実は簡単にできる運転免許証の住所変更手続き

もしも現在の住所が変わった場合は運転免許証の住所変更を行う必要があります。

車関係の手続きは必要書類も多く、手順も複雑な印象がありますが、住所変更は非常に簡単に行うことができます。

当記事では手順や必要書類、手続きを行える場所などを解説していきます。

1 免許証の住所変更の方法、手続きができる場所、書類など

まずは全体の流れ、必要なものなどを確認しておきましょう。

免許証の住所変更を行うためには、基本的に上記を押さえておけば問題ありません。

2 免許証の住所変更の方法

ここからは住所変更などの記載事項変更手続きについて細かく確認していきましょう。

手続きをするためには「新しい住所を管轄する警察署や運転免許更新センター」もしくは「運転免許試験場の窓口」に備え付けてある「運転免許証記載事項変更届」と「新住所および本人確認書類」を提出するだけで完了です。

場所によっては土日祝日、年末年始などに業務を行っていない場合があるので、事前に確認しておきましょう。

3 手続きにかかる時間は早ければ10分ほど

住所変更手続きにかかる時間は、手続きを行う場所や混雑具合によって変化します。新住所を管轄する警察署で手続きをする場合は、早ければ10分程度で完了します。

その一方で運転免許更新センターや運転免許試験場では混雑している場合が多いことも。もし混雑してしまっていれば1〜2時間程度かかる場合もあります。

4 住所変更が行える手続き場所

記載事項変更手続きは交番や駐在所でもできる地域もありますが、ICチップデータの内容変更ができないため、後日改めて警察署、運転免許更新センター、運転免許試験場のいずれかで手続きする必要があります。

二度手間を避けるため、あらかじめ以下3ヵ所のいずれかの場所で手続きを行うことをおすすめします。

4-1 警察署

新住所を管轄する署であれば、水上警察署を除いた都道府県内のすべての警察署において、運転免許証の住所変更の手続きが可能です。警察署で運転免許の住所変更手続きを行う場合は原則として新住所を管轄する警察署でなければ手続きをすることができません。

しかし新住所が東京都であれば都内すべての警察署で記載変更手続きできます。

参考までに東京都、神奈川県、大阪府の警察署における運転免許証の住所変更の受付時間を記載ます。

※情報は2021年8月時点のものなので、変更手続きをする際は念のため各公式ページをご確認ください。

4-2 運転免許更新センター

運転免許更新センターに関しても、東京都、神奈川県、大阪府の例を記載します。

※情報は2021年8月時点のものなので、変更手続きをする際は念のため各公式ページをご確認ください。

4-3 運転免許試験場

平日に手続きができない方は、日曜日も営業している運転免許試験場を利用しましょう。

東京都であれば府中運転免許試験場、鮫洲運転免許試験場、江東運転免許試験場などで住所変更手続きをすることが可能です。いずれも敷地内の駐車台数が限られているため、更新手続きの際は電車やバスなどの公共交通機関を利用するのがおすすめです。

5 一緒に本籍や氏名を変更する場合

本籍変更に必要なものは、

• 運転免許証
• 提出用の変更内容が確認できる住民票（マイナンバーが記載されているものは不可）

です。氏名変更には、旧姓（旧氏）が記載された住民票またはマイナンバーカードが必要です。また、住所変更とともに本籍や国籍、氏名を変更する場合は手数料はかかりません。

6 手続きに必要な書類や手数料

届出用紙は窓口に備えられているため手続きに必要なものは、

• 旧住所の運転免許証
• 新住所と本人確認ができる書類
• 印鑑

の3点です。ただし、転居で都道府県をまたぐ場合や地域によっては、ほかにも必要な書類等があるため確認が必要です。また、住所変更などの記載変更手続きには基本的に手数料は発生しません。

6-1 旧住所が記載された運転免許証（現在の運転免許証）

旧住所が記載された運転免許証は必ず持参してください。

手続きを終えると免許証に埋め込まれたICチップ内のデータが書き換えられ、免許証の裏面に新しい住所が記載されます。

6-2 新住所が確認できる書類

氏名と新住所が確認できる書類として認められるのは、

• マイナンバー未記載の住民票
• マイナンバーカード
• 健康保険証
• 年金手帳
• 消印付郵便物
• 公共料金の領収書

などです。転居届け後にすぐ入手できる住民票が確認書類として使用しやすいでしょう。

6-3 印鑑

地域によっては手続きに認印が求められることも。実印である必要はありませんが、浸透印（シャチハタ）は使用できないため注意が必要です。

6-4 外国人登録証明書

海外在留者の方に適用されます。在留資格を確認できる在留カードや特別永住者証明書が必要です。

6-5 申請写真１枚

地域によっては都道府県をまたぐ手続きに写真が必要になる場合も。サイズは運転免許証用の縦3.0cm×横2.4cmで、申請前6ヵ月以内に撮影したものに限られます。なお、東京都での手続きでは不要です。

7 免許証の住所変更の期限はいつまでに行うべきか

道路交通法第94条では、「住所変更の必要が生じたときには、速やかに変更手続きを行うように」と記述されています。

住所変更の具体的な期限は定められていないのです。

運転免許証の住所変更手続きは後回しにすると忘れてしまう恐れがあります。転居届と同じく住民基本台帳法第23条に従い、転居後14日以内に行うのがおすすめ。

転居届後すぐに住民票を発行してもらい、速やかに運転免許証の住所変更手続きも済ませてしまいましょう。

8 もしも免許証の住所変更をしないとどうなるのか

道路交通法121条の9では、同法94条に反して運転免許証の住所変更などを怠った場合は2万円以下の罰金が科せられることになっています。

実際に罰せられるケースは稀ですが、住所変更をしていないと運転免許の更新通知ハガキが新住所に届かず、更新期限が分からず免許が失効しまう危険性があります。

9 もしも更新を忘れてしまい免許が失効してしまったら

失効後6ヵ月以内であれば講習や適性試験を受けるだけで免許を再取得することが可能です。

失効後6ヵ月を過ぎてしまうと失効手続き後に仮免許証を取得し、自動車学校で再度、学科試験と技能検定を受けて合格しなくてはなりません。さらに失効後1年が過ぎてしまうと完全に新規で運転免許を取り直さなくてはならないため必ず期間内に免許を更新しましょう。

10 代理で住所変更の手続きはできるのか

住所変更などの運転免許証の記載変更手続きは、代理人でも行うことが可能です。ただし、代理人として申請できるのは、同一世帯者など住民票に併記された方に限られます。

代理人申請に必要なものは、前述したそれぞれの記載変更に必要な書類に加え、

• 申請者と代理人の関係が記載された住民票
• 代理人本人であることを確認できる運転免許証

などの書類も必要です。

また、地域によっては同一世帯者による代理であっても委任状の提出が求められる場合があります。

住所が変わった場合は運転免許証の住所変更を忘れずに

住所変更は非常に簡単に行える手続きです。

住所変更をし忘れて運転免許証の更新通知を見逃さないよう、早めに手続きを済ませてしまいましょう。

平日に時間が取れる方は最寄りの警察署の運転免許課へ。平日に時間が取れない方は運転免許試験場（地方によっては運転免許更新センター）を利用してください。