2024年4月12日
自動車を構成するトルクコンバータとは
自動車を構成するパーツの一つにトルクコンバータがあります。名前は聞いたことはあるけれど、どのような役割を担っているのかなどは知らない方も少なくありません。
トルクコンバータは、オートマチックトランスミッション(AT)の重要な部品です。定期的なメンテナンスを怠ると故障の原因になり、最悪の場合車が動かなくなることも…
今回は、自動車に関するトルクコンバータについての基礎知識から、故障した際の症状やメンテナンス方法などについて触れていきます。
目次
1 トルクコンバータとは
1-1 そもそもトルクコンバータとは
トルクコンバータは、オートマチックトランスミッションを構成する装置の一つで、心臓部ともいえる重要な装置です。
AT車におけるエンジンの駆動力は、トランスミッションで変速してからタイヤに伝わります。しかし、エンジンとトランスミッションを常時直接つなぐと、エンジンの回転数とタイヤの回転数の差によって、大きな振動や騒音が発生します。
トルクコンバータがあることで、エンジンが回転している間でも、スムーズにギアを切り替えられるわけです。
1-2 トルクコンバータの仕組み
トルクコンバータは、エンジンとATを直接接続せず、ATフルードと呼ばれる専用オイルを介してトルクを伝達します。
エンジンの回転でトルクコンバータ内のオイルの力で、トランスミッションにつながるタービンを回して動力を伝えます。そのためエンジンの出力とトランスミッションは直接つながっていないため、停車時にクラッチを切る必要はなく、滑らかに発進することが可能です。
2 トルクコンバータの懸念点
トルクコンバータが設置されていることで、スムーズな走行ができることが最大のメリット。しかしながら、デメリットがあることも覚えておきましょう。
トルクコンバータのデメリットは、伝達ロスが大きく燃費が悪くなる点が挙げられます。
流体を使って動力を伝達するため、エンジン出力によって流体が動いてトランスミッション側のタービンを回すまでに、どうしてもロスが発生します。
伝達ロスが大きいと、当然エンジンの性能が十分に発揮されません。ロスによってエンジン負荷が上がるため、燃費も悪くなります。また、時間的なロスも発生するため、適切なギアにシフトチェンジするのに時間がかかることも燃費悪化の要因です。
3 トルクコンバータの故障した際の現象や原因
トルクコンバータが故障してしまうと、スムーズな加速が難しく加速中に振動や異音がするなどの現象が発生します。
車を停止している状態から安定した速度まで上げる際に、思うようにスピードが上がらないため、気付きやすい症状です。平地にも関わらず、坂道発進のような感覚が続くようであればトルクコンバータに何かしらの異常が発生している可能性があるでしょう。
このような場合は、トルクコンバータが故障している可能性が高いです。
トルクコンバータには専用のオイルが使用されていますが、経年劣化やオイルへの異物の混入などが故障の原因として挙げられます。
トルクコンバータのオイル交換は自分でも可能ですが、決められたオイルを使用することがポイント。専用のオイルが提供されているので、使用用途外のオイルは故障の原因になることを覚えておきましょう。
自分でオイル交換をする際は十分に注意する必要がありますが、不安な方はプロに依頼することを推奨します。
4 トルクコンバータのメンテナンス方法
トルクコンバータの故障の原因は、オイルが関係していることをお伝えしました。
そのため定期的にオイル交換する必要があり、一般的には走行距離3〜5万km程度ごとや、車検ごとに交換することが推奨されています。
自分で行うこともできますが、オイルを長年交換していない場合は注意が必要です。このような場合に、全量を変えてしまうとAT内のスラッジが剥がれ落ちトラブルになることがあります。
ディーラーや整備工場などに依頼する場合は、一般的に費用は6,500円程度からです。車種や型式によって費用が異なるため、検討する際はあらかじめ確認しておきましょう。
5 トルクコンバータの交換方法とその費用
トルクコンバータが故障し交換が必要な場合は、ディーラーや整備工場に交換を依頼しましょう。その際に、トランスミッションなどのトルクコンバータ以外のパーツ点検や、場合によっては修理が必要となります。
車種によって交換費用は異なりますが、一般的には7~10万円程度かかります。また、トランスミッションなど他のパーツの修理や交換も実施する場合は、費用は当然ながら高額になるでしょう。
トルクコンバータは自動車を走行する上で、大切なパーツなので違和感を感じたら点検を依頼しておくと安心です。
トルクコンバータの定期的なメンテナンスを忘れずに
トルクコンバータが故障すると、正常に走行することはできず自動車にとって重要なパーツの一つです。
そのため、故障する前に早く気付くことがポイント。そのためトルクコンバータが故障した際の症状や、原因を把握しておくことが大切です。
トルクコンバータのメンテナンスは自分でも行うことができますが、専門的な知識が必要です。少しでも不安な方はディーラーや専門業者に依頼することで、愛車を大切に乗り続けましょう。
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