2020年12月4日
あなたの愛車は適正価格?車における「下取り」「買取」の違いから、それぞれのメリット・デメリットをまとめてみた
車を売却する際によく聞くワードに「下取り」「買取」があります。
どちらも愛車を売却するという意味では同じですが、明確な違いを説明できる方は多くないのではないでしょうか。そしてもしかしたら知らなかったことで損をしてしまうなんてことも…。
そこで今回は車を売却する際の下取りと買取の違いなどについて、それぞれの定義からメリット・デメリットや必要書類に至るまで詳しく説明していきます。
目次
1 「下取り」と「買取」の定義の違い
下取りは現在の愛車を査定してもらい、同じ販売店で購入する新車の購入資金に充てる方法を指します。
まずディーラーに依頼し各販売会社が用意する下取り基本価格表を元に、車両のダメージなどを考慮し価格を算出。これは定期的に更新され、業者間オークション相場に必ずしも連動はしていません。
また同じ販売店で車を購入することが前提のため、新車販売価格の調整も加味されて最終の下取り価格が決められるケースがほとんどです。査定から新車購入までの流れを同じ店舗で行えることが特徴の一つ。車を買い替える際に、手間を省きたいという方には下取りがおすすめです。
もう一方は買取は現在所有している車を、買取専門店などに売却することで現金を受け取る方法。買い取られた車両は商品として取り引きされ、中古車として販売されることがほとんどです。
メーカーや年式、走行距離に関係なく最大限の査定を行うことがメリットの一つ。もちろん、買取業者は街中にあるので複数の買取専門店で査定してもらわなければいけません。しかしながら競合が多い分、驚くほどの高額査定がつくなんてこともしばしば。
このように車における下取りと買取の定義は似ているようで、実は全く違うということを覚えておきましょう。
2 下取りと買取のメリット・デメリット
下取りと買取にはそれぞれメリットやデメリットが存在しています。車を売却する際に知っておくことで、スムーズに取引が進んだり査定金額がアップするなんてことも。
ここでは下取りと買取におけるメリットやデメリットについて説明していきます。
2-1 下取りにおけるメリット・デメリット
下取りの場合、新車を購入する際に手続きをスムーズになることがメリット。値引きできない分を下取り額で多少なりとも補填してくれることがあります。また自動車の売買を同じ店舗で済ませられ、買取とは異なり高値が付くことは少ないですが、流行や需要に関係なくどんな車でも一定の値段を付けてくれることが魅力の一つ。
ただし同じメーカー同士の車でなければ、これらのメリットが期待できないので注意が必要です。
一方デメリットとして考えられるのは、他の店舗で高額査定がついたとしても下取り額をその金額にはほとんど合わせてくれません。人気の車種やパーツだとしても買取に比べるとプラスになりにくいことが欠点の一つ。また下取り金額は自動的に新車購入の支払いに充てることになります。
2-2 買取におけるメリット・デメリット
買取のケースは人気車種や装備などが金額に反映されやすく、予想以上の高値がつくなんてことも。
また買取業車は複数あるため、買取価格を比較することができ納得のいく値段で売却できることがメリットの一つ。業車によって事故車や不動車、改造車など得意としているブランドやジャンルがあります。このことから他社よりも高い金額を付けてもらいやすく、売却後のお金の使い道は自由なことが特徴です。
一方デメリットとしては相場変動に敏感なため、いつ売却するのかを明確にしないと低めの査定になる場合があります。
売却後のお金の使い道が新車購入を予定しているならば、買取店とディーラーの2店舗とやり取りをしなければいけないことも。販売も行っている業者が多いので、あらかじめ確認しておくことが大切です。
2-3 結局どちらがお得?
前述した通り、下取りにも買取にもメリットやデメリットが存在しニーズによって選択肢は異なります。
査定金額にこだわらず、新車購入の手続きをスムーズにしたいなら下取りがおすすめ。愛車を少しでも高く売りたいのであれば、手間はかかる可能性がありますが買取を選ぶといいでしょう。
下取りは新車購入と一体化した契約になっているので、実際の下取り金額はわかりにくいことが欠点です。自分が予想していた金額よりも高い査定額だった場合に、買取依頼をすることなくそのまま契約してしまうことがほとんど。
しかし買取であればさらに高額査定となる可能性が十分にあることを覚えておきましょう。
もちろん、下取りをおすすめしない訳ではありません。どちらを選択するにしても、メリットやデメリットを考えつつ自分にあった方法を選択できるといいですね。
3 車を売却する際に必要な書類
車を売却する際に必要な書類は様々で、揃えるのに時間がかかってしまうものもあります。売却時期が遅れることで買取金額が下がってしまうなんてことも…。そういったことにならないよう、必要書類は早めに対応することを心がけましょう。
車の売却時に必要な書類は、主に以下のようなものがあります。
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車税納税証明書
- 自賠責保険証
- 実印
- 印鑑登録証明書
- 住民票の写し
- 委任状
- 譲渡証明書
- 自動車リサイクル券の預託証明書
以上が普通自動車を売却する際に必要な書類。住民票の写しは住所が変更になっている場合に必要になります。
軽自動車の場合は以下の書類が必要です。
- 自動車検査証(車検証)
- 軽自動車税納税証明書
- 自賠責保険証
- 認印
- 自動車リサイクル券の預託証明書
認印はシャチハタ以外のものに限ります。
4 車を売却する際の税金についての注意点
愛車を売却する際に注意しなければいけないことが税金です。万が一、自動車税が未納付だった場合に車両を売却することができません。
自動車税の納付書は4月下旬から5月上旬に送付されます。自宅に届いたことを確認できたら、早めに納付することが大切です。万が一、納付書を紛失してしまった場合は再発行してもらう必要があります。各都道府県の税事務所や自動車税コールセンターに連絡し対応してもらいましょう。
また車の名義変更の際に、自動車税納税証明書が必要です。これは自動車税納付書と同じタイミングで送られてきており。自動車税納付時に受領印を押してもらうことで有効になります。もちろん、こちらも紛失してしまった際には税事務所や役所で再発行の手続きが可能です。また郵送で再発行の申し込みができる自治体もあるので、それぞれのホームページを確認しましょう。
自動車の税金についてさらに詳しく知りたい方は、こちらも併せてご覧ください。
まとめ
今回は車を売却する際の「下取り」と「買取」の違いについて説明してきました。
下取りは新車を購入する際に、査定額を支払いに充てることができ同じ店舗で取引が済むことがメリット。しかし査定金額は高値になりにくいことがデメリットです。
一方、買取は車種や取り付けているパーツなどによって高額査定になりやすいことがポイント。しかし複数の業者を確認しする必要があり、相場変動に左右されやすいため売却するタイミング次第では低めの査定になる場合があります。
自分の愛車を売却する際には、最適な方法を選ぶようにしたいですね。