
2020年1月27日
鉄仮面の愛称で人気の6代目スカイラインとは?愛称の由来や特徴に迫る!
目次
「ニューマン・スカイライン」の愛称で親しまれた
ケンメリの大ヒット、続くジャパンでも広告宣伝が大流行した歴代スカイライン。続く6代目のR30型では、ついにアメリカ人俳優であるポール・ニューマンを広告キャラクターに抜擢。時代は1981年であり、景気は右肩上がり。明日はきっと今日より豊かになると信じられてきた世相を反映した結果だ。このことから、当初は「ニューマン・スカイライン」の愛称で親しまれた。
DOHCの復活
1981年8月に発売された6代目ニューマン・スカイラインは、基本的にジャパンから大きな変更はない。前ストラット後セミトレーリングアームのサスペンション、ターボを備えるL20ET型を筆頭にツインプラグ化したZ系エンジンのラインナップ。ところが発売から2カ月後となる10月、「4バルブなくしてDOHCは語れない」というキャッチフレーズとともにDOHCエンジンを搭載する2000RSが新発売された。
このDOHCはタクシー用の4気筒をベースに、プリンス系の開発者によりDOHCヘッドが与えられたエンジン。新開発FJ20E型で、実にケンメリGT-R以来、8年間途絶えていたDOHCの復活。だが6気筒ではなく4気筒だったために「GT-R」と名乗ることが許されず、RS(レーシング・スポーツ)と命名された。このRSシリーズはトヨタがDOHCエンジンを存続させ、セリカの広告で「名ばかりのGTは道を開ける」と揶揄されたことへの復讐とも言えた。
「鉄仮面」の名前の由来
当初は自然吸気NAだったFJエンジンは1983年2月にターボを装備したFJ20ET型に発展。150psだった最高出力は一気に190psへ増強され「史上最強のスカイライン」と銘打った。同年8月のマイナーチェンジでは、RSシリーズにラジエターグリルがなく薄型ヘッドランプを採用する新しいスタイルが採用された。この後期型RSを『鉄仮面』と呼ぶようになる。
だが、この愛称は発売されてすぐに付いたわけではない。マイナーチェンジから2年後となる1985年8月、テレビドラマ『スケバン刑事』が放映を開始。その続編『スケバン刑事Ⅱ 少女鉄仮面伝説』が1985年11月からスタート。この第二部で南野陽子演じる主人公、五代陽子は異様な鉄仮面を被って登場。スケバン鉄仮面として認知されることになった。このドラマの影響から「鉄仮面」がスカイラインの愛称に転じたのが経緯だ。
2000ターボインタークーラーRSへと進化
その後、RSシリーズは1984年2月に2000ターボインタークーラーRSと進化。インタークーラーを装備して205psまで出力を向上させた。ライバルであるトヨタ・ソアラやセリカXXが2.8リッター6気筒だったことに対抗するためで、毎年のようにパワーアップを繰り返した歴史は、スカイライン史上でも例のないことだ。