
2020年4月23日
1980年代を彩った旧車10選!!
1980年代、日本の自動車産業は好景気のあおりを受けてとても盛り上がっていました。
そのため、この時代の車はチャレンジ精神に富んだユニークなものが多く、現代でも人気の高い車が多数存在しています。
今回は、まずは1980年とはどんな時代だったかを振り返ったうえで、1980年代に製造された代表的な旧車を10種ご紹介します。
車の購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1980年代はどんな時代?
1970年代頃からの高度経済成長の影響により、80年代は日本全体が好景気に見舞われていました。
自動車産業も例外でなく、日本の自動車生産台数は1,000万台を超え、自動車製造の分野で世界一に輝いていました。
70年代の自動車産業は、排ガス規制への対応に追われていましたが、80年代頃には規制への対応が完了しました。
またDOHCなどのハイスペックエンジンが一般車にも搭載されるようになり、次々に革新的な車種が登場しています。
1980年代の自動車メーカーはチャレンジ精神に富んでおり、この時代に生まれた車種の中には現在も名車として愛されているものが多数存在します。
80年代の車は、クラシックカーと呼ぶには新しいので、最近ではネオクラシックカーという名称で親しまれています。
1980年代を代表する旧車とは?
80年代当時と今では、自動車の安全性に関する規制が異なります。
そのため、80年代の車種の中には、今の車にはないユニークなデザインのものが多いです。
80年代車の魅力は、このユニークさやレトロな雰囲気でしょう。
80年代車を購入するのであれば、デザイン性を重視して選ぶのがおすすめです。
1980年代前半を代表する旧車
以下では1980年代前半に登場した代表的な旧車をご紹介します。
1. ジープ・初代チェロキー
ジープ・チェロキーは、ワゴニアのスポーティー版として開発された車で、2ドアタイプの四輪駆動車です。
チェロキーシリーズは、アメリカの自動車会社「アメリカン・モーターズ」が製造を行っています。
1974年から1983年まで製造されていた初代チェロキーはモノコックボディでしたが、2代目チェロキーではクロスオーバーSUVとなっています。
ジープ・チェロキーは郵便配達用の右ハンドル車があったので、アメリカン・モーターズは、それを活用して日本市場にも積極的に進出させました。
チェロキーが製造されてまだ間もない頃は、ホンダの小売店でチェロキーが売りに出され、日本でも爆発的な人気でした。
2. 三菱・初代デボネア
三菱・初代デボネアは、東京オリンピックの開催年である1964年から1986年まで製造されていたアメ車のような見た目の国産車です。
初代デボネアは、1964年の製造開始からフルモデルチェンジが行われる1986年までの間、デザインや設計をまったく変えていません。
そのため、大昔から姿形を変えずに生存するシーラカンスになぞらえて、「走るシーラカンス」という名で呼ばれています。
初代デボネアのデザインを手掛けたのは、ゼネラルモーターズで設計に携わっていた経験を持つデザイナーのハンス・ブレッツナーです。
そのため初代デボネアは、1960年代のアメ車を彷彿させるような四角いボディで大型車のような迫力があります。
初代デボネアが販売されていた当時は古臭いデザインということでそこまで人気の高い車種ではありませんでしたが、現在では1960年代のアメリカを思い起こさせるデザインが評価されています。
旧車マニア界隈では高値で取引されることも多いようです。
3. トヨタ・2代目スターレット
トヨタ・スターレットは1973年に登場した車種で、5代目まで製造されています。
1970年代にトヨタが販売していたパプリカという車種を、よりスポーティーかつ小型で上品な車を目指して作られたのがこのスカーレットです。
日常生活での移動手段としてはもちろんのこと、モータースポーツでも使用できる性能が備わっています。
2代目スターレットは、1978年~1984年の期間に製造されていた車種で、パプリカと初代スカーレットであるパプリカ・スカーレットを統合したものです。
当時の流れとして、ハッチバックである小型車が主流となっていたため、2代目スターレットでもそのような変更が行われているのでしょう。
4. 日産・3代目フェアレディZ
日産フェアレディZは、2ドア2シーターの日本を代表する歴史のあるスポーツカーです。
初代は1969年に製造開始。
北米を中心に人気が高く、世界で55万台以上を売り上げています。
2代目フェアレディZは1978年から販売されており、有名刑事ドラマで使われるなど、この時代のスポーツカーの代名詞といえる存在でした。
3代目は1983年から販売開始。
フェアレディZの特徴であるロングノーズ、ショートデッキを踏襲しつつ、ヘッドランプにパラレルライズアップを採用しています。
エンジンはL型直列6気筒からV型6気筒へと変更しています。
フェアレディZシリーズは、現在もバージョンアップを続けて販売されています。
5. 日産・6代目セドリック
日産・セドリックは、グロリアの兄弟車として製造された高級セダンです。
全部で10世代ものモデルが存在し、長い間親しまれていた車種でした。
しかし、2004年に製造が中止されています。
初代セドリックが販売されたのは1960年のこと。
日産車では初のモノコックボディを採用した中型乗用車として発売されました。
セドリックという名前は、フランシス・ホジソン・バーネット作の小説「小公子」の主人公・セドリックが由来です。
2代目セドリックでは、直列6気筒L型を搭載。
3代目は、旧プリンス自動車の車種・グロリアとエンジンなどを共有した姉妹車として発売されました。
5代目では、ターボエンジンを搭載。
1983年に発売された6代目セドリックは、日本初のV6エンジンが搭載された車として、注目を浴びました。
1980年代後半を代表する旧車
次に、1980年代後半に製造された代表的な旧車をご紹介します。
6. トヨタ・初代(A70)スープラ
トヨタ初代(A70)スープラは、1986年に発売された国産車です。
この車より前に販売されていたトヨタ車「セリカXX」がモデルチェンジして誕生したのがこのスープラです。
屋根のスタイルは、ノーマルルーフに加え、屋根の一部分が取り外せるエアロトップのものも販売されています。
リトラクタブル・ヘッドライトを搭載しており、スポーティーでお洒落なデザインが魅力的です。
サスペンションにはTEMSと呼ばれる電子制御サスペンションを搭載しています。
パワーユニットの構成は、インタークーラーの付いたターボを搭載した7M-GTEU型直列6気筒DOHC4バルブ、1G-GTEU型DOHCツインターボ、1G-GEU型DOHC4バルブとなっています。
7. ホンダ・3代目プレリュード
ホンダ3代目プレリュードは、1987年に発売された、スタイリッシュな見た目で人気の国産車です。
プレリュードはホンダ初のスペシャルティカーとして知られており、旧タイプの2代目プレリュードは、デート用の車として販売台数60万代を超え、高い人気を誇っていました。
この2代目プレリュードがモデルチェンジをして販売されたのが、3代目プレリュードです。
3代目プレリュードは、先代のコンセプトを受け継ぎながら、当時の最先端技術を搭載して高い機能を実現しました。
特に注目して欲しい技術が4輪操舵システム(4WS)です。
3代目プレリュードは機械式の4WSを搭載した世界で初めての車であり、当時の最先端の車であったことが分かります。
エンジンはB20A型直列4気筒を搭載。DOHCに加え、SOHCを採用したタイプも販売されています。
8. 日産・初代シーマ
日産初代シーマは、グランツーリスモカーの機能を基に開発された車です。
1988年から販売されています。
初代シーマの特徴は、4ドアハードトップである点でしょう。
車内は広々としており、高級感が漂っています。
当時は500万円を超える高価格で販売されていましたが、見た目の豪華さとスペックの高さからとても人気な車種でした。
パワーユニットには、VG30DETT型V型6気筒DOHCインタークーラーを搭載したハイフローセラミックターボを採用。
このエンジンは、当時の日本車の中ではトップレベルのスペックを誇っていました。
サスペンションには、電子制御サスペンションを利用しています。
9. 日産・パオ
日産パオは、1988年から1990年の間に製造されたパイクカーです。
パイクカーとは、昔の車をイメージして作られるレトロな車、もしくは革新的なデザインの車のことです。
バブル期の日本では、実験的にパイクカーを製造することがよく行われていましたが、現在は予算や製造基準などを理由に姿を消しています。
パオという名は、モンゴルの遊牧民が用いている伝統的な組み立て式の小屋が由来となっています。
パオは冒険気分を味わえる車をコンセプトにしていますが、ジープのように未舗装の道路でも走れる性能を持っているわけではありません。
日産のパイクカーシリーズには、Be-1、フィガロといったものもありましたが、その中でも特に人気が高かったのがこのパオです。
今では海外にも熱心なマニアがおり、知る人ぞ知る旧車です。
10. 日産・サニー6代目
日産・サニーは、1966年~2004年まで販売されていた国産車です。
サニーという名は、約800万の公募の中から選ばれました。
初代サニーである「ダットサン・サニー」は、当時は珍しかったティザー広告を用いて宣伝されたこともあり、発売前から注目を集めていました。
搭載されたエンジンは、直列4気筒OHVのA10型で、これはサニー専用に作られたものです。
このエンジンは、長年にわたりサニーの走行を支え、高く評価されています。
1980年代後半に販売された6代目サニーは、トラッドサニーという愛称で呼ばれ、当時の若者から広く支持されました。
6代目サニーのラインナップでは、4WD、DOHCエンジンを搭載したシリーズ「TWINCAM」が新たに登場しました。
1980年代の旧車はレトロな雰囲気とユニークさが魅力
1980年代の代表的な旧車をご紹介しました。
80年代に製造された車は、レトロな雰囲気があり、デザインもユニークなものが多く、魅力満載です。
現在ではこのユニークさが受けて、熱狂的なファンも多いといわれています。
車の購入をお考えの方は、ぜひ80年代の旧車を検討してみてください。