2020年11月3日
SUV車の魅力、種類ごとの特徴や時代を彩った人気車種を改めて
ミニバンと並んで人気が高いSUV車。
スポーツやレジャーに適した装備を持った利便性の高い車両で、ふだん使いからレジャーまで幅広く使えるスポーツ車(多目的スポーツ車)として販売されています。普通乗用車と比べ室内は広く実用性に優れており、高い走行性能が魅力の一つでしょう。
現在では各自動車メーカーより様々な種類のSUV車がラインナップされていますね。
今回はSUV車の魅力や保有する際の注意点、旧車の中で人気の車種についてのお話です。
目次
1 そもそもSUV車とは
SUVとは、スポーツ・ユーティリティー・ビークル(Sport Utility Vehicle)の略のこと。
SUV車はレジャーまで幅広く使えるスポーツ車として提供されています。
しかしSUVには明確な定義はないんです。セダンやミニバンのように、はっきりした定義があるわけではなくモデルごとの特徴が大きく異なっていたりします。
そんなSUVの特徴として挙げられるのはロード・クリアランスが高く荒れたオフロードを走行するのに長けている点、車や荷室が比較的大きくレジャー用品が積み込みやすくなっている点でしょう。
そのアクティブな機能から、キャンプやサーフィン、スノボードなど様々なアウトドアレジャーに適しています。もちろん街乗りでも使用しやすいことも魅力でしょう。
2 SUV車の歴史
SUV車は1960年代のアメリカでピックアップトラックの派生として誕生しました。ジープやダッジなどのクロスカントリー車として発展してきた背景があります。
日本では元々輸出用としてスタートし、1980年代に多くのファンから支持を集めます。輸出用のピックアップトラックのトヨタ・ハイラックスサーフやテラノなどに遡り、クロスカントリーのランドクルーザーや三菱パジェロなどへとバトンをつなぎかます。
特にハイラックスサーフは1980年代に大きなヒットとなり、現在のSUV人気の礎を構築したと言っても過言ではない成功を収めました。
この時期の構造は、従来のトラックのような頑丈で車高が高く重いラダーフレーム構造が特徴的な一台。
しかしサイズが大きく運転しづらい点や維持費がかかるなどの問題点からSUV車が敬遠されてしまった時期もありました。
この時期はボディとフレームが一体となり軽量なモノコック構造を採用したモデルが主流でした。
そして1990年代にトヨタがリリースしたRAV4が大ヒットを収めます。これは燃費が普通乗用車と遜色のないモデルで、ここから次々と派生モデルを生み出し現在の人気ジャンルへと成長しました。
現在ではオフロードを走行する目的から、街乗り中心で考えられた乗用車へと変化していきます。またトラックのような無骨さは残しつつ、高級志向のSUV車も現在のトレンドの一つです。
3 4種類のSUV車
SUV車は大きく「軽SUV」「コンパクト SUV」「ミドルサイズSUV」「フルサイズ SUV」の4種類に分類されます。
2-1 軽SUV
軽SUV車は排気量660cc以下の軽自動車。車体が軽量でその見た目の割に車内が広く多目的に使用できることがメリット。また燃費面や税金など維持費の安さも魅力の一つです。
スズキジムニー、三菱eKクロスなどが該当します。
2-2 コンパクトSUV
コンパクトSUV車は排気量660cc以上の車両を指します。最近リリースされている最も多いタイプで軽快なハンドリングで、乗用車として街乗りでの使い勝手の良さから家庭への普及率が高いモデルです。
ホンダヴェゼル、トヨタC-HR、スバルXV、マツダCX-3などが該当します。
2-3 ミドルサイズSUV
ミドルサイズSUV車はコンパクトSUV車よりも大きく、安定した走行性能を実現しているモデル。こちらのサイズではクロスオーバー系のモデルが多いことが特徴です。
トヨタハリアー、日産エクストレイル、レクサスRX、マツダCX-5などがミドルサイズSUVです。
2-4 フルサイズSUV
フルサイズSUV車は悪路性能に優れているのはもちろんですが、高級車路線を狙ったモデルも多く存在しています。
本来のSUVの4輪駆動やクロスカントリー仕様車の、高い悪路走行性能を発揮するモデルもありますが、ステータス感あるモデルも多数存在しています。
トヨタランドクルーザー、三菱パジェロ、マツダCX-8、レクサスLXなどと聞けばイメージしやすいでしょう。
4 SUV車を所有することでのメリット・デメリット
SUV車はカージャンルの中でも人気のあるモデルですが、メリットやデメリットが存在します。
メリットは最低地上高が高く設定されているため、荒れた道路の走行時などにボディの下部を擦る心配がありません。また運転席からの視界が高い位置にあるので、視認性もよく運転もしやすいことが魅力の一つ。シートアレンジも自由にでき、積載性も高くなっています。
ではSUV車のデメリットとはなんでしょう?
それは立体駐車場の高さ制限に引っかかる可能性があり、車体が重く頑丈に作られているため燃費が悪くなること。保険料が比較的高くなる傾向があることも忘れてはいけません。
5 デメリット解消のために登場した新しいSUV「クロスオーバーSUV」
前述のようなデメリットを解消すべく登場し、発展してきたのがクロスオーバーSUV。
- モノコック構造の小型ボディで車重の軽さゆえの軽快なハンドリング
- 少ない排気量でも快活な走りと燃費の良さ
- ランニングコストの低下
などたくさんの魅力が。
クロスオーバーSUVは、SUVのメリットを維持しつつ、デメリットを減らすことに成功しています。
6 間違えられやすいクロカンやRV車との違い
6-1 クロカンとの違い
SUVに近い用語で「クロカン」という呼び方があります。クロカンはクロスカントリーの略です。
岩場や砂地など塗装されていない道用の四輪駆動車を意味しています。また耐久性に優れており、屈強なラダーフレームを使用していることが最大の特徴です。
見た目はオフロード車のデザインでもボディや駆動の構造や悪路を乗り越えるための大きなタイヤが履けない車両はクロカンとは呼びません。
このように形は似ていてもその車の持つ特性やコンセプト、さらには時代の流行りによってカテゴリの名称は変わってきます。
6-2 RV車との違い
RV車は「Recreational Vehicle 」の頭文字からなる言葉で、休暇を楽しむための車という意味。本来アメリカでは主にキャンピングカーを指しており、日本ではレジャー向けの車の総称として使われています。
SUVはRVをさらに細分化したカテゴリーの一つ。例えばトヨタのランドクルーザーはRV車でありながらも、SUV車ということです。
最近ではSUVなどの呼び方が主流になったため、RVはあまり使われなくなりました。
7 時代を彩ってきた人気のSUV車
現在では高い支持を集めているSUV車ですが、旧車の中にも人気の車種が存在しています。
ここでは代表的な旧車のSUV車を紹介していきます。
7-1 日本のSUV車を代表するトヨタの「ランドクルーザー」
トヨタがリリースしているランドクルーザーは今や日本を代表する一台。ランドクルーザーを略して「ランクル」の愛称で親しまれているモデルです。
その歴史は古く初代が発売されたのは、なんと1950年代までさかのぼります。誕生から70年が経過していますが、日本のみならず世界中にその名をとどろかせる程。
現在まで様々なモデルを提供してきましたが、その中でも1989年に発売された80系は大ヒットを収め今もなお人気が高い一台です。
80系はそれまでの硬派なクロスカントリーから、内外装の質感向上とラグジュアリーな装備を充実させ、高級志向へと変化した最初のモデル。もちろん見た目だけではなく、それまでのオフロードの走破性にも優れていることが特徴です。
このように高級SUV路線で大成功を収めた80系ですが、それ以外にも支持を集めている型式は多くその人気の衰えを感じさせません。
7-2 某人気番組の景品としても活躍していた三菱の「パジェロ」
三菱が提供している1982年に初代がリリースされた「パジェロ」も人気の一台。その後4代目まで発売され、RV市場で活躍したモデルです。
その中でも1991年に誕生した2代目パジェロは、累計生産台数115万台を記録する程。
居住性や操縦安定性、動力性能に優れており、世界初となるスパーセレクト4WDやマルチモードABSなどが採用されていることが特徴です。これにより本格的なクロカン要素を初代から踏襲しつつ、街乗りにも対応できる洗練されたデザインへと進化しました。
一方で世界一過酷なモータースポーツと言われている「パリダカールラリー」へ挑戦し、1985年には総合優勝を飾るなど輝かしい成績を収めます。
また人気TV番組「関口宏の東京フレンドパーク」内の豪華景品だったこともあり、知名度は瞬く間に広がりました。
残念ながら2019年8月に国内仕様の生産が終了していますが、現在も根強いファンが多いモデルです。
7-3 軽自動車ながらパワフルな走りが魅力のスズキの「ジムニー」
「ジムニー」はスズキが1970年から提供している4代目まで続くシリーズ。軽自動車でありながら高い耐久性とオフロードの踏破性能に優れており、日本だけではなく世界中で高い評価を得ています。
初代ジムニーは今もなお人気を集めているモデル。16インチの大きなタイヤと2段階の副変速機が特徴で、悪路を気にせず走れる軽自動車として活躍しました。
当時、四輪駆動の軽自動車は珍しく自動車界の歴史に名前を刻んだ一台です。
まだまだ人気が続くSUV車をカーライフの選択肢に
車体の大きさや燃費の悪さなども挙げられますが、やはり多彩な機能とアクティブな在り方は魅力的。
クロスオーバーSUVなど様々な選択肢が登場している昨今、昔ほどSUVのハードルは高く無くなってきています。
アウトドアやレジャーなどのアクティビティがお好きな方はぜひ選択肢としてSUVを検討してみてくださいね。
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