2022年11月18日
旧車の中でも軽自動車にフォーカスし人気モデルを紹介
自動車の分類の中で最も小さい規格にあてはまる軽自動車。
現在の規格は以下の通り。
- 全長 3,400 mm (3.40 m) 以下
- 全幅 1,480 mm (1.48 m) 以下
- 全高 2,000 mm (2.00 m) 以下
- 排気量660 cc以下
- 定員 4名以下
- 貨物積載量 350 kg以下
上記の条件を一つでも超えてしまうと小型自動車に分類されます。
これまで多くの軽自動車がリリースされ、有名モデルが誕生しました。
今回は、旧車の中でも軽自動車にフォーカスし紹介していきます。
目次
1 軽自動車の変遷
国内の自動車の歴史において、軽自動車が初めて登場したのは 1949年のこと。
それまでは小型自動車と一括りで分類されていましたが、法律改正後は小型自動車と軽自動車に分割されたのが始まりです。
当初の軽自動車は2輪車、もしくは3輪車が対象でした。
しかしながら本格的に生産がスタートし、市場で軽自動車(4輪車を含む)が出回るのは1955年を過ぎた頃からになります。
当時の日本は高度経済成長を底辺で支える中小企業や個人商店において、小口の輸送需要が高まっていた時期でした。
そこで注目されたのが3輪自動車。特に人気を集めたのがダイハツ工業が開発したミゼットで、大ヒットを記録します。
しかしながら個人が軽自動車を所有するまでには至らず、事業所が所有する自動車として認知されていました。
軽自動車を個人が所有するきっかけとなったのが、1958年にリリースされた「スバル360」。
高度経済成長も手伝い、認知度を拡大し市民権を得ることに。それから多くの自動車メーカーが軽自動車の製造に参入し、多くのモデルが発表されてきました。
次章より年代順に軽自動車の有名モデルを振り返ります。
2 スバル360
スバル360が登場したのは1958年のことで、現在のスバルの前身である富士重工が開発したモデル。
前述したように軽自動車を個人でも所有するきっかけとなった一台。
1970年まで続いた人気モデルで、12年の販売期間で約39万台が生産されました。
航空機技術を応用した超軽量構造を採用し、限られたスペースで必要な居住性を確保するためのアイデアが数多く導入されたモデルでもあります。
量産型の軽自動車としては初となる、大人4名の乗車を可能にしていることが多くのファンに受け入れられたポイントの一つでもあります。
日本初の大衆車としても知られており、同時にマイカーという言葉を定着させた一台。また特徴的なボディデザインから「てんとう虫」の愛称で親しまれ、現在でも多くのファンから支持を集めています。
3 ホンダ・Z
ホンダ・Zは1970年に登場し2002年まで提供されたモデル。
NIII360がベースのスペシャリティカーとして初代を発表。その後1998年には、アクティの基本構造を踏襲したミッドシップエンジンの2代目が発売されています。
初代Zは軽自動車初のスペシャリティカーとして発売され、前輪ディスクブレーキやリアハッチゲート、5速ブレーキやラジアルタイヤといった、過去の軽自動車には見られなかった装備が実装されていることがポイント。
また、初代・2代目共に異なるエンジンが搭載されているのも特徴の一つ。初代にはN360E型・EA型が搭載され、2代目にはE07Z型が搭載されています。
4 バモス
バモスはホンダが1970年より提供をスタートし、2世代に渡り2018年まで続いたシリーズ。
初代バモスはオープンカータイプの軽トラックで、その珍しい見た目から珍車扱いされています。
乗車定員が2名用の「バモス2」と乗車定員が4名の「バモス4」をラインナップ。
ドアは一切なく、その代わりに乗員の重心よりも高い位置に転落防止のガードパイプが装備されています。
ユニークな車体前面のスペアタイアなど、まさに珍車と言える一台。
パワートレインや足回りは軽トラックのTN360を踏襲。
ドアが装備されていなかったことから、シートは防水加工されフロアも水洗い可能になっています。
ホンダ最後の空冷エンジンを搭載するモデルでしたが、販売台数は僅か2500台程度で1973年に生産を終了しています。
5 ライフ
ライフはホンダが製造しているモデルで、初代が登場したのは1971年のこと。
現行車は6代目を数え、現在でも多くのファンを虜にしている人気シリーズ。
初代ライフは、NIII 360の後継車として1971年に登場。ホンダの軽自動車としては初の4ドアを採用したモデルでもあります。
新設計となる直列2気筒エンジンを搭載。NIII 360との違いは空冷から水冷に変更されていることです。
また、国産車では初のエンジンにタイミングベルトを採用した自動車です。
ライフはファミリーカーとして快適性にこだわった設計になっていることもポイント。
1974年まで提供され、新車登録台数は累計35万台を記録しています。
6 AZ-1
AZ-1は「世界最小のスーパーカー」の異名を持つ、マツダが1992年より提供していたモデル。
軽自動車の2シータークーペで、ビートやカプチーノとともに「平成のABCトリオ」と呼ばれていました。
最大の特徴はガルウィングドアが採用されていることで、軽自動車史上で唯一無二の存在です。
その他にも、地を這うようなスタイルやプラスチック製のボディ外板など斬新なアイデアが採用された一台です。低重心設計と軽量化によって、まるでレーシングカートを操縦しているようなダイレクトかつシャープな超絶ハンドリング性能もAZ-1の持ち味です。
バブル崩壊後の発売開始が影響し僅か3年11ヶ月の発売期間で4400台あまりしか販売されませんでした。
7 フロンテ
フロンテはスズキが提供していたモデルで、1962年に販売をスタート。
車名の由来は業界の先駆者を意味するフロンティアから名付けられました。
7世代に渡り、1989年まで提供されたシリーズ。スズキ自動車を代表する一台で、派生車アルトが登場するまで同社を牽引したモデルです。
歴代シリーズの中でも高い人気を誇るのがフロンテクーペ。
スタイリッシュかつスポーティなボディデザイン。細部にまでこだわりが光るデザインも特徴の一つ。
インテリアも軽自動車とは思えない斬新なレイアウトを採用しています。
140km/hスケールのスピードメーターを中心に、燃料計、水温計、電流計、時計の6連メーターを設置するなどスポーティに仕上げられた一台でした。
8 ジムニー
ジムニーはスズキが提供しているオフロード四輪駆動車。
車名の由来はジープ型のミニという意味を込め、「Jeep」と「Mini」「Tiny」をかけあわせた造語。
初代は1970年にリリースされ、ジープ同様の本格的構成のドライブトレインを備えた一台として登場。
軽自動車特有の維持費の安さや、大型の四輪駆動車並みの機動力を発揮する実用性から、多くの支持を集めたモデル。
現在ではキャンプブームの影響もあり、軽自動車をカスタムし自分流にアレンジすることが注目されています。そこで使用されているモデルは様々ですが、ジムニーもその内の一つです。
9 カプチーノ
カプチーノは、スズキが生産していたオープンカー型スポーツカー。
1991年に登場し、ロングノーズ・ショートデッキのスポーツカースタイル。
ルーフは3ピース構成で取り外せばトランクに収納できることから、フルオープン、タルガトップ、Tトップ、クローズドの4つの形態を選択できることがポイント。
当時、流通していた軽自動車のスポーツカーの中では唯一のFR(フロントエンジン・リアドライブ)を採用。
FRと相性がよいエンジン縦置きで生まれた左右スペースを活かすことで、軽自動車初の4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用したこともトピックの一つ。
時代を彩ってきた軽自動車
現在は自動車のジャンルの中でも高い支持を集める軽自動車にフォーカスし、これまでの有名モデルを紹介してきました。
元々は事業所が所有する自動車として認知されていましたが、様々な自動車メーカーから軽自動車が発表され市民権を得ました。
今後も自動車業界を盛り上げるジャンルとして確立してくれるのではないでしょうか。
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