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車のコンプレッサーの基礎知識

車のコンプレッサーの基礎知識

車や家電のエアコンのパーツであるコンプレッサーは、エアコンで冷風を出すのに必要な冷媒ガスを送り出す「圧縮機」の役割をしています。

エアコンのスイッチをオンオフにすると風が出てきますが、それはなぜなのか、どのような仕組みでそうなっているのかはなかなか考えないもの。

そのため、このコンプレッサーはなかなか意識しないパーツではないでしょうか?

そこで今回は縁の下の力持ちでもあるコンプレッサーについて記載していきます。

1 エアコンコンプレッサーとは?

「エアコンコンプレッサー」は、車だけでなく住居などのエアコンにも使用されているパーツです。もともとの「コンプレッサー」は「圧縮機」を意味します。

簡単にいえば空気やガスなどの気体に圧力をかけてぎゅっと圧縮してしまう部品のことです。このことから別名「圧縮装置」とも呼ばれます。

エアコンコンプレッサーとはその名の通りエアコンのための部品です。

エアコンで冷たい空気が出るまでにはいくつかのサイクルに分かれますが、冷媒ガスの気化、液化を繰り返して空気を排出します。その際に必要なガスの圧縮のサイクルを担うのがエアコンコンプレッサーです。

2 車におけるコンプレッサーとは

車のエアコンは室内とエンジンルームにある部品で構成されています。

そもそもエアコンは、冷媒ガスが循環しながら蒸発や液化、気化することで冷風を作り出すシステム。その際に使用するコンプレッサーはエンジンルームに設置されており、エンジンに装着されています。

その役割は大きく分けて2つ。

1つは、気化したことで低温になったり、低圧になったりした「冷媒ガスを吸入し圧縮する」役割。もう1つはコンプレッサー内で高温になったり、高圧になったりした「冷媒ガスを送り出す」役割。

この役割によって快適な車内温度を保つことができるんです。

3 エアコンコンプレッサーと冷房の原理

エアコンコンプレッサーはどのようにして冷房に作用しているのでしょうか?

家庭用エアコンなどは全て電力で動きますが、カーエアコンではエンジンの動力を利用することが特徴です。

車だけでなくエアコンの冷房は、気体に高圧をかけて圧縮することで高温を発し液体に変化します。この液化した気体が常圧で気体に戻るとき、周りから熱を奪っていくという原理を利用してエアコンは稼働しています。

身近な例で言うと注射がわかりやすいかもしれません。注射の前にアルコールを含んだ脱脂綿で腕をさっとなでるはず。

液体の冷たさだけでなく乾いていく時にスーッと冷える感覚を味わったことはありませんか?それはこのエアコンの現象と基本的には同じで、「潜熱(気化熱)」という現象です。

液体であるアルコールが気化するときに腕から熱を奪っていくため、スーッとした感覚になります。

4 車のエアコンの冷却システム

車の冷却システムは複数の手順で動きます。

大まかに記載すると下記のようなステップです。

  1. コンプレッサーでエアコンガス(冷媒)を圧縮(高温高圧の半液体になる)
  2. コンデンサーを通りながら冷却
  3. レシーバーで液化しきれなかったエアコンガスを分離させ、液化したエアコンガスから乾燥材やストレーナで水分や不純物などを取り除く(低温高圧の液体へ変化)
  4. エキスパンションバルブ(膨張弁)の細かいノズル穴からエバポレーター内にスプレーのように噴射(低温低圧の気体へ変化)
  5. 気体となったエアコンガスの気化熱によりエバポレーターの温度が冷える。そこにブロアファンをあて冷たい風を作り、冷たい空気が車内へ送られる
  6. エバポレーターから出てきたエアコンガスはまたコンプレッサーに送られ、圧縮される(1に戻る)

このようにカーエアコンの仕組みは循環しています。そのためカーエアコンの不調はこのサイクル内一つを修理、交換するだけでは改善しないことがほとんどです。

すべて繋がって循環しているため関係しているすべての部品を洗浄・交換することが重要と言えます。

5 コンプレッサーの作動状況の確認方法

コンプレッサーの作動状況を確認する方法は、車のエアコンスイッチをオンにし、エンジンフードを開いてコンプレッサーを目視で点検します。

通常、エアコンが正常に作動していれば、プーリーとマグネットクラッチが一緒に回転しています。

なんらかの不具合が発生し、マグネットクラッチが繋がらずコンプレッサーが作動していない時は、プーリーだけが回転し、マグネットクラッチは回転してくれません。

マグネットクラッチが繋がらずコンプレッサーが作動していない場合、コンプレッサーやマグネットクラッチ本体の不具合に加え、冷媒ガスが少なくなっている場合や電気的なトラブルが発生している可能性があります。

この場合はディーラーや自動車の修理業者に連絡して修理を依頼することをおすすめします。もしも正常にコンプレッサーが作動している場合でも、冷媒ガスが減ってしまってエアコンの効きが悪い場合も考えられます。

エアコンには、冷媒ガスを確認するサテライトグラスがあり、このサテライトグラスを確認することで冷媒ガスの量が点検できます。

定期的にコンプレッサーのメンテナンスを

大掛かりな修理や交換にならないように、少しでも寿命をのばすにはエアコンシステムの定期的な点検と、異音などの不具合が出ていないかをチェックすることが大切です。

また、まったく使用しないのもコンプレッサーの寿命を縮めることになります。

少しでもおかしいなと思ったら、早めに修理を依頼しましょう。

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