2024年11月13日
シートベルトがない旧車は違法?着用・装備義務やその歴史について
旧車の中でも、発売から長い年月が経過したモデルには、シートベルトが装備されていないことがあります。
そんなシートベルトのないモデルを見て「公道を走れるの?」、「違法ではないの?」などの疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はシートベルトの歴史から、もともと装備されていない旧車やそれにまつわるルールについてお伝えします。
目次
1 シートベルトの誕生と装備義務化の歴史
そもそも、日本でシートベルトとヘッドレストが義務づけられたのは1969年のこと。同年の4月1日以降からは、国内で生産された普通乗用車は、運転席のみシートベルトとヘッドレストの装備が義務付けられました。
そのため、1969年の3月31日より以前に生産された国産車には、シートベルトが装備されていない自動車が存在します。輸入車に関してもこれより前に輸入されたモデルの場合、シートベルトやヘッドレストが装備されていないことがあります。
そんなシートベルトが世界で初めて登場したのは、1922年のこと。当時の競技用自動車に任意で装備されたのが初まりです。
一般乗用車の場合は、1946年にタッカーの「トーピード」が装備したのが最初だと言われています。しかしながら、このモデルは少数のみの製造に留まったことから、広く一般に普及するには至りませんでした。
実際に広く普及したのは1955年、フォードが腰部のみの2点式シートベルトをオプションで販売したのが最初です。
また、ボルボもフォードと同じ時期にシートベルトの開発を行っており、1957年には肩から腰へ対角線状に掛ける「ダイヤゴナルベルト」を完成させました。
このシートベルトはさらに改良が進められ、1959年にはボルボの自動車技術者「ニルス・ボーリン」によって現在まで主流となっている3点式シートベルトが開発され、特許が取得されました。
この3点式シートベルトが装備されたのは、ボルボ「PV544」と「アマゾン」の2車種が最初です。
そして、ボルボは安全は独占されるべきものではないという考えから、誰もがこの技術を利用できるように特許を無償公開し、現在まで世界各国の自動車メーカーで採用されてきました。
日本では、1975年4月1日以降の生産車の運転席及び助手席には、基本的に3点式シートベルトの設置をすることとされています。
ピラーがないオープンカーなどの一部車種には2点式シートベルトが認められていたものの、1987年3月1日以降は安全性の観点から例外はなくなり、3点式シートベルトの装備が義務付けられています。
1994年4月1日以降は後部座席の側面席に3点式シートベルトの装備が義務化、2012年7月1日以降は全ての座席において装備することが定められました。
2 シートベルトにない車に乗るのは違法?
日本の車におけるシートベルトの装備は「道路運送車両の保安基準」によって規定されています。
ポイントは、その車の生産当時の法律が適用されるということ。
そのため、1969年3月31日より前に生産・輸入された車に関しては、元々シートベルトが装備されていないモデルの場合、シートベルトの装備・着用義務が免除されます。
つまり、シートベルトの着用義務違反とはなりません。
ただし、違法にはならないものの、車の耐久性能や安全装備の影響からシートベルト未着用で走行するのは危険とされるモデルも存在するので注意が必要です。
3 シートベルトの後付けはできるの?
前述の通り、1969年3月31日より前に生産・輸入された車で、もともとシートベルトが装備されていないモデルに関しては、シートベルトの装備・着用義務が免除されます。
しかしながら、シートベルトをしていない場合や、装備されていないモデルで公道を走行している場合、まれに警察官に止められることもあります。
基本的に警察官はこれらのルールを把握しているため、車検証を提示するなどの説明により理解してもらえるでしょう。
一方で、気になるのが安全面です。中には、シートベルト未着用のまま運転するのには抵抗がある、安全に運転したいなどの理由から、シートベルトの後付けを検討している方もいるのではないでしょうか。
そんな場合は、ボディを加工するなどの方法により、シートベルトを後付けすることも可能です。
そして、シートベルトを取り付ける金具部分などには、一定以上の強度が要求されます。もともとシートベルトが装備されていないモデルに取り付けるとなると、ボディーの強度不足などの原因から、取り付け部の補強が必要になることもあります。
そのため、シートベルトの取り付けを行う際は、旧車を得意とする専門業者に相談するのがおすすめです。
ヴァ・ベーネでは、シートベルトの取り付けはもちろんのこと、自社内に国土交通省の認証工場を完備しているため、旧車の修理やメンテナンス、レストア、改造、車検まで、どんな修理や整備でも柔軟に対応できます。
車に関してお困りのことがあれば、こちらの修理・整備依頼フォームよりお気軽にご相談ください。
【シートベルトの装備・着用義務のルール】後付けの相談はヴァ・ベーネまで!
今回はシートベルトの歴史から、もともと装備されていない旧車やそれにまつわるルールについてお伝えしました。
日本では、シートベルトとヘッドレストが1969年4月1日より義務づけられました。そして、シートベルトの装備は「道路運送車両の保安基準」によって規定されており、その車の生産当時の法律が適用されます。
そのため、1969年3月31日より前に生産・輸入された車に関しては、元々シートベルトが装備されていないモデルの場合、シートベルトの装備・着用義務が免除され、違法とはなりません。
ただし、車の耐久性能や安全装備の影響からシートベルト未着用で走行するのは危険とされるモデルも存在するので注意が必要です。ドライブを安全に楽しむためにも、シートベルとの後付けを検討してみるのも良いでしょう。
ヴァ・ベーネでは、シートベルトの取り付けはもちろんのこと、自社内に国土交通省の認証工場を完備しているため、旧車の修理やメンテナンス、レストア、改造、車検まで、どんな修理や整備でも柔軟に対応できます。
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