2023年10月31日
状態のいいワンオーナー車を見極めるためのポイント
ワンオーナー車といえば「状態のいい中古車」を意味すると思っている方も多いはず。
もちろん過去にその車を所有したオーナーが少ないほど、その傾向が高いのも事実。しかし「ワンオーナー」という響きに釣られて状態の悪い車を購入してしまったという話も頻繁に耳にします。
今回はワンオーナー車の魅力はもちろん、購入する際の注意点も併せてご紹介していきます。
目次
1 ワンオーナーとは
中古車市場で耳にする「ワンオーナー」。その名の通り「過去に新車登録を行ったオーナーの所有歴しかない車両」を意味する言葉です。
つまり、その中古車を購入した場合、その購入者が歴代2人目のオーナーになるということ。
ただし、家族が複数人で共有していたような車両でもワンオーナーと見なされます。
2 ワンオーナーの判断基準
ワンオーナーの判断基準の一つとして「オーナーの購入契約内容」が挙げられます。
例えば、個人で契約したものの家族など複数人で運転した車を考えてみましょう。この場合、使用頻度も予測の範囲内であるためワンオーナーと表現されることが一般的です。
対して、法人契約の社用車(特に営業車や配達車など)やレンタカーなどはどうでしょう?
多くの人が乗ることや、どのような距離を運転したかわからないことから、走行距離と使用頻度がどのようであったかを予測しにくくなってしまいます。
基本的に法人の事業用車両やレンタカーは使用頻度や走行距離が多くなりがちなので、名義上はワンオーナーでも「法人ワンオーナー」といったような表記がされることも少なくありません。
そのため、オーナー履歴が1法人の登録しかなかったとしても、中古車市場ではワンオーナー車両として扱わないことも。
3 ワンオーナー車かどうかを確認するには?
ワンオーナー車かどうか確認する方法は主に2つあります。
3-1 車検証(自動車検査証)
車検証(自動車検査証)を見れば個人購入車両であるかどうかを簡単に見抜くことができます。
車検証には購入したオーナーの情報が書き記されるため複数名のオーナー履歴があれば、当然のことながらワンオーナー車とはなりません。
また、車検証に記されている初度登録年月(車を販売するためにディーラーが登録した年月)と登録年月日(購入して車検証を発行した日)は、基本的に同月となるはず。
そのため、初度登録年月と登録年月日の日付に大きな差がある場合、車検証に不備がある可能性や、実は何らかの理由で一度市場に出た可能性も否定できません。
転居に伴うナンバーの再発行情報でも登録年月日は更新されるため、このケースであれば問題ありません。
しかし車検証の情報は万全ではない点にも注意が必要。近年では個人情報保護の観点から、前オーナーの氏名や住居といった履歴の一部の確認ができません。
次の「新車保証書」が確認できればより高精度で判定することができます。
3-2 新車保証書
家電を購入した時などと同様に、自動車にも新車を購入した時だけ販売メーカーから発行される「新車保証書」があります。
この保証書は原則再発行されません。
すなわち「新車保証書の発行日」「車検証の登録年月日」「名義人」がイコールであれば、その車両はワンオーナー車であると考えていいでしょう。
この新車保証書がなければワンオーナー車として査定を行わない中古車販売店もあるほどです。
4 ワンオーナー中古車の魅力
ワンオーナーの中古車には次のようなメリットがあります。
4-1 大切に扱われていた可能性が高い
何代にも渡って中古車市場に出ている複数オーナーが所有していた中古車は、歴代のオーナーの中に雑に車を扱っていた人がいる場合もあります。
一方、最初から新車を数年乗り継ぐことを想定しているオーナーだった場合、大切にしていた可能性が高いはず。
整備やメンテナンスなどが行き届いている状態の良いワンオーナー車両であれば、安心して購入することができます。
4-2 高年式車の多さ
ワンオーナーの中古車の魅力の一つに高年式の車であることが多い点も挙げられます。
これは、前の持ち主が購入してから初回車検時などに手放すケースが多いため、こうした車両は必然的にワンオーナー車かつ高年式となるのです。
高年式の中古車はほぼ新車同然で状態が良い車も多い反面、中古車としては値段が高めになることも少なくありません。
4-3 保証書や整備記録簿が保管されている
ワンオーナーの中古車は管理が行き届いていることが多いため、保証書や整備点検記録簿もきちんと揃っている傾向に。
複数のオーナーの手を渡ってきた車だと、書類が紛失してしまっていることも少なくありません。
5 必ずしもワンオーナー車が丁寧にメンテナンスされているとは限らない
ワンオーナーの中古車だから必ず状態がいいとは限りません。
前の持ち主が雑に扱っていたり、メンテナンスを怠っていたり、荒い運転をしていたりすればワンオーナー車でも状態は悪くなってしまいます。
逆に複数オーナーの中古車でも、まめな人が持ち主であれば綺麗な状態で市場に出回ることもあります。
「ワンオーナー」という言葉だけでは判断が難しいため「点検、修理の履歴」と「現状」をしっかり確認しましょう。
6 ワンオーナー中古車を選ぶ際にチェックすべきポイント
ワンオーナーの車を選ぶ際には、注意すべき点が多く存在しています。主に次のようなポイントをチェックしておきましょう。
6-1 車両の修復歴の有無や内容
修復歴とは、事故などの理由から車両の特に大切な骨格部分について修理や交換を行った履歴のこと。中古車は一定以上の修復を加えた際に、その履歴を「修復歴」として残すことが義務付けられています。
「車の構造に関わる部分」「走行に関わる部分」の修復歴は、確実にチェックしておきたいポイントの1つです。
もしここに修理歴が合った場合、車体が故障しやすくなっている可能性もあります。
6-2 点検整備記録簿は確認できるか?
点検整備記録簿とは、法定点検や修理・整備を行った際に作業内容を必ず記入する書類のこと。過去の点検内容や交換部品などを確認することができます。
この記録簿があれば点検整備の履歴が確認できるため安心ですが、もしも存在しない場合は要注意です。
不具合を隠蔽するために誰かが故意に破棄している可能性も否定できません。できるだけこの記録簿が保管されている車を選ぶようにしてください。
6-3 水没車かどうか
水没車とは、水害などによってフロアマット以上の高さまで水に浸かったことがある車のこと。その基準は日本自動車査定協会によって定められています。
水没車であっても法律では表記義務がありません。そのため激安中古車として販売されていることも。絶対に金額だけを見て飛びつかないように手ください。
販売されている中古車が水没車かどうかを見分けるには、まず内装を確認してください。
シートベルトの浸水痕やドアの内張の不自然な修理痕、車内の臭いなどがあった場合、販売店スタッフに確認をとりましょう。
ワンオーナー車は信頼できる販売店で購入することが大切
一般的にワンオーナーの中古車は、価値が高いと考えられがち。
残念ですがそのような理解を逆手にとって状態の悪いワンオーナー車を高値で販売している業者も少なくありません。
購入後のトラブルを回避するためにも、付属品の状態やメンテナンス状況をきちんと説明してくれる、信頼できる販売店で購入するようにしてください。
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