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雹(ひょう)害車の修理相場はいくら?車両保険についても解説

雹(ひょう)害車の修理相場はいくら?車両保険についても解説

近年は異常気象が顕著になり、かつてはあまり見られなかった気象災害が増えています。

ゴルフボールほどにもなる大粒の雹(ひょう)が降ったなどの出来事がニュースに取り上げられているのを見たことのある方も多いのではないでしょうか。

そのような雹によって愛車が被害を受けてしまった際、保険は利用できるのか?修理は可能か?など、対応方法に困る方も少なくないはず。

今回は車の雹害にフォーカスし、修理方法や保険利用についてお伝えします。

1 雹害車とは

雹害車とは

雹害車(ひょうがいしゃ)とは地上に降ってきた氷の塊、雹によってダメージを受けてしまった自動車のことを指します。

一般的に雹というと5mm程度の小ぶりな氷の塊が降ることが多く、車に傷がつく大きさのものは稀です。

しかしながらごく稀に10mm以上、大きなもので直径50mmというゴルフボール大の雹が降ることもあります。雹の落下速度は、5mmの小さなもので36km/h、10mmで50km/h、50mmにもなるとその速度は115km/hにもなります。

人の体に大きな雹が当たった場合には、ケガや死亡事故に繋がる危険性もあります。

このような高速で降ってくる大きさな氷の塊が車に当たった場合、車のボディに傷やへこみができたり、ガラスにヒビが入ったり割れてしまうのは想像に難くありません。

場合によっては、雹によってフレームまで変形してしまうこともあります。

2 車の雹害修理には保険が利用できる

車の雹害修理には保険が利用できる

雹被害に遭った際、車の傷などは保険で修理は可能か気になる方も少なくはないはず。

車両保険には一般型と、価格が安く補償範囲の狭いエコノミー型の2つのタイプがあります。

雹による被害は一般的な任意保険に加入している場合、どちらに加入している場合でも基本的にほとんど全ての保険会社で車両保険が適用されます。

自身の保険で雹害で保険が適用されるか心配な方は、ご自身の保険証券の確認または保険会社に問い合わせてみると良いでしょう。

3 雹害の修理時の保険金額

雹害の修理時の保険金額

車両保険によって支払われる保険金は、一般的に対象となる車の時価が上限とされています。

そして車両保険を使う場合には、保険金額を限度として、修理代から免責金額を引いた額が保険金として支払われます。

新車購入から1年未満の場合は、購入時の車両本体価格がそのまま時価額となる場合が一般的。しかしながら購入から1年以上が経過した車の場合、年数を重ねるごとに、その価値は下がっていきます。

一方、雹害による車のダメージの修理見積もり金額が保険金額を上回った場合、物理的全損扱いとなり、対象の車の時価が支払われはするものの、車の所有権は失ってしまうため、注意する必要があります。

4 雹害車を修理する方法

雹害車を修理する方法

雹害車の修理方法には、大きく分けて「デントリペア」「板金塗装修理」「パーツ交換」の3つがあります。

4-1 デントリペア

塗装やパーツ交換などをせずに車のへこんだ部分だけを押したり引っ張ったりするっことで元の状態に修復する方法のこと。

塗装やパーツ交換は行われないため、費用が安く短時間で修理が完了するのが特徴です。

デントリペアは元の塗装をそのまま活かして修理できるため車の価値が下がりにくく、ダメージの状態によってはその他の修理方法よりも修理費用が安く抑えられ、作業時間も短時間で済むのが特徴です。

ただし、雹によるダメージが車全体に及んでいる場合など、修理箇所が多い場合は費用が高額になってしまう傾向があります。

修理費用の相場 1箇所1万円程度〜
修理期間 1〜5日程度

4-2 板金塗装修理

板金塗装は車のへこんだ箇所をパテなどを利用して埋め、その上から塗装や叩くなどしてパーツそのものを加工し、元の状態に修復する方法のこと。

デントリペアと比較すると幅広いダメージを修復できるのが特徴です。

雹害による被害が車全体など広範囲の場合や、ダメージがフレームにまで及んでいる場合でも綺麗に修理できる可能性があります。

そのため、車のダメージ面積が広い場合や補修箇所が多くなってしまう場合など、デントリペアによる修復が困難なケースにおすすめの修理方法です。

ただし雹によるダメージがルーフやフレームまで及んでいる場合、修復歴ありとなってしまうため、綺麗に修復できたとしても車の価値が下がってしまうことがあります。

修理費用の相場 3万円程度〜
修理期間 1日〜3週間程度

4-3 パーツ交換

板金塗装で対応できない大きなダメージの場合や板金塗装ができない箇所の場合は、パーツそのものの交換が必要となります。

修理費は高額となる傾向にありますが、車のフレーム部にダメージがない場合、損傷の大小に関わらず修復可能です。

しかしながら、一定以上の範囲にダメージが及んでいる場合には、他の修理方法よりも修理費を安く抑えられることも。ダメージ状況に合わせて選択するのが良いでしょう。

修理費用の相場 2万円程度〜
修理期間 1日〜3週間程度

5 雹害車はどうするのが正解?

雹害車はどうするのが正解?

雹により車がダメージを受けてしまった場合、損害状況によっては修理をせずにそのまま乗り続けることも可能です。

そして、雹害によって車両保険を利用したとしても、それによって修理しなければならないという決まりはありません。

つまり、保険金を受け取って修理をしないという選択も可能です。

しかしながら、車両保険を利用すると保険金が手に入るものの保険の等級が下がり、翌年からは保険料が増えてしまいます。それにより、保険の契約内容によっては損をすることがあります。

さらに、雹によるダメージを受けた箇所は塗装が剥がれていることが多く、ダメージをそのままに車を利用する場合は、水や汚れによってサビが発生することがあります。

そのため、修理をせずにそのまま雹害を受けた車を乗り続けることはおすすめできません。

このように、雹による車の被害は、保険内容や被害状況によってベストな対応が異なります。まずはいきなり保険を利用するのではなく、自身の保険の内容を確認もしくは保険会社のシミュレーションを利用するなどして確認してみると良いでしょう。

愛車が雹害に遭った際の対応は慎重に検討が必要

今回は、雹害車の修理や保険などについてお伝えしました。

雹による被害は一般的な任意保険に加入している場合、ほとんど全ての保険会社で車両保険が適用されます。

そんな雹被害を受けた車の修理方法は主にデントリペア、板金塗装修理、パーツ交換の3つ。

修理の際は愛車の被害状況を考慮した上で修理方法を選択しましょう。

そして愛車が雹害にあった場合、保険を利用して修理をしない、保険を利用せず等級を下げないなど、様々な選択肢があります。

修理費用や等級が下がった際の保険料などを確認し、ベストな方法を選択するのがおすすめです。

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