ブタケツ以外も魅力的な車種が多い日産ローレルに迫る

ブタケツ以外も魅力的な車種が多い日産ローレルに迫る

ライトバンなどの商用車を一切設定しない日本初のハイオーナーカーとして誕生した「日産ローレル」。

残念ながら2003年に生産終了となり、今では絶版車ですが昨今の旧車ブームの影響もあり再び注目されている一台です。その中でもシリーズ最高販売台数を記録している2代目ローレルが注目されがち。しかしながらその他のモデルも引けを取りません。

そこで今回は日本初となるハイオーナーカーとして人気を集めたローレルの歴代車種を紐解きます。

1 日産が提供していたローレルとは

ローレルは日産自動車が1968年に初代を発表。それから35年後の2003年まで製造・販売していたミドルクラスの乗用車です。計7回のモデルチェンジが実施され最終モデルは8代目まであります。

日本初となるライトバンなどの商用車を設定しないオーナーカーとして販売されていたことでも有名。ボディタイプは2ドア・4ドアハードトップと4ドアセダンをラインナップし、販売当初はブルーバードよりも上級クラスで高級車の位置付けでした。

世代を重ねるごとに、当時の先進技術や様々な最新機能を搭載したことが特徴です。ローレルの歴代シリーズには大きな排気量エンジンを搭載し、常にハイパワーを誇っていました。これによりドライバーの運転中のストレスを軽減してくれることも魅力の一つ。さらにシリーズ後半のモデルではターボチャージャーが搭載されていたこともありスポーツカーなみの加速力を誇ります。

2 ハイオーナーカーとして発表された「初代ローレルC30型」

初代ローレルが発表されたのは1968年のこと。当時の人気車種「510型 ブルーバード」より上級で、「130型 セドリック」とは異なるハイオーナーカーとして企画されました。

当初のボディタイプは4ドアセダンのみをラインナップ。エンジンは直列4気筒SOHC 1815ccのG18型を搭載しています。このエンジンはプリンス製でそれ以外は全て日産独自開発によるパーツを使用。それまでのマイカーとは少し違うグレード感を持ったオーナーカーのジャンルを確立した一台です。

1970年には日産初となるピラーレスハードトップの2ドアハードトップを追加。グレードは3つ用意されており搭載しているエンジンが異なることが特徴の一つ。4ドアセダンと同じ「G18型」を搭載している1800、「G20型エンジン」を装備している2000。そしてSUツインキャブレターを搭載したスポーティな2000GXが追加されました。

初代ローレルの販売台数は4年間で15万台を記録し、華々しくデビューを飾ったことでも知られます。

3 “ブタケツ”の愛称で親しまれている「2代目ローレルC130型」

1972年にモデルチェンジを実施しリリースされたのが2代目ローレルC130型。

ボディタイプは初代から引き継ぎ4ドアセダンと2ドアハードトップをラインナップ。シャーシはスカイラインと共通で、2代目以降はスカイラインと基本設計が共通化されます。

デザインテーマが「ノーブルでダイナミックな彫刻美」ということもあり、全体的に彫りが深くアメ車をイメージさせるようなデザインを採用。室内空間も初代ローレルに比べ全長・全幅ともに大きくなったボディにしたことで、ゆったりくつろげる広さを確保しています。またブロンズ色のコックピットを採用するなど豪華で格式高いムードに仕上がった一台。

2つのボディバリエーションの中でも2ドアハードトップの人気に火が付き、現在でも一部中古市場では高値で取引されることもしばしば。現在の市場価格は200万を超えるものが多く、程度がいいものであればその価格は300万を超えるなんてことも。

2ドアハードトップのデザインは、リアバンパーにビルドインされたリアコンビランプが特徴の一つ。ボディ外板に燈火類が無い特徴的なリアスタイルから「ブタケツ」という愛称がつけられ、現在も親しまれています。

エンジンのバリエーションが豊富なことも魅力の一つ。先代までの「G18型」「G20型」「G20型SUツインキャブ」に加え、「L20型」「L20型ツインキャブ」が追加でラインナップ。L20型エンジンは当時のセドリックやグロリア、スカイライン、フェアレディZなどの人気車種に搭載されていたL型エンジンに改良を加えたもの。

またフェンダー形状も特徴の一つで、ホイールアーチ自体が大きくタイヤハウスが深いため、スカイラインよりも太いタイヤを装着できることが魅力。このようにエンジンやフェンダー形状が特徴的な一台だったのでチューニングのベース車として人気を集めた一台でもあります。

2代目ローレルは約5年間販売され、累計販売台数はシリーズ最高の約35万台を記録。

4 ローレル10周年を記念したモデルも誕生した「3代目ローレルC230型」

3代目ローレルは1977年にモデルチェンジされリリース。2代目ローレルを踏襲し、デザインはより重厚感を強調したもの。これによりハイオーナーカーにふさわしい豪華なインテリアと居住性を確保した一台。

ボディバリエーションは4ドアセダンと2ドアハードトップに加え、4ドアハードトップが新しく設定されました。エンジンは「L18型」「L20型」「L20E型」「L28型」をラインナップ。

ローレルが発表されてから10年を記念した特別限定車を1978年にリリース。これは深紅のボディカラーを採用し、アルミホイールとフロントグリルのカーバッジを装備した一台。

1978年にマイナーチェンジが実施され、ヘッドランプが丸型4灯式から角形4灯式に変更。また2L直4OHVディーゼルのSD20型エンジンを搭載した最上級グレード「メダリスト」が追加されました。それと同じタイミングでL18型を改良しZ18型エンジンをラインナップ。またローレル初となるサンルーフ仕様車や限定車で発売した「ザ・クオリティ」を1980年に発表。

3代目ローレルは、およそ3年間の販売期間で累計販売台数31万台を記録しています。

5 それまでのスタイリングを一新した「4代目ローレルC31型」

4代目ローレルが誕生したのは1980年のこと。ボディタイプは4ドアセダンと4ドアハードトップの2種類。それまでラインナップされていた2ドアハードトップが廃止されています。

デザインはスカイラインの設計を手掛けていたことでも有名な桜井 真一郎氏が担当。静粛性や居住性、安全性などの車の基本性能を全て満足することを目指して開発されたモデルです。欧州調の流線型スタイルに生まれ変わったデザインが特徴。

エンジンは4気筒モデルに「Z18型」「Z20型」を採用。6気筒モデルには「L20型」「L20E型」「L20ET型」「L28E型」を用意しており、ローレルとしては初となるターボエンジンが搭載された一台でもあります。またディーゼルエンジンは「LD20型」「LD28型」の2種類を加え、計8種類のエンジンをラインナップ。

内装部分もローレルらしく豪華に仕上がっていることも魅力の一つ。世界初となるタイマー付パワーウィンドウを装備したり、車速検知式オートドアロックなど様々な新機構が採用された一台です。

翌年の1981年にはL20型エンジンを搭載した「GX」シリーズとL20ET型エンジンを装備した「ターボメダリスト」を新グレードとしてリリース。

累計販売台数は約4年間で21万台を記録しました。

6 数々の先進装備を採用した「5代目ローレルC32型」

5代目ローレルが発表されたのは1984年。ボディバリエーションは4代目と同様で4ドアセダンと4ドアハードトップが用意され、搭載エンジンは「CA18S型」と新たに追加された「RB20型」「VG20ET型」の3種類をラインナップ。

デザインは4代目ローレルのヨーロピアン調からアメ車調へとスタイリング路線を変更しています。

ステアリング形式はローレルシリーズ初となるラック&ピニオン式を採用。また世界で初めて装着された電動格納式ドアミラーは大きな話題を集めました。

その他にも、5代目ローレルは数々の先進技術を採用していることが特徴の一つで内容は以下の通り。

・デジタルスピードメーター
・ランバーサポート付運転席パワーシート
・光通信ステアリング
・雨滴感知式オートワイパー
・ヘッドランプレベライザー

などの先進装備が設定された一台です。

5代目ローレルの累計販売台数は25万台を記録しています。

7 シリーズ販売台数2位の結果を出し復活の兆しが見えた「6代目ローレルC33型」

1989年に提供をスタートしたのが6代目ローレル。ボディタイプは4ドアピラーレスハードトップのみをラインナップし、トランスミッションは5速MTと4速トルコン式ATを設定。

デザインテーマは「大人の知性を表現した円熟フォルム」を掲げ、5代目ローレルに比べ少し丸みを帯びたデザインが特徴的なイ一台。

グレード展開は上位から以下の通りです。

・「メダリストクラブ・L」
・「メダリストクラブ・S」
・「メダリストHICAS-Ⅱ」
・「メダリスト」
・「グランドクルーズ」
・「グランドサルーン」
・「グランドエクストラ」
・「エクストラ」

を用意しており、4輪操舵システム「HICAS-II」を装備したグレードが話題を呼びました。

エンジンは先代から大幅に改良された「RB20DE型」「RB20E型」「CA18i型」「RB20DET型」を採用し、ディーゼルエンジンは「RD28型」の計5種類。

累計販売台数は34万台とシリーズ2番目の記録を叩き出します。

8 居住性を大幅に改善した「7代目ローレルC34型」

1993年にモデルチェンジを実施し、誕生したのが7代目ローレル。

ボディバリエーションは、4ドアピラードハードトップのみをラインナップ。スタイリングは先代を踏襲し、虚飾を排したノーブルな雰囲気が受け継がれた一台。6代目モデルに比べ更に丸みを帯びたデザインが特徴です。

室内空間の居住性が大幅に改善されエアバックが標準装備されたモデルでもあります。またこのモデルからABSを搭載したことでも有名な一台。ABSはアンチロック・ブレーキ・システムを意味しており、急ブレーキあるいは低摩擦路でのブレーキ操作の際に車輪のロックによる滑走発生を低減する装置のこと。つまりABSが装着されていなければタイヤがロックして車がスピンしてしまうわけです。

エンジンは「RB20E型」「RB20DE型」「RB25DE型」の3種類が先代よりキャリーオーバーされ、ディーゼル用は「RD28型」を用意。

グレードは上位から「メダリストV」「クラブS」「メダリスト」「グランドクルーズ」の4タイプを採用していました。その他にもRB25DE型にターボを装着した「RB25DET型」を搭載したグレードなどが後に追加されます。

7代目ローレルの累計販売台数は17万台を記録。

9 シリーズ最後のモデル「8代目ローレルC35型」

1997年にモデルチェンジを実施し、リリースされたのが8代目ローレル。

ボディタイプは先代を踏襲し4ドアピラードハードトップを採用。スタイリングはそれまでのイメージを一新され、曲線基調の流麗なフォルムへと変化しました。

エンジンは「RB20DE型」「RB25DE型」「RB25DET型」を用意し、ディーゼルタイプは「RD28型」を準備した計4タイプ。

グレードタイプは12種類をラインナップし、全グレードにABSが標重装備されたこともトピックの一つ。また「クラブS」のマニュアルモード付オートマチック「デュアルマチックM-ATx」を採用。これは通常のオートマチックに、マニュアル感覚で操縦できるシステムを組み合わせたもの。これにより優れたレスポンス性とダイレクトな加速性能を発揮してくれます。

1999年のマイナーチェンジにより、内外装デザインが変更されブレーキアシストが標準装備され居住性がさらに向上しています。

8代目ローレルの累計販売台数は10万台を記録し、シリーズのラストモデルとなった一台です。

まとめ

今回はラグジュアリーな高級車路線で、元祖「ハイオーナーカー」ブームの先駆けとなるローレルについて歴代車種を振り返りました。

ローレルは初代モデルからのDNAを継承する「ハイオーナーカー」として、35年にも渡り愛され続けてきた長寿シリーズ。存在感のあるソフィスティケートされた上品な外観デザインや静粛性の高い落ち着きのあるラグジュアリーなインテリアを備えた人気の高級セダンです。

しかし残念ながら2003年に生産が終了しています。状態のいい中古車に廻りあえることもあるため、ローレルを狙っている方はじっくりと時間をかけて探してみてくださいね。

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