2024年12月20日
電子車検証とは?2023年からはじまった電子化した車検証について
自動車の電子化が進む近代。2023年からはついに、自動車の車検証も電子化がはじまりました。
電子車検証は、A4用紙の1/4相当にあたるA6サイズの用紙にICタグ(チップ)を搭載した車検証のこと。
現在の紙の車検証とは異なり、一部情報をICタグに保存することが可能なため、オンライン上で情報の書き換えができることや情報更新時などに車検証の再発行が不要などのメリットがあります。
今回は、デジタル化した車検証「電子車検証」についてお伝えします。
目次
1 電子車検証とは?
そもそも電子車検証とは、近年のデジタル化の煽りを受けて誕生した、その名の通り電子化した車検証のことを指します。
2023年1月4日からは普通自動車で、2024年1月からは軽自動車で電子車検証への切り替えがはじまりました。
電子車検証はA6サイズの用紙にICタグを搭載し、継続検査などの変更登録などの影響を受けにくい基礎的情報は券面に記載されています。
一方、車検証の有効期間や所有者・使用者の氏名、住所、使用者の住所、使用の本拠の位置、帳票タイプなど、書き換えが発生することのある一部情報に関しては電子化してICタグに書き込まれているのがポイント。
今後、道路運送車両法施行規則などが改正され次第ICタグに記録された情報は、スマートフォンやパソコンで閲覧・PDFなどの拡張子で出力できる「車検証閲覧アプリ」が国土交通省から提供される予定です。
二次元コードも券面に記載されているため、ICタグに記録された情報をスマートフォンで確認することも可能です。しかしながら、自動車検査証の有効期限に関しては確認できないので、注意が必要です。
2 電子車検証のメリット
2-1 車検などの手続きが容易になった
電子車検証のメリットとしてまず挙げられるのは、これまでの紙の車検証と比べて手続きが容易になったことです。
車検や名義変更の際の車検証交付時、これまでは車の所有者や代行業者が運輸支局などの窓口で紙の書類による手続きを行う必要がありました。
しかしながら、車検証が電子化したことによりオンラインで一括した申請手続が可能な「ワンストップサービス(OSS)」が利用できるようになりました。
OSSでオンライン上で可能な手続きは以下の通り。
- 新車新規登録
- 中古車新規登録
- 移転登録
- 変更登録
- 一時抹消登録
- 永久抹消登録
- 移転一時抹消登録
- 移転永久抹消登録
- 変更一時抹消登録
- 継続検査
- 税金や手数料の納付
スマホやパソコンを使うことで、これらの手続きを24時間いつでもインターネットで行うことができます。
これによって、車検をはじめとした様々な手続きにかかる手間や時間を短縮できます。
2-2 コンパクトになり収納や持ち運びが容易になった
次に挙げられるメリットは、車検証のサイズが小さくなったことにより持ち運びや収納が容易になった点です。
これまでA4サイズだった車検証は、電子車検証になってA6サイズにまで小型化。従来のおよそ1/4のサイズに変更されました。これにより、車内での保管や持ち運びが容易になったと言えるでしょう。
2-3 アプリでの情報が確認が可能になった
電子車検証は専用の車検証閲覧アプリで読み取ることで、車検証情報を確認可能です。
これにより、車両所有者の情報や車検の有効期限などが手軽に確認できます。さらに、パソコンに接続したICリーダーを利用して車検証情報を読み取ることも可能です。これにより、車検証情報ファイルのPDF出力や、リコール情報の確認も可能となりました。
さらに、データで管理されている情報には自賠責保険証も含まれているため、スマートフォンで容易に確認で切るようになり、別紙での管理は不要です。
また、車検証の券面で個人情報が確認できなくなったことにより、個人情報流出のリスク削減にも貢献しています。
3 電子車検証のデメリット
3-1 検査手数料が上がった
電子車検証によってオンライン上で様々な手続きが可能となったものの、登録・検査手数料に関しては電子化のタイミングで引き上げられたのがポイント。
2022年12月31日以前 | 2023年1月1日以降 | |||
新規登録検査 (完成検査終了証提出) |
継続検査 (保安基準適合証提出) |
新規登録検査 (完成検査終了証提出) |
継続検査 (保安基準適合証提出) |
|
普通・小型自動車 | 1,600円 | 1,600円 | 1,900円 | 1,800円 |
軽自動車 | 1,500円 | 1,500円 | 1,900円 | 1,800円 |
普通自動車で新規登録検査で300円、継続検査で200円上がり、車検証の再交付時の手数料に関しては1件につき300円から、350円に変更されました。
3-2 閲覧にアプリが必須の情報がある
電子車検証の場合、有効期間、所有者氏名や住所、使用者の住所、使用の本拠の位置などの情報は、券面に記載がありません。
そのため、それらの情報を閲覧するにはICリーダーやスマホアプリが必要です。
ただし、電子車検証の交付がはじまった2023年1月から最低でも3年間は、スマートフォンを持っていなくてもICタグの情報を確認できる自動車検査証記録事項が電子車検証と併せて交付されます。
さらに、従来の車検証のように運転時の携行義務がないため、2026年度までは心配いらないでしょう。
それまでの間に、情報を読み取れる端末を用意するもしくは、あらかじめアプリからPDFデータをダウンロード、印刷して携帯することをおすすめします。
電子車検証でより快適なカーライフを
今回は、2023年1月より交付がはじまった電子車検証についてお伝えしました。
電子車検証とは、A6サイズ程度の用紙にICタグを搭載した車検証のこと。
継続検査などの変更登録などの影響を受けにくい基礎的情報は券面に記載されている一方、車検証の有効期間や所有者・使用者の氏名、住所、使用者の住所、使用の本拠の位置、帳票タイプなど、変更の可能性がある一部の情報は電子化してICタグに書き込まれています。
そんな電子車検証のメリットは、大きく分けて車検などの手続きが容易になったこと、コンパクトになり収納や持ち運びが容易になったこと、アプリでの情報が確認が可能になったことの3つ。
一方で、検査手数料が上がったことや、閲覧にアプリが必須の情報があることがデメリットとして挙げられます。
デメリットと比べてメリットが大きく、非常に便利になったと言えるでしょう。
あらかじめ備えておくことで、より快適なカーライフを楽しめるのではないでしょうか。
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