2022年9月23日
廃車に関係するリサイクル料金とは?リサイクル券についても解説
リサイクル料金は車の購入時に支払いが義務付けられているもので、車を廃車にする際に利用される料金のこと。
あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、実は自動車を購入する際に支払うことが義務付けられているんです。
しかしながら、リサイクル料金がどのようなものなのかを知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はリサイクル料金についての概要や、廃車時に関係するリサイクル券についても触れていきます。
目次
1 リサイクル料金とは
リサイクル料金は車の廃棄処分にかかる費用のことで、新車または中古車を購入する際に支払いが義務付けられています。
「自動車リサイクル法」によって施行されたもので、2005年にスタートし有用な資源の塊である車を無駄なく再利用することを定めた法律です。
それまでは販売業者や解体業者などが車の廃棄処分を実施していましたが、処分するためのコストが高騰。これにより不法投棄や不適正な処理をする事業者が多発してしまいました。
適切な処理を行うことを目的にリサイクル法が制定されたわけです。
支払われたリサイクル料金は「公益財団法人 自動車リサイクル促進センター」が預託・管理し、対象車を廃車する際の処分費用に充てられます。
2 廃車時にかかるリサイクル料金の相場
リサイクル料金は車種によって異なります。
車種ごとの大まかなリサイクル料金については以下の表をご覧ください。
車種 | リサイクル料金 |
軽自動車・コンパクトカー | ¥7,000〜¥16,000 |
普通自動車 | ¥10,000〜¥18,000 |
トラック | ¥10,000〜¥16,000 |
バス | ¥40,000〜¥65,000 |
上記のリサイクル料金に加え、情報管理料金130円と資金管理料金290円(使用済自動車引取時は410円)が必要です。
車種によってリサイクル料金は異なりますが、基本的には搭載されているパーツの違いによってリサイクル料金が決定します。
そのため軽自動車などの小さい車の場合でも、リサイクル料金が高くなるなんてことも少なくありません。逆にバスやトラックなどの大型車でも、搭載されているパーツ次第では料金が安くなる可能性もあります。
また以下の車両は自動車リサイクル法の対象外です。
- 被牽引車(トレーラーなど)
- 二輪車(原動機付自転車、側車付きのものを含む)
- 大型特殊自動車
- 小型特殊自動車
- 農業・林業機械、スノーモービル、競技用車両など
上記の車両は所有していても、リサイクル料金を支払う必要はありません。
3 車の売却時や廃車時に必要なリサイクル券
リサイクル券は、前述した2005年に施行された「自動車リサイクル法」で定められたリサイクル料が、正しく納められているかを確認する為の証明書。
車を購入して納車する際に、車検証と共にディーラーや中古車販売店から渡されます。
リサイクル券はA〜Dに振り分けられた4種類の証明書が一枚綴りになったものです。
A〜D券の役割は異なっており、それぞれの役割は次の通り。
A券はリサイクル料金を支払ったことを証明する書類のことで「預託証明書」と言います。預託金額を知りたいタイミングや、廃車時・売却時に必要な書類です。
B券は「使用済自動車引取証明書」と呼ばれる書類で、中古車を購入した時などに、引取業者が最終所有者に交付する物です。中古車として購入した車を廃車にするのであれば、手続きに必要となる「リサイクル券」はB券を指します。
C券は自動車リサイクル促進センターが資金管理料金を受領したことを証明する書類のことで、正式名称は「資金管理料金受領証」。資金管理料金は自動車リサイクル促進センターに対して、車の所有者が支払う費用のことです。
D券は「料金通知書兼発行者控え」と呼ばれる書類。これは発行者が控えとして手元に保管しておくものなので、基本的には車の所有者が目にする機会はありません。
このようにリサイクル券はA〜Dの4つの券で構成されており、役割も異なります。車を処分する際に必要となる重要な書類ですので、大切に保管しておきましょう。
4 リサイクル券が必要なタイミング
リサイクル券は前述したように、売却する時や廃車にする際などの車を手放す場合に必要になることを覚えておきましょう。
中古車として売却する場合、リサイクル料金の支払い義務は次の所有者に引き継がれます。その際に、元の所有者に新車購入時に支払ったリサイクル料金が返金されます。
リサイクル料金が必要になるのはあくまで「廃車にする段階」であり、最後にその車両を廃車にする方に支払う義務があるためです。
そのためリサイクル券が必要なタイミングは基本的に廃車にする時です。
車の所有者が、きちんと自動車リサイクル法における所有者としての義務を果たしたことを証明するために用いられます。
リサイクル料金は車の購入時に支払う必要がありますが、もし支払われていないのであれば廃車にするタイミングに支払わなければなりません。
リサイクル料金が払われていることを確認するためにも、リサイクル券は廃車手続きにおける必要書類の一つです。
5 リサイクル券を紛失した際の対処法
前述した通り、リサイクル券は廃車手続きなどに必要な書類なので大切に保管しておく必要があります。
しかしながら紛失してしまうことも少なくありません。
リサイクル券が手元にない場合は、再発行ができないことを覚えておきましょう。
その際は身の回りを再度確認し、どうしても見つからない場合はリサイクル券の代用となる「自動車リサイクル料金の預託状況」を発行すれば問題ありません。
手順としては以下の通り。
- 自動車リサイクルシステムにアクセス
- リサイクル料金検索をクリック
- 車検証に記載されている車台番号や登録番号など必要事項を入力
- 画面右上にある画面印刷をクリック
入力項目は車検証に記載されているので、画面の案内通りに入力するだけなので簡単に行うことができます。
リサイクル料金の預託状況が表示されるので、そのページを印刷すればリサイクル券と同等の効力を持つ書類になることを覚えておきましょう。
6 廃車を行う際の手続き方法
リサイクル券を使用するタイミングは主に廃車の手続きに利用します。
必要書類を準備し運輸支局または陸運局に提出すれば完了です。手続きについては自分で実施することもできますし、業者に依頼することも可能です。
廃車手続きを自分で実施する場合の手順・注意点についてはコチラ
廃車手続きにはリサイクル券だけではなく、多くの書類を準備しなければいけません。そのため時間も手間も掛かってしまいます。
手続きに少しでも不安がある方は、業者に相談してみるといいでしょう。ヴァ・ベーネでも相談可能ですので、些細なことでもお気軽にご相談ください。
まとめ
今回は廃車時や車を売却する際に使用するリサイクル券やリサイクル料金について説明しました。
リサイクル料金は車の廃棄処分にかかる費用のことで、新車または中古車を購入する際に支払いが義務付けられているものです。
リサイクル券はリサイクル料金が、正しく納められているかを確認する為の証明書。A〜Dに振り分けられた4種類の証明書が一枚綴りになったものです。
普段は使用する機会が少なく、あまり目にすることも少ないですが重要な書類ですので大切に保管しておきましょう。
WEBでカンタン無料査定!
旧車の買取なら、ヴァ・ベーネにお任せ!
業歴35年は信頼の証!お急ぎの方はお電話でも承っております。