2023年5月31日
ピックアップトラックを所有する上でのメリットや必要費用について
多くのモデルが開発されてきた自動車ですが、その歴史は1769年まで遡ります。
日本がまだ江戸時代だった頃に、フランスで蒸気で走行する自動車が発明されたのが始まり。それからガソリン自動車が誕生し、多種多様なボディタイプが登場してきました。
その種類は多岐に渡り、セダンやクーペ、SUVなど実にさまざま。アメリカが発祥とされている「ピックアップトラック」なんていう種類もあり、日本では配送などの用途で広まってきました。現在ではアウトドア需要やその見た目から人気を集めているモデルです。
そこで今回はさまざまなボディタイプの中でも「ピックアップトラック」にフォーカスし、その特徴やこれまでの名車について触れていきます。
目次
1 ピックアップトラックとは
ピックアップトラックはボンネットがあり、後ろの側板が開く仕様で天井がない荷台を備えたモデル。運転席部分と荷台が一体になっているのが、ピックアップトラックのポイント。
貨物自動車としての登録で、「自家用貨物自動車」もしくは「事業用貨物自動車」の利用目的によって分類され中型車の扱いになることがほとんど。
トラックと聞くと運送や配送などの車体をイメージする方も多いでしょう。ピックアップトラックとトラックとの最大の違いは、搭載しているエンジンの場所です。
ピックアップトラックはボンネット型で、エンジンルームはボンネット内にあることがポイント。一方ほとんどのトラックにボンネットはなく、エンジンルームは運転席の下部に位置するキャブオーバー型に分類されます。
これがピックアップトラックとトラックとの最大の違いです。
ちなみに日本の運送用のトラックはキャブオーバー型がほとんどですが、アメリカなどではボンネット型のトラックが主流です。
2 ピックアップトラックを所有するメリット
2-1 広々とした荷台
前述したようにピックアップトラックの最大の特徴は、運転席の後ろに開放された屋根のない荷台が装備されていること。
開放された荷台があることで、運搬にも便利で汚れたものを乗せても手軽に掃除ができることがメリット。またアウトドアにもピッタリで、ロードバイクなどの大きなものも積めることが可能です。
ピックアップトラックはアウトドアや大きな荷物を運ぶ際に活躍してくれるのはもちろんですが、ドライブなども楽しむことができる一台。見た目もスタイリッシュなモデルが多いので、幅広い世代に人気です。
2-2 カスタマイズができる
ピックアップトラックの荷台に住居用のキャンパーシェルを載せれば、キャンピングカーとしても活用できます。キャンパーシェルは取り外しができるので、普段は荷物などの運搬や移動手段として利用し、休日ではアウトドアで利用するなど使い分けが手軽にできることが魅力。
また荷台に専用のテントを付けることもできるので、雨の日のキャンプなどでも活躍してくれるでしょう。ただ、テントを付けたままの走行は禁止されているので注意が必要です。
その他にもピックアップトラックの荷台の下に引き出しのようなボックスを取り付けたり、荷台に乗せた荷物が、車の揺れなどで落ちないように固定するバーなどカスタマイズができることがポイント。
自分の用途に合わせて好みのものをカスタマイズできるので、キャンプなどのアウトドアやレジャーが趣味な方にとっては魅力的ではないでしょうか。
3 ピックアップトラックを所有した際の平均維持費
ピックアップトラックを所有した場合、気になるのが維持費ではないでしょうか。
一般的にピックアップトラックにかかる維持費は80,000〜130,000円程度。内訳は大きく「自動車税」「重量税」「車検代」「保険料」「ガソリン代」などが必要です。
ピックアップトラックを所有する場合、登録した際のナンバーによって金額が異なります。一般的にピックアップトラックは中型車に分類されるため、税金や保険料、車検の回数が普通車と違うことがポイント。
これにより年間にした場合の維持費に差が生じてしまう訳です。
燃料費を除く、おおよその目安は以下の通り。
- 普通乗用自動車(3ナンバー):90,000~130,000円程度
- 普通貨物自動車(1ナンバー):110,000円程度
- 小型貨物自動車(4ナンバー):85,000~110,000円程度
普通貨物自動車として登録される1ナンバーにした場合、ガソリン代を除く維持費は110,000円程度でしょう。
登録ナンバーが小型貨物自動車扱いとなる4ナンバーであれば、85,000~110,000円が必要です。3ナンバーの普通乗用自動車として登録したケースは90,000~130,000円程度の維持費がかかります。
上記の金額は、車検回数に合わせて2年分の税額で算出しています。
1ナンバーと4ナンバーは貨物自動車という扱いになり、税金は安く済むメリットはありますが、車検は毎年受けなければいけません。逆に3ナンバーであれば、2年ごとの車検で問題ありませんが、税金は高くなることが特徴です。
このようにピックアップトラックを所有する際は、どのような用途で車を登録するかによって維持費が変動することを覚えておきましょう。
4 必要費用
ここではピックアップトラックにかかる維持費の内訳を説明していきます。
4-1 自動車税・重量税
自動車を所有する上で、最も費用がかかるのが自動車税や重量税などの税金。
前述したようにピックアップトラックであれば、登録ナンバーによって税金も以下のように変動します。
- 普通乗用自動車(3ナンバー):自動車税 45,000円~58,000円程度 重量税 24,900円~49,200円
- 普通貨物自動車(1ナンバー):自動車税 16,000円、重量税 16,400円
- 小型貨物自動車(4ナンバー):自動車税 16,000円、重量税 9,900円~16,400円
重量税は所有する自動車の総重量によって変わります。
3ナンバーは自動車税が2年分として税金がかかり、排気量によって金額が変動することが特徴。1ナンバーと4ナンバーは1年ごとに税金がかかることを覚えておきましょう。
4-2 車検費用
維持費の中で税金に続いてかかるのが車検費用。内訳は点検費、検査料、印紙代です。
印紙代は1,800円で変わることはありませんが、点検費などのその他の費用は車検を依頼する場所によって金額が異なります。
ピックアップトラックは、登録ナンバーによって車検を受ける条件が変わることがポイントの一つ。
普通乗用自動車(3ナンバー)であれば車検の頻度は2年に1度ですが、普通貨物自動車(1ナンバー)や小型貨物自動車(4ナンバー)の場合は毎年車検を受ける必要があります。
点検費や検査料については普通車と、変わりないですが毎年車検を受けなければいけないため、当然ながら費用は普通車に比べ嵩んでしまうことを覚えておきましょう。
4-3 自賠責保険料
自動車における保険は自賠責保険と任意保険の2種類。任意保険は等級や車両保険に加入するかしないかによって、金額が変わります。どの程度費用がかかるのかは、保険会社に確認し設定していきましょう。
自賠責保険は任意ではなく、必ず加入しなければいけない保険です。車検時に車検費用と一緒に支払うことが一般的で、万が一事故などを起こしてしまった際に最低限の補償をしてくれます。
自賠責保険料は、登録ナンバーによって以下のように金額が異なります。
- 普通乗用自動車(3ナンバー):2年で17,650円
- 普通貨物自動車(1ナンバー):2トン超え 毎年 18,230円
- 普通貨物自動車(1ナンバー):2トン以下 毎年 16,900円
- 小型貨物自動車(4ナンバー):毎年 12,850円
1ナンバーや4ナンバーの貨物自動車扱いであれば、毎年自賠責保険料を支払う必要があります。また1ナンバーの場合、車両総重量によっても金額が異なることを覚えておきましょう。
5 ピックアップトラック国産車4選
5-1 トヨタ ハイラックス
ハイラックスは、トヨタが提供しているピックアップトラック。
世界約140カ国以上でカローラの次に売れているハイラックス。2023年現在、国内で唯一のピックアップトラックとして確固たる地位を築いているモデルです。
初代が登場したのは1968年。現行車は8代目を数え、人気を集めている一台。
6代目ハイラックスは、トラックとしての機能を重視した「ビジネスユース」と乗用車と同じように乗車する「パーソナルユース」の2シリーズをラインナップ。パーソナルユース仕様は「スポーツピックアップ」と名付けられていました。
5-2 日産 ダットサントラック
ダットサントラックは日産が提供していたモデル。通称ダットラとも呼ばれ、親しまれている一台です。
1935年に初代の販売を開始し、10世代に渡り多くのファンを虜にしたシリーズ。国産車の中では長い歴史のピックアップトラックです。
国内では2002年に販売終了となりましたが、その後もアジア、中東、アフリカ、南米、オセアニアではニッサンブランドのピックアップとして販売が継続されています。
5-3 日産 ジュニア
ジュニアは日産が製造していたピックアップトラックで、1956年に初代が登場。
前述したダットサントラックと、大型トラックの間を埋めるモデルとして開発されました。
その後3世代に渡り提供されましたが、1983年に国内での販売を中止しています。
現在は海外で製造されている一台です。
5-4 日産 サニートラック
サニートラックは日産が提供していたモデルで、サニトラの愛称でも知られている一台です。
初代が販売を開始したのは1967年のことで、2世代に渡り2008年まで提供されたピックアップトラック。
2代目サニートラックは「前期」「中期」「後期」に分類されていることがポイント。荷台の部分がロングタイプや、ショートタイプなどが製造されました。
使い勝手がよく、根強い人気を誇る一台です。
ライフスタイルに合わせた車種選び
ピックアップトラックは、その見た目から敬遠されがちなモデル。しかしながら、実用的でカスタマイズ性も持ち合わせている一台です。
国内の自動車メーカーでは、これまで多くの人気モデルを誕生させてきました。残念ながら現在ではピックアップトラックを製造しているのは、国内自動車メーカーであればトヨタのみとなっています。
他の方とは違った車に乗りたい方や、アウトドアやレジャーが趣味な方にとっては魅力的な一台ではないでしょうか。
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