2022年10月31日
フェンダーの役割とは?車検の際の注意点についても解説
車における「フェンダー」は車のパーツの中でも非常に重要な存在です。
予期せぬ接触事故や歩行者への水跳ねを防止してくれる隠れた功労者であるフェンダーですが、意識しないとなかなか注視しないパーツでもあります。
そこで当記事ではフェンダーの意味や役割などを詳しく解説していきます。
目次
1 フェンダーとはタイヤとホイールを覆う外板パーツのこと
前後タイヤを覆っている外板パーツのことを「フェンダー」と呼びます。主に泥除けなどを目的に装着されているパーツです。。
前のタイヤに付いているフェンダーを「フロントフェンダー」、後ろのタイヤに付いているフェンダーを「リアフェンダー」と呼びます。
バンパーと同様に縁石や障害物にぶつけたり擦ったりしやすい場所にあるため、一般的には樹脂やスチールで作られています。
一方で軽量化、燃費の向上、ハンドリング性能の向上などを目指したハイテン材(高張力鋼板)やアルミで作られたフェンダーを装着している車もあります。
2 フェンダーの役割は「泥除け」と「タイヤの接触防止」
フェンダーの役割は大きく2つ。それは「泥除け」と「タイヤの接触防止」。
2-1 泥除けとしての役割
そもそもフェンダーとは英語で「泥除け」を意味する言葉。
その名の通り、泥や石、水などの跳ね返りから車を守る役割があります。
公道など舗装された道であっても多くの小石が落ちており、フェンダーがなければ車のボディが損傷してしまいます。
加えて、車で水たまりを通った時の歩行者への水はね軽減にも効果があるパーツです。車のボディだけでなく、歩行者も守る大事なパーツと言えます。
2-2 タイヤの接触防止としての役割
もう一つの役割は「タイヤの接触防止」として。
フェンダーがないと当然ながらタイヤは剥き出し状態に。そのため他の車や壁などに直接ぶつかってしまう可能性も考えられます。
走行中のタイヤに人が接触してしまうと非常に重大な事故にも繋がりかねません。
安全性を高めるためにもフェンダーはとても重要なパーツなんです。
3 フェンダーが実用化されたのは1900年代後期
ここではフェンダーの歴史を簡単にご紹介してみましょう。
時代は1900年代初期。
当時の車は馬車から派生したものでした。そのため当然フェンダーのようなパーツは装備されておらず、乗車する人間はみな泥水を浴びることが一般的だったそうです。
しかし車の走行性能が上がるとともに飛び石などでケガをすることが増えていきます。
車の走行性が向上していくと同時にフェンダーは自動車に標準装備されるようになりました。1900年代後半のことです。
フェンダーが標準装備されはじめた当初はタイヤをぐるりと一周するような形になっており、現代の車のようにボディの内側に収まってはいるパーツではありませんでした。
最初は独立したパーツだったものの徐々にボディと一体化するようになり、現代の車の形状に変化していきました。
しかし、今でもフェンダーが独立したタイプの車種は特定の層からの人気を集めています。有名どころではフォルクスワーゲンのビートルやシトロエンの2CVなど。
昔ながらのフェンダーがレトロな雰囲気を醸し出すという意味で、未だに根強くファンを獲得しています。
4 車検時に気を付けたいフェンダー
フェンダーは車検の際にも重要なパーツ。
大前提として、フェンダーが装備されていないと車検には通りません。
加えて、タイヤがフェンダーより内側に収まっている必要があります。タイヤがフェンダーからはみ出ている場合、違法となり車検が通らなくなってしまいます。
もしホイール交換をした際などは、はみ出ていないかどうか、事前に確認しておきましょう。
加えて「爪切り」と「オーバーフェンダー」に関しても注意が必要です。簡単に説明していきましょう。
4-1 フェンダーにおける「爪切り」とは
タイヤとフェンダーの接触を防ぐために、フェンダーの内側にある折り曲げられた部分(鋼板)を取り除くこと「爪切り」と呼びます。
爪切り加工を行っていても安全基準内であれば車検は通ります。しかしもし自分で爪切りを実施する際は事前に基準を確認しておく必要があります。
フェンダーの爪を深く切りすぎてしまうと、ボディの強度を弱めてしまう可能性があります。
さらに爪切りに失敗すると「修理歴」が付いてしまう恐れも。爪切りに自信がない方は専門業者にお願いするのが無難でしょう。
4-2 オーバーフェンダーとは
幅の広いタイヤを付けた際にはフェンダーからタイヤがはみ出るのを防ぐ必要があります。そのためにフェンダーを広げる加工のことをオーバーフェンダーと呼びます。
通常のフェンダーの上に取り付けるものや、後付けタイプのものも存在しています。
幅の広いタイヤでもフェンダーとの接触を回避することができるオーバーフェンダーですが、車の全幅が20mm以上広くなる場合は構造変更申請を陸運局に提出する必要があります。
この申請を行わないと車検に通らないので、オーバーフェンダーをした際は忘れずに提出してください。
万が一フェンダーを修理する場合は必ずプロに依頼を
重要なパーツであるフェンダーですが、擦ったりぶつけたりしやすいパーツでもあります。
もしもフェンダーが損傷してしまった場合は、よほど慣れていない限りはプロに相談してください。
DIYで修理を検討される方もいらっしゃいますが、フェンダーの修理は非常に複雑で高度な技術が要求されます。板金修理は高い技術力や経験が必要となる仕事だからです。
オイル交換などの作業とは異なり、修理を行う場所の損傷具合によって求められる修理方法や使用するスキル、道具が異なります。
車の修理に慣れていない方では適切な判別が難しいため、板金修理は難易度が高いことをまず理解しておきましょう。
また、車の事故は外部のみではなく、目に見えない内部が損傷するケースもあります。
特に内部のパーツはどこが損傷しているのか目視では分かりづらく、その損傷に気づかずに放置してしまい車が動かなくなるという最悪のケースも珍しくありません。
愛車のためにもフェンダーが損傷してしまった場合は必ずプロに相談し、修理をしてもらってくださいね。
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