス)車の5種類がラインナップ。

欧州仕様車のFK5/FK6型は、FB型が登場してからおよそ1年後の2012年1月にリリースされました。

10 10代目 FC/FK型

出典元: Phuminun / Shutterstock.com

10代目シビックは、2015年11月12日に北米でリリースされました。

およそ1年後の2016年9月には、北米で5ドアハッチバックの販売開始。翌年の2017年9月29日、ハッチバック、セダン、タイプRの日本での販売を開始します。

ハッチバックはCVTと6速MTの2種類が用意され、セダンはCVTのみ、タイプRは6速MTのみに設定されました。

ハッチバック、セダンは「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」認定を取得し「平成27年度燃費基準+10%」を達成したことでも知られています。

2020年1月23日には、マイナーチェンジモデルが発売されるも、2020年8月8日に販売不振によりセダンの販売が終了。販売開始から僅か2年10ヶ月での販売終了となり、マイナーチェンジモデルに関しては、わずかな6ヶ月の短い期間しか販売されませんでした。

11 11代目 FL型

出典元: Jonathan Weiss / Shutterstock.com

11代目シビックは、米国で2021年6月16日、日本国内では2021年9月3日にリリースされました。

「爽快シビック」のグランドコンセプトで知られる11代目シビックは、4ドアセダンが米国市場、5ドアハッチバックが日本と、明確にボディタイプを分けての販売となっているのがポイントです。

プラットフォームを共通領域とモデルごとの独自の領域とで分割することで開発コスト低減に寄与する、ホンダの車両設計・開発手法「ホンダ アーキテクチャー」をはじめて採用したモデルとしても知られています。

2022年12月8日には、e:HEVとタイプRが2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーの部門賞「パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー」を国産車で初めて受賞しました。

70年代から現在まで続くホンダの大衆車シビック

今回は、初代から11代目まで歴代のシビックをご紹介しました。

「市民」を意味するモデル名が与えられ、1972年7月12日に誕生した初代シビック。

1983年に登場した3代目からは1991年の5代目、1995年の6代目、2000年の7代目と、次々にカー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、現在ではホンダを代表する大衆車になりました。

そんなシビックは、特徴的な各種デザインや装備が取り入れられているのが特徴です。時代に合わせて進化してきたホンダが誇るロングセラーと言えるでしょう。

大衆車としての範疇に収まりながらも、どこか遊び心を感じさせる一台です。

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