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【往年の名車を振り返る】マークⅡ3兄弟「クレスタ」の歴代モデル

【往年の名車を振り返る】マークⅡ3兄弟「クレスタ」の歴代モデル

クレスタは1980年にリリースされ、2001年までの約21年間の間、生産されていたトヨタの高級車です。

マークⅡやチェイサーの兄弟車種としても知られ、80年代のハイソカーブームを牽引した存在。それら2車種と合わせてマークⅡ3兄弟の愛称で親しまれてきました。

そんなクレスタはマークⅡ3兄弟の中でも、落ち着いた雰囲気のセダンです。当時、憧れていた方も多いのではないでしょうか。

クレスタは、スペイン語で「西洋の紋章の頂に輝く飾り」と言う意味から来ています。名称の由来はもちろんのこと、兜をモチーフにしたエンブレムが使用されるなど、高級車のキャラクターに恥じないモデルと言えるでしょう。

今回は初代から5代目まで、大人のセダン「クレスタ」の歴代モデルを振り返ります。

1 初代 X50/60系

1980年4月、初代クレスタはトヨタビスタ店と共に、同ディーラーのフラッグシップモデルとして登場しました。

初代クレスタは、角目4灯ヘッドライトやスクエアカットのテールライト、4ドアのピラードハードトップの、スマートなスタイルでお馴染みです。

クレスタはマークⅡやチェイサーの兄弟車として登場したにもかかわらず、ラグジュアリーを全面に出したイメージから、共用部はドアパネルのみに止まりました。

当モデルは、新開発の2.0L直列6気筒の1G-EU型SOHC12バルブエンジンを搭載。この6気筒エンジンを搭載した最上位グレードには、生産終了までクレスタの代名詞とされる「スーパールーセント」が冠されました。

上級グレードのボディのツートンカラーは高い人気を獲得し、当時の若者の高級車への憧れをさらに強くしたとされています。

1982年8月には、マイナーチェンジによりX60系が登場。ホイールベースが5mm短くなったのに加えて、2.0L 1G-GEU型エンジンがラインナップに加わりました。

X60の販売が終了した1984年8月までの間に、国内累計22万7,247台が新車登録されました。

2 2代目 X70系

1984年8月に登場した2代目クレスタは、初代を上回る大ヒットを記録したことでも知られる名車です。

先代から角型4灯ヘッドライトやスクエアカットのテールライトをはじめとしたスマートなスタイルを継承しつつ、さらに高級感のある内・外装が採用されました。

そして、2代目のクレスタからはサッシュドアが採用され、この仕様は5代目まで受け継がれます。

1986年8月にはマイナーチェンジが行われ、ヘッドランプが別体型4灯式から異型4灯式に変更され、フォグランプはフロントバンパーに内蔵されました。

販売が終了した1988年8月までの間に、国内累計31万1,583台が新車登録されました。

3 3代目 X80系

1988年8月にリリースされた3代目クレスタは、ガソリンエンジン搭載車が全てDOHC化し、プレスドアが採用されました。

当モデルから丸みを帯びたボディデザインが採用され、充実した豪華装備が搭載されました。さらに、最上級グレード「スーパールーセントG」には、1G-GZEスーパーチャージャーエンジンが搭載されたのもポイントです。

1989年8月には、7M-GE 3.0Lエンジンを搭載したグレード「3.0 スーパールーセントG」がラインナップ。翌年8月には、2.5L車が追加。最高級グレードのスーパールーセントGには、2.5Lと3.0L共に自然吸気のエンジンが搭載されされました。

当時はバブル景気真っ只中ということもあり、マークⅡやチェイサーを含むマークII3兄弟の中でも歴代1位の販売台数を誇ります。

販売が終了した1992年10月までの5年間で、国内累計35万8,186台が新車登録されました。

4 4代目 X90系

先代を踏襲するデザインで1992年10月に登場した4代目クレスタは、マークⅡやチェイサーと同様に車体が3ナンバーサイズとなり、大型化されました。

クレスタのターボモデルのMT車は、4代目が最終となりました。3代目までは右側に設けられていた給油口が、当代から左側に変更されたのもポイントです。

1995年9月からは運転席のエアバッグが全車標準装備となり、エレクトロマルチビジョンに代わり、マルチAVステーションが装備されました。

販売が終了した1996年9月までの間に、国内累計16万442台が新車登録されました。

5 5代目 X100系

5代目クレスタは、1996年9月にリリースされました。

当時、セダンの人気が低迷していたということもあり、トヨタは「セダンイノベーション」と呼ばれるキャンペーンを実施。セダンの復権を狙い、マークⅡやチェイサーと共に、それぞれの車種でデザインを明確に区別化を行いました。

このキャンペーンにより5代目クレスタは、原点回帰したボディのツートンカラー、スポーティグレードの「ルラーンG」にATを採用するなど、初代の高級感を感じさせるモデルとして展開。

MTは前期型2.0スーパールーセントのみに設定され、後期型は全てATが設定されました。

1998年8月のマイナーチェンジでは、ルラーンに1G-FE 2.0Lエンジンが追加され、このモデルは警察車両にも採用されました。

販売が終了した2001年7月までの間に、国内累計9万570台が新車登録されました。

バブル期を代表するトヨタの高級セダン「クレスタ」

今回は、初代から5代目までの歴代クレスタについてお伝えしました。

セダン全盛期の80年代に誕生し、ハイソカーブームの先駆けとなったクレスタ。マークⅡ3兄弟の中でも特にラグジュアリー感が強く、大人の渋いセダンとして知られています。

しかしながら2001年7月、セダンの人気低迷と共にクレスタは21年の歴史に幕を閉じ、後継車のヴェロッサへとバトンを繋ぎました。

80年代に若者世代の憧れだったスマートなスタイルや、高級感とスポーティーさを兼ね備えた外観など、当時を感じさせる魅力が詰め込まれた1台です。

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