2022年10月14日
車におけるスタックについて対処法や準備しておくべき道具を紹介
雪道走行で引き起こるスタック。
これは雪にタイヤがはまり、前にも後ろにも進まなくなる現象を表しています。
ケースによっては自力で脱出することもできますが、ロードサービスに連絡しないと対処できないなんてことも少なくありません。
当記事はスタックが発生した場合の対処法や、車に備えておくと役に立つ便利な道具なども紹介します。
目次
1 車におけるスタックとは
自動車用語で使用されるスタックは、車がぬかるみや雪などにはまり、自動車が立ち往生する現象を意味します。
スタックの原因は滑りやすい路面によりタイヤのグリップ力が低下することや、道路の側溝などにタイヤがはまり、アクセルを踏んでもその場で空回りすることなどが挙げられます。
やみくもにアクセルを踏み込むと、かえって状況を悪化させることがあることを覚えておきましょう。
スタックが発生した場合は、まずは落ち着いて状況の確認が必要です。
次章では車の走行中にスタックが発生してしまった場合の対処法を説明していきます。
2 スタックが発生した際の対処法
スタックが発生した際は落ち着いて周囲の安全を確認し、タイヤや路面状況を確認した上でスタックが発生する理由について現状把握を行いましょう。
原因を確認し、可能であれば自力で脱出を試みます。その際、脱出が難しい場合は無理をせずJAFなどのロードサービスに依頼をしましょう。
2-1 スリップした場合
新雪に近い雪(凍結していない雪)でスタックが発生した場合、足場を固めて脱出を試みます。
まずはアクセルをゆっくりと踏み、前進とバックを小刻みに繰り返すことで、タイヤが雪を掴みやすい状態にしましょう。
アクセルを勢いよく踏み込みすぎると、タイヤが空転してしまい状況が悪化してしまう可能性があるため、ゆっくりとアクセルを踏み込んでいくことがポイント。
その際に緊急用の脱出ラダー(タイヤの下に敷いて脱出を補助する板)や、運転席のマットがあれば駆動輪の下に敷いても効果的です。
また車を動かすだけでなく、人力で車周辺の雪を踏み固めることも手段の一つ。
もしこれでも脱出ができない場合は、同乗者や通行人に後ろから車を押してもらいましょう。
スタックから脱出する際、アクセルの踏み具合によっては車が急発進する場合もあります。同乗者や周りの通行人に車を押してもらう場合は、アクセルの踏み方や車の動きに十分注意しましょう。
2-2 砂地でスタックした場合
スタックは雪道で発生するイメージを抱きがちですが、砂地でも発生することも。
砂地の場合はアクセルを踏むと空転するタイヤが砂を掘って、だんだんと車が沈みこみ、最後には車の底が地面についてしまい脱出ができなくなります。
対処法は雪道と同じようにゆっくりと前進と後退を繰り返して脱出を試みる方法や、タオルやフロアマットを敷いて空転を防ぐ方法が効果的です。
砂地を走行する場合、一度停止してしまうとスタックしてしまう恐れがあるため、なるべく完全停止しないように走行することも覚えておきましょう。
2-3 雪の塊に乗り上げた場合
雪の塊に車が乗り上げてしまい身動きが取れない場合は、車体が引っかかっている雪を除去することで脱出を試みます。
まずはスコップなどで雪を少しづつ掻き出しましょう。
その際にタイヤが浮いてしまっている場合は、タイヤを着地させてからゆっくり発進させます。
スコップなどの道具がなかったり雪が固く除去が難しい場合は、周りの方に押してもらったり牽引してもらえるよう助けを求めましょう。
2-4 脱輪した場合
運転中にスリップなどで脱輪した場合の対処法は、自力で脱出することが難しくなります。無理に自力で脱出しようとせず、ロードサービスなどに連絡するといいでしょう。
脱出する方向にハンドルを切って、強くアクセルを踏み込むことで脱出することもできます。しかしながら自分自身はもちろんですが、周りにも危険が及ぶこともあるのでおすすめはできません。
FF車(前輪駆動車)の後輪の片方だけ脱輪した程度や、車体が軽い場合は周りの方に助けを求め、後ろから人が押すだけでも脱出できることもあります。
ただ前述したように経験が浅い方は対処が難しく、場合によっては状況を悪化させてしまうことも少なくありません。
周りの危険を避けるためにも、脱輪してしまった際はロードサービスに連絡することが最善の解決法と言えるでしょう。
2-5 道路から外れてしまった場合
林に突っ込んでしまったり、崖から転落してしまったような最悪なケースも考えられます。このように道路から外れてしまったケースは、自力で対処することは難しくなります。
万が一道路から外れてしまった場合は、車のエンジンを切りましょう。その上で自分と同乗者がいるのであれば怪我をしていないかを確認します。
次に車が燃料漏れを起こしていないかを確認します。ガソリンが漏れている場合は、二次災害が発生する危険性も忘れてはいけません。
車から十分に離れ安全を確保した上で、ロードサービスに連絡しましょう。もし負傷者がいるのであれば、安全の確保と119番への通報を行います。
3 スタックしない雪道走行のコツ
スタックの発生件数は多く、スタッドレスタイヤにチェーンを装備していたにも関わらずスタックしてしまった例も珍しくありません。
雪道を走行する際は「発進時の急なアクセル」「車間距離は十分に確保」「轍を避けて走行」を心掛けるといいでしょう。
3-1 発進時の急なアクセル
スタックの主な原因は、アクセルを急に踏むことでタイヤと接地面の雪の間に摩擦がなくなってしまうことです。発進時の急なアクセルは、車自体にもダメージを与えてしまいます。ゆっくりアクセルを踏みましょう。
スピードの出し過ぎは雪道に限ったことではありませんが、事故に繋がることもあるので十分に注意が必要です。またブレーキはいつでも踏める状態にして、優しくゆっくり何度も踏み込みます。
焦ってスピードを出すとトラブルの原因になるので、余裕を持った運転を心掛けましょう。
3-2 十分な車間距離
前の車が急に停まったときに早めに対応できるよう、車間距離を十分に取ることも対策の一つ。
雪道と通常の道路では、雪道の方が滑りやすく制動距離も長くなります。最低でも、普段の二倍は車間距離を取るように心掛けましょう。
また吹雪の際にはヘッドライトの設定もポイント。降雪や吹雪で視界が悪い場合、ヘッドライトはロービームで走行しましょう。
これはハイビームに設定してしまうと、ライトの光が雪に反射して見えづらくなるためです。フォグランプとの併用も効果的なので状況に応じて使用しましょう。
3-3 轍部分を避けて走行
轍を避けて走行することもスタックを回避するコツの一つ。
他の車が踏み固めているので、轍の部分は圧雪状態になり凍結している可能性が高くなります。積雪量によりますが、轍部分を避けて走行することも覚えておきましょう。
また、雪道の走行に慣れていない方は無理に運転をしないことも大切なポイント。
どうしても運転をしないといけない状況であれば、天気予報の確認、チェーン規制や冬用タイヤ規制が出ていないかを確認しましょう。
4 備えておくと便利なアイテム
スタックの発生は突然やってくるもの。その際に、スコップなどのアイテムがあればスムーズに対処できることも少なくありません。
ここではトラブルに備えるべき装備について紹介していきます。
4-1 スコップ
スコップはスタックが発生した際に、必要なアイテムの一つ。
雪にタイヤが埋まっている時は、雪を掻き出す際などに活躍してくれます。また自動車に積もった雪を取り除く際にも役立つ道具なので、準備しておくと安心です。
4-2 毛布やバスタオル
バスタオルや毛布なども準備しておくと役に立つ道具の一つです。
万が一スタックが発生した際に、タイヤの前にかませるように敷いて使用すれば脱出できる可能性が高くなります。
フロアマットなど、タイヤと雪の間に挟むことができれば問題ありません。
また完全に身動きが取れなくなり、エンジンを停止するなどの最悪な状況下であれば毛布があると防寒にも役立ちます。
4-3 牽引用のロープ
スタックしてしまった際に、自力ではどうしようもならないケースも少なくありません。
その場合ロードサービスに連絡するか、他の車に牽引してもらう必要があります。
牽引用のロープがあれば周りの方に協力してもらい、脱出することができるので準備しておいて損はないでしょう。その際に専用の牽引用ロープでないと、ちぎれてしまうことも。ロープ部分が太く金具のしっかりしたものを選びましょう。
4-4 タイヤチェーン
運転する前は雪が降っていなくても、時間が経った際に雪が積もってしまう場合もあります。
通常のタイヤのままでは、当然ながらトラブルに繋がりやすくなるためタイヤチェーンを持っておくと役に立ちます。運転する車のタイヤサイズに合ったものを用意しましょう。
4-5 作業する際の道具一式
スタックが発生した際は、自分自身で対処しなければいけません。
作業する際の道具を準備しておくとスムーズに進みやすくなるので、以下の道具を備えておきましょう。
- 軍手もしくはゴム手袋
- 長靴
- 懐中電灯
- 防寒具
スタックが発生する際は、吹雪のタイミングや深夜の時間帯など様々。もしもの時に自分の身を守れる準備を心掛けましょう。
4-6 ガソリンの残量に注意
雪道などでは事故の危険性が高くなり、渋滞に巻き込まれてしまうこともしばしば。
長時間、その場から身動きが取れなくなることもあるため、ガソリンの残量をこまめにチェックしておくこともポイントの一つです。
万が一に備えて快適なカーライフを
スタックが発生する原因は様々。
ケースによって対処法が異なり、自分では対処しきれないことも少なくありません。また、そのような状況になればパニック状態になり状況が悪化してしまうなんてことも。
日頃から雪道を走行することが多い方でもトラブルを引き起こしてしまう場合もあります。
いざという時に備えて、対処法や準備しておくべき道具を確認しておくといいでしょう。
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