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ディーゼル車とは?燃料、エンジンをガソリン車と比較

ディーゼル車とは?燃料、エンジンをガソリン車と比較

レギュラーガソリンが燃料のガソリン車と、軽油が燃料のディーゼル車。両者は燃料だけではなく、エンジンの仕組みや特性も異なるのが特徴です。

自動車の購入を検討している方は、ガソリン車とディーゼル車の違いについて正しく理解することで、より良い選択の手助けにもなるのではないでしょうか。

そこで本記事では、意外と知らないディーゼル車とガソリン車の違いについて触れていきます。

1 ディーゼル車とガソリン車の燃料の違い

車の燃料は大きく分けて「ガソリン」、「ハイオク」、「軽油(ディーゼル)」の3種類です。ディーゼル車はその中でも軽油を燃料とするエンジンを搭載した自動車のこと。

そんなディーゼル車の燃料となる軽油の原料は、実はガソリンと同じ「原油」です。両者は原油を加熱して蒸発させ抽出する、同様の方法で精製されます。ただし、その精製温度は異なります。

ガソリンが精製されるのは30〜180℃程度の温度。一方で軽油は200〜350℃もの高温で精製されます。そのため、ガソリンが常温で燃焼するのに対して、軽油が燃焼するのは高温・高圧の場合です。

軽油とガソリンは、同じ原油から精製されているものの、その特性は異なります。

2 ディーゼル車とガソリン車のエンジンの違い

ディーゼル車とガソリン車は燃料だけでなく、エンジンの仕組みも異なるのがポイント。ガソリン車のエンジンはスパーグフラグを用いて、ピストンで圧縮したガソリンと空気の混合気に着火します。

一方でディーゼル車のエンジンには、着火の役割を担うスパークプラグはありません。シリンダー内に空気を吸入、ピストンで圧縮することで加熱し、そこに軽油を噴射することで自然着火する仕組みです。

そして、ディーゼル車のエンジンは、ガソリン車のエンジンと比べてより高圧縮。さらに、軽油は発熱量、燃焼効率が高いのも特徴です。そのため、ディーゼル車は最大トルクが大きく、低回転でも最大トルクに達します。高回転域に最大トルクのあるガソリン車よりも、発進や坂道での走行時にパワフルな走りを実現できます。

そんな理由から、重量が重くなる大型トラックの多くはディーゼルエンジンを採用しています。

3 軽油とガソリンの価格

一般的に軽油はガソリンより安いと思われがち。しかしながら実は燃料自体の価格は、ガソリンより軽油の方が高いのです。

ガソリンが高いとされているのは、税金が原因。軽油の価格は、軽油取引税32.1円+(本体価格+石油税2.8円)×消費税10%がかかります。

一方でガソリンの価格は(ガソリン税53.8円+本体価格+石油税2.8円)に消費税10%がかかった金額。そのため、軽油の方が本体価格が高いにもかかわらず、税込にするとガソリンの価格が上回ります。

4 ディーゼル車のメリット

4-1 トルクがある

ディーゼル車はガソリン車と比べてトルクがあるのが特徴です。ディーゼルエンジンは低回転域で最大トルクに達します。

さらに、最大トルクもガソリンエンジンよりも大きく、ディーゼル車は発進や坂道での走行時にパワフルに加速できます。

大型トラックをはじめとした車体総重量が大きく、荷物を積載する目的のモデルに向いたエンジンと言えるでしょう。

4-2 燃料費が安く、燃費が良い

ディーゼル車の燃料の軽油は、レギュラーガソリンよりも価格が安いこともメリットの一つ。2024年4月時点でレギュラーガソリンの全国平均価格が1L/171.3円なのに対して、軽油の平均価格は1L/149.9円。軽油はレギュラーガソリンと比べて、1Lあたり21.4円も安く給油できます。

燃料自体の価格はレギュラーガソリンの方が安いものの、前述の税金の関係から実際の価格は軽油の方が安く済みます。

そして、低回転域で最大トルクに達するディーゼルエンジンは、ガソリン車よりも燃費が良いとされています。燃料も安く燃費も良いディーゼル車は、ガソリン車と比べて経済的と言えるでしょう。

4-3 耐久性が高い

ディーゼルエンジンは耐久性が高いのも特徴です。ディーゼルエンジンは、ガソリンと比べて発熱量の多い軽油を燃料とします。そして、空気の圧縮比もガソリンエンジンより高いのがポイント。

そのためディーゼルエンジンには、高い耐久性が必要不可欠です。ガソリン車の寿命が10〜15万km程度とされるのに対して、ディーゼル車は100万km以上走るのは当たり前。ガソリン車よりも耐久性に優れていると言えるでしょう。

5 ディーゼル車のデメリット

5-1 高回転域の走行性能

ディーゼル車はトルクが大きく、パワフル。一方で、高回転の出力は苦手です。そのため、最高速度や、高回転域の走行性能はガソリン車に軍配が上がります。

ディーゼル車が優れているのは、あくまでも低回転域のトルクです。

5-2 エンジン音や振動

ガソリン車と比べるとエンジン音や振動が大きいのもディーゼル車のデメリットです。ディーゼルエンジンは空気の圧縮比によって着火します。その圧縮比や燃焼圧力が高いため、ガソリンエンジンよりもエンジン音が大きくなってしまいます。

5-3 車両価格が高い

エンジンの仕組みから、ディーゼル車には強度や耐久性が要求されます。そのため、製造コストや車両価格も、ガソリン車と比べて高額になりがちです。

5-4 メンテナンス費用

ディーゼル車は、ガソリン車よりもエンジンオイルの交換周期が短いのが特徴です。その頻度はガソリン車が1万5,000km毎程度なのに対して、ディーゼル車は1万km毎程度。負担がかかる運転の場合には5,000km毎に交換が必要です。そして、エンジンオイルの価格も、ガソリン車と比べて高く設定されています。

さらに、排ガス浄化装置に用いられる「アドブルー」と呼ばれる、排気ガスの有害成分を軽減する尿素水も消耗品です。走行に応じて消耗するため、定期的に補充する必要があります。走行中にアドブルーが切れた場合、エンジンが急に止まることはありません。しかしながら、エンジンを切ると再始動できなくなってしまうため、アドブルーを切らさないよう注意が必要です。

5-5 自動車税

ガソリン車よりも長期保有による自動車税の重課制度の適用タイミングが早いのも、ディーゼル車のデメリットです。

自動車税の重課制度とは、環境にやさしい自動車の開発・普及の促進を目的に、新車購入から時間が経過した車に対して、自動車税を約15%上乗せする制度のこと。ガソリン車は登録から13年経過で適用されるのに対して、ディーゼル車は11年経過で適用されます。

ディーゼル車は環境への影響がガソリン車よりも大きいため、ガソリン車よりも2年早く税金が高くなってしまいます。

5-6 寒冷地では注意が必要

ディーゼル車の燃料の軽油は、固まりやすさを示す流動点の違いによって種類が分かれています。主に日本国内で販売されているのは特1号、1号、2号、3号、特3号の5種類。左から右の順に、低気温でも凝固しにくくなる点が特徴です。

つまり、日本の中でも地域や季節ごとに販売されていて種類が異なります。そのため温かいエリアで給油し、そのまま気温の低いエリアに向かうと、軽油が凝固してしまうことがあります。

ディーゼル車で長距離の移動をする際は、気温によって給油タイミングを考えなければいけません。

走行性能のガソリン車、トルクのディーゼル車

今回はガソリン車とディーゼル車の違いについて触れてきました。そもそもガソリンと軽油は、同じ原油が原料で、違いは精製温度にあります。

そして、ガソリンより高温・高圧で燃焼する軽油を燃料としたディーゼル車のエンジンは、着火にスパークプラグを必要としません。空気を圧縮し加熱、そこに軽油を噴射することで自然着火する仕組みです。

そんなディーゼル車は低回転域にトルクがあるものの、高回転域の走行性能はガソリン車と比べて劣るのが特徴。一概にどちらが優れているとは言えず、それぞれのメリット・デメリットを理解することが大切と言えるでしょう。

本記事が愛車選びの参考の一助になれば幸いです。

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