2023年3月10日
コンプレッサーの故障と寿命について
一年を通してカーエアコンが必要な時期は非常に多く、カーエアコンを全く使用しないという方は少ないのではないでしょうか?
なんだかエアコンの効きが悪いなと感じたことのある方も多いはず。
冷房や暖房の効きが悪い場合は「コンプレッサー」と呼ばれる機器に何らかの異常が起きている可能性があります。
コンプレッサーが故障してしまうと必要なときにカーエアコンが使用できなくなってしまいます。
車内の温度が高すぎたり低すぎたりすると体調不良を引き起こす原因となる他、外気との温度差によるガラス曇りなどを解決できず、運転そのものへの影響も考えられます。
そこで今回はコンプレッサーについて記載していきます。
目次
1 車のコンプレッサーはカーエアコンを快適に使用するためのパーツ
車のエンジンルームにはバッテリーやラジエーターホース、ウォッシャータンクなどなど非常にたくさんのパーツが設置されています。
コンプレッサーも同様にエンジンルームにあります。このコンプレッサーはカーエアコンを快適に使用するためには欠かせません。
そんなコンプレッサーは「冷却ガスを圧縮して半液化させる」という役割があります。
カーエアコンはエアコンシステム内で気化から液化、気化を繰り返します。気体を液化させるためには、気体の熱を奪う必要があります。
気体の熱をコンプレッサーで圧縮して圧力を高めることで、スムーズな液化が可能に。
このコンプレッサーに何らかの異常が起きるとカーエアコンが適切に使用できなくなるため、定期的な点検、必要に応じた交換が大切です。
故障するとカーエアコンが効きにくくなるとはいえ、冷却水が不足しているときにもカーエアコンが効きにくくなることがあります。原因が必ずしもコンプレッサーの故障だとは限らないので注意が必要です。
2 車のコンプレッサーの寿命は一般的に7〜10年ほど
車のパーツの中には 寿命を迎える前に異音や違和感などで故障の前兆が判断できるパーツもあります。しかし、コンプレッサーの場合は明確なサインが現れないケースも多いのです。
そのためコンプレッサーは使用年数が判断の目安となります。コンプレッサーの法定耐用年数は7年、対してカーエアコン本体のメーカー保証が5年~9年です。
そのためコンプレッサーの寿命は、一般的に7年~10年だと考えられています。
コンプレッサーの寿命はドライバーの使い方次第で変動するため、エアコンガスの補充を定期的に行っていれば、10年以上使用できることもあります。
3 コンプレッサー故障のサイン
コンプレッサーは、寿命を迎える前に何らかの原因で故障するケースがあります。
故障のおもな原因は、本体の亀裂や詰まりなど。ですが上記で解説した通り、コンプレッサーには寿命を知らせるサインがほとんどありません。
では、コンプレッサーにはどのような故障原因があるのでしょうか?
主な故障原因は次の4つから考えられます。
- マグネットクラッチの故障
- コンプレッサーの亀裂
- 詰まりによる焼きつき
- 寿命
故障原因を1つずつ解説していきましょう。
3-1 マグネットクラッチの故障
コンプレッサーの故障で一番多くみられるのが、マグネットクラッチの故障です。
マグネットクラッチはコンプレッサーを起動させるスイッチのような役割を担います。
車内からエアコン操作をすると「カチッ」とエンジンルームで音がしますが、これはマグネットクラッチが作動し、コンプレッサーを起動する合図。
マグネットクラッチが故障すると作動音がしなくなり、コンプレッサーも起動し無くなってしまいます。
3-2 コンプレッサーの亀裂
次に考えられる故障原因は亀裂です。
コンプレッサーはファンベルトによってエンジンと連結しているためエンジンが動いている時は常に振動しています。
エアコンをオンにしなければエアコンシステムは可動しませんが、コンプレッサー本体にはずっと負荷がかかっている状態です。
常に振動し負荷がかかっているため、自然と亀裂が入りエアコンガスが漏れてしまう可能性も。大きな亀裂はもちろん、小さな亀裂も軽視できません。
エアコンガスの量が足りなくなると、コンプレッサーが上手く圧縮できなくなってしまいます。
3-3 詰まりによる焼きつき
3つ目の原因は、詰まりによる焼き付き。
コンプレッサー内部には、焼き付きを起こさないようにコンプレッサーオイルが入っています。
コンプレッサーオイルはコンプレッサー内部の潤滑とエアコンガスの漏れを防止してくれる役割があり、エアコンガスと同様にエアコン内部を回っています。
何かの拍子でゴミなどの異物がコンプレッサーに侵入し、上手く潤滑が行われないと焼き付きを起こし動かなくなることもあります。
また、コンプレッサーだけでなくエアコンシステム内での詰まりも焼き付きの原因となります。この原因は、高圧ラインに不具合を起こしている可能性が考えられます。
出ていったガスとオイルが戻ってこられなくなりコンプレッサーが詰まってしまうのです。
3-4 寿命
4つ目の原因はコンプレッサーの寿命です。
常に負荷がかかっているコンプレッサーは徐々に消耗していきます。
消耗していくと本来果たすべき機能を果たせなくなってしまいます。
4 コンプレッサーの交換にかかる費用はおおよそ5万円から10万円ほど
コンプレッサーが故障したり、寿命を迎えたりすると、本体を交換しなければカーエアコンの効きが戻りません。
本体の交換にかかる費用は、50,000円~10万円程度を目安にしてみてください。
コンプレッサーが寿命を迎えた場合は本体の交換だけでは済まないケースも少なくありません。
コンプレッサーが寿命を迎えるころには、エアコンシステム内に設置されているほかのパーツにも異常が起きていることが少なくないためです。
コンプレッサー以外のパーツの交換が必要になったときには費用が高額になってしまうため、そのタイミングで廃車や売却を検討する方もいらっしゃいます。
5 コンプレッサーの寿命を伸ばすには
コンプレッサーの寿命は7年~10年だと言われていますが、ドライバーの使用状況によっては10年以上使用できることも。
コンプレッサーの寿命を延ばす方法を解説していきましょう。
5-1 定期的にカーエアコンを使う
コンプレッサーを使用しない期間が長くなればなるほど、作動部分が固まってコンプレッサーに負担がかかります。カーエアコンを使用しない期間が、長くなるほど寿命が短くなると言われています。
コンプレッサーの寿命を延ばすためには定期的にカーエアコンを稼働させることが大切。
季節や地域によってはカーエアコンを稼働する機会が少ないかもしれませんが、使用しない期間をできるだけ発生させないようにするのが大切です。
5-2 定期的な点検
コンプレッサーに限ったことではありませんが、定期点検をきちんと受けることは、コンプレッサーの寿命を延ばすことにもつながります。
前述のようにコンプレッサーの故障は他のパーツの故障に繋がっていることも少なくありません。そうなると非常に高額な修理代金が必要に。
そうならないためにも定期的に点検を行うのがおすすめです。
車のコンプレッサーが寿命を迎えたら買替えの検討も
コンプレッサーの寿命は決して短くありません。コンプレッサーが寿命を迎えることには他の複数のパーツにも劣化が確認できるはずです。
どれだけ大切に乗っていたとしても劣化は免れません。
たくさんの部品を修理するとなると費用も多額になってしまいます。
そのためコンプレッサー交換のタイミングで車の乗り換えを検討してみてもいいかもしれません。
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