車内環境をより良くするデッドニング、その効果や費用について

車内環境をより良くするデッドニング、その効果や費用について

車の運転中であっても外部からの騒音は意外と耳に入るものです。

車内であっても外の音が聞こえてしまう原因は様々存在していますが、「デッドニング」を実施することでノイズを軽減することが可能です。

車のオーディオやスピーカーにこだわっている方であれば、一度はデッドニングを検討したなんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「車内環境を良くしたい」とは思いながらもデッドニングについてはあまり詳しくないため、実際どんなことをするのかイメージが湧かない方なんてもいらっしゃるかもしれません。

まずはデッドニングの基本について理解しておきましょう。

そこで今回は車におけるデッドニングで得られる効果はもちろん、デッドニングの種類や施工できる場所、費用感などについて説明していきます。

1 デッドニングとはロードノイズを軽減するための作業

そもそもデッドニングってなに?という方のために簡単に説明をしておきましょう。

デッドニングは制振材や吸音材を車体の鉄板部分や、プラスティックパーツに施工する作業のことを指します。

英語の「Deaden」という動詞の名詞形が由来の言葉で、「何かを無効にする・弱める」を意味します。

制振材を車の鉄板部分に張り付けることで補強し、ロードノイズを抑えることがデッドニングの主たる目的です。

吸音材を張り付けることもあり、その場合は車外からの騒音や車内で発生する音の反射を抑えることが可能。結果としてサウンドシステムの音質向上にも繋がるので、快適な車内空間を楽しむめるのがデッドニングの魅力と言えるでしょう。

2 デッドニングによる期待できる3つの効果

デッドニングのメリットはロードノイズの軽減や音質向上、遮音効果など様々なメリットが存在します。

ここからはデッドニングを行う際の、主な3種類の効果についてご紹介していきます。

2-1 車の振動を抑える「制振効果」

車における制振効果とは「ロードノイズやスピーカーなど車自体の振動が軽減されること」を意味しています。

ロードノイズとは路面を走る際のタイヤのノイズのことで、タイヤと道路がぶつかり合った時の摩擦が原因で発生するもの。

車には構造上空洞になっている部分があります。エンジンをかけるとボディ部分も同時に振動し、その振動音がノイズとなってしまうんです。これがロードノイズの原因です。

ロードノイズを抑えるには制振ブチルゴムや制振用アルミシート、吸音スポンジなどの素材を組み合わせた制振材が用いられます。

ボディの振動を抑えたデッドニングでは「防振材」を使用し、ボディの振動を抑えます。ノイズを軽減することができるため、より良好なオーディオ環境を楽しむことができます。

主な手順としてはドアの内張りを取り外した後、内張りなどに貼り付いたシートや汚れをきれいに取り除くことからスタート。ドアのボディ側となるアウターパネルへ防振材を貼り付けることが制振効果の獲得には非常に効果的です。

ドアのアウターパネルは基本的にスピーカーの背面に位置するので、スピーカーと共振しないようにスピーカーとアンプの組み合わせを考えながら防振材を貼る位置を調整しています。仕上げにドアの内張りにも防振材を配置すれば、さらなら共振防止も期待できます。

2-2 吸音材で振動を吸収する「吸音効果」

吸音効果はエンジン音やロードノイズ、風切り音などの運転中に車から発生するノイズを、デッドニング材によって吸収することで実現します。

制振効果を狙ったデッドニングではボディの振動を軽減することはできますが、完全に振動を抑えられるわけではありません。

まだ振動が気になるという場合には「吸音材」を用いるのもおすすめ。振動の吸収により、無駄な音を上手に吸収することで車内を静かにし、サウンドシステムが本来持っている音質を引き出してくれます。

吸音材を適切な場所に配置することによって、これまで気になっていたエンジン音やロードノイズ、風切り音の室内への侵入を抑えられることが魅力と言えるでしょう。

基本的には防振材を取り付けたドアのボディ側となるアウターパネルにも吸音材も配置するのが効果的です。配置に関する考え方は防振材とあまり変わらず、スピーカーの背面を中心に効果的に吸音できるサイズや配置を考えます。

ドアの内張りを戻す前に内張りの余分な空洞も吸音材で埋めておくと反射音が吸収してくれます。

2-3 音の密閉性を高める「遮音効果」

遮音効果は、エンジン音などの気になる音をシャットアウトすること。

振動を抑えることや、音を吸収するのと同時に、音を遮断するといった機能をデッドニングに持たせることも必要になります。

スピーカー周囲の密閉性が低い場合はスピーカーから生じた音が流れてしまいより良い音を楽しむことができなくなってしまいます。そのような場合は密閉性を高めてスピーカーの能力をサポートしてあげましょう。

スピーカー周囲の密閉性を高めるには、ドアの鉄板のサービスホール(穴)を塞ぐことが有効です。

車のドアの内側にあるパネルには、メンテナンス作業のやめに大小いくつかの穴が開いています。実はこの穴がスピーカー周囲の密閉性を低くしてしまっていることが多いんです。

余談ですがドアのサービスホールを埋めることで、スピーカー背面と正面の音が打ち消し合わないようにする効果を「バッフル効果」と呼びます。

そのため、サービスホールをデッドニングシートで塞いでしまい、擬似的にスピーカーボックス化することが求められます。

貼り方としては、大きなサービスホールの形に添って施工する場合と、ドアの内側全体を覆うように施工する場合の2パターン。

この作業を行うことで低音がより響くようになり、重厚感のある音質を楽しむことが可能です。

3 デッドニングを施す主な4つの箇所と得られる効果

デッドニングの基本的な意味がわかったところで次はデッドニングを施す主な場所について理解していきましょう。

3-1 デッドニングを行うならまずは「タイヤハウスデッドニング」

デッドニングで一番最初に行う箇所はタイヤハウスが効果的です。それは車で最も騒音が発生する箇所がタイヤ回りだから。

タイヤハウスのカバーを外した鉄板部は、走行時のロードノイズを一番最初に伝わる部分となります。タイヤハウスデッドニングでは以下の3つの効果が期待できます。

  • ロードノイズの軽減
  • スピーカーの音質向上
  • 外部からのノイズを軽減

一番最初に加わるノイズを軽減させることで、ルーフやフロア、ドアに振動を伝えづらくしてくれるんです。

3-2 ロードノイズ対策におすすめな「フロアデッドニング」

フロアのデッドニングとは純正カーペットを剥がした下にある鉄板部分、足元の鉄板部分に制振シートを貼り付けていく作業のこと。

フロアデッドニングを実施することで、以下の3つの効果が期待できます。

  • タイヤの摩擦によるロードノイズを軽減
  • エンジン音やマフラー音などを吸収
  • 外部から侵入してくる騒音を軽減

フロア部分もルーフやドア同様に鉄板がむき出しになっていますが、ロードノイズが最も伝わりやすい箇所です。またエンジン音やマフラー音などのノイズが侵入してくる場所でもあります。

フロア部分に吸音材と制振材を張り付けることで、ロードノイズなどの騒音を軽減することができます。

また、スピーカーの音が引き締まるという効果も期待できます。

3-3 音質向上が最も期待できる「ドアデッドニング」

まずドアの鉄板部分に制振材を張り付けることで、車体の振動が抑えられロードノイズ対策に繋がります。

次に吸音材をドアの鉄板部分に張り付けることで、車外からの騒音を吸収し軽減。また車内で会話する音やステレオから発する音が鉄板に跳ね返るのを抑えることが出来るため、車内が静かになることが大きな魅力。

ドアデッドニングを実施することで得られる主な効果は以下の3つ。

  • ロードノイズを軽減
  • スピーカーの音質向上
  • 外部からの騒音を軽減

最後にドアデッドニングを行うことで、スピーカー正面から音がしっかりと聞こえるようになるため音質向上にも繋がります。

3-4 雨しぶきなどの外部のノイズを軽減してくれる「ルーフデッドニング」

ルーフデッドニングとは天井の内張りを剥がした鉄板部分に制振シートを貼り付けていく作業のこと。その名の通りルーフ(屋根)をデッドニングすることで頭上にあるノイズ感を軽減することが可能です。

頭上に存在しているノイズは意外と意識しにくいものです。

しかしルーフデッドニングを行うと今まで意識していなかったノイズが消えるので、頭上にノイズがあったことに驚くかもしれません。

ルーフ鉄板は車の軽量化のため薄く作られているため、意外と共振してしまうのが頭上ノイズの原因の一つ。映画や漫画などで「車の上に落下したことで軽傷で済んだ」というシーンを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。もしルーフ鉄板が分厚く作られていたら軽傷では済まなかったかもしれません。

そんなルーフデッドニングの効果は以下の3つ。

  • 雨しぶきの音や振動を吸収
  • 車両の下回りから伝わる振動を吸収
  • 高速走行時に発生する風切り音などの騒音を軽減

ルーフ部分の場合は、制振材を張り付けた後に吸音材を重ねて張ることがポイント。

制振材が雨しぶきの音や、下回りから伝わる振動を吸収してくれる役割。一方吸音材は、車外からの侵入する騒音を吸収してくれます。

4 デッドニングのコストは?

デッドニングを行う場合は、「自分で行う」「プロに依頼する」の2択です。

もし自分で行う場合は材料費なども合わせると5千円から2万円ほどが目安と考えてください。その際はデッドニングキットが販売されているので購入して施工を進めます。

専門店などでデッドニングを行ってもらう場合は、ドア1枚で5千円から4万ほど。もし全ての箇所をデッドニングをしてもらおうとすると、4〜5倍の費用はかかってしまいます。

また、国産車、輸入車によっても値段が変わることがあります。

自分でデッドニングを行うのは大変ですが、専門店よりは安い費用で行うことが可能です。

5 デッドニングに慣れていない場合は必ずプロに相談を

いくら費用を安く抑えられるからといってデッドニングを進めてしまうのはあまりおすすめしません。慣れている方なら問題ないのですが、不慣れな場合は車内環境が悪化してしまったり、スピーカーから音が出なくなってしまったり、破損してしまったりする可能性もあります。

デッドニングは簡単に行えるものではないんです。

せっかくの愛車が傷ついてしまうのは非常に辛いことです。

もし慣れていないのであれば迷わず車のプロに相談してくださいね。どのようなデッドニングをしたいのか、費用感はどれぐらいで考えているのかなどを伝えれば最適なプランを提案してくれるはずです。

車内環境をより良くするデッドニングでカーライフをより豊かに

今回は車の運転中に発生するロードノイズの軽減や、サウンドシステムの音質向上に繋がる「デッドニング」について説明してきました。

デッドニングを行うことでより良好な環境でドライブを楽しむことが可能になるでしょう。デッドニングを正しく仕上げた車に乗るとノイズの違いにびっくりするかもしれません。

音質にこだわる方やより車内環境をよくしたいとお考えの方は、デッドニングを検討してみてくださいね。

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