2024年7月31日
今ヤングタイマーがちょうどいい。人気の理由や注目のモデルをピックアップ
近頃よく聞くヤングタイマーと言う旧車のカテゴリ。オールドタイマーの対となるカテゴリで、比較的新しい旧車のことを指します。
そんなヤングタイマーは近年、当時世代の方はもちろんのこと20〜30代の若い世代からも支持を集めているのです。若者の車離れの進行が取り沙汰される昨今、若い世代が旧車に興味を持つことに対して違和感を覚える方もいるのではないでしょうか。
そこで今回はヤングタイマーの定義から、今人気を集めている理由、注目の車種までお伝えします。
目次
1 ヤングタイマーとは
ヤングタイマーとは、旧車の生産年代を表したカテゴリの一つです。明確に定義されてはいないものの、比較的自動車の近代化が進んだ現在から30年程度前、1980〜2000年代頃までに生産された車のことを指します。近年、ヤングタイマーは20〜30代の若い世代を中心に、当時を経験する世代まで幅広い支持を集めています。
その分類のルーツはドイツで設けられている初回登録から30年以上が経過した自動車を指す「オールドタイマー」という定義。
ドイツでは30年以上に前に生産された車両の大部分がオリジナル状態のもの、もしくはオリジナルパーツで修復した状態の良い車両に対して、申請をすることで歴史的工業遺産であると検査機関から認定を受けることができます。1997年からは認定を受けた車両に対してHナンバー(H-Kennzeichen)として知られる、ナンバープレートにHの文字が追加されたヒストリックナンバープレートを付与する制度が導入されました。
そんな30年以上が経過したヴィンテージカーやクラシックカーをはじめとした旧車を指すオールドタイマーの対として生まれたのがヤングタイマーです。その定義はイベントや保険会社、愛好家によって違いはあるものの、基本的には1980〜2000年代頃に生産された車とされています。
2 ヤングタイマーが今人気を集めている理由
2-1 近年のクラシックカー人気
近年、映画や漫画、ファッションに至るまでノスタルジックなコンテンツが評価されています。旧車も例外ではありません。テレビやニュースをはじめとしたメディアにも頻繁に取り上げられ、若い世代が利用するYouTubeやSNSなどでも頻繁に見かけることから幅広い世代から注目を集めています。
旧車カテゴリの中でもヤングタイマーが注目されている要因の一つとして挙げられるのは、現行車には見られない角のあるボディやカセットデッキをはじめとしたレトロなデザインはもちろんのこと、利便性も兼ね備えている点です。
70年代からはパワーウィンドウやパワーステアリング、オートエアコンなど近代では当たり前になった便利な機能を搭載したモデルも増え、利便性が向上しました。それ以前のモデルとは異なり、無理をしなくても現行車に近い快適な環境でドライブができます。
近年の流行やその利便性を考慮すると、ヤングタイマーが人気を獲得したのは当然の流れと言えるでしょう。
2-2 コストパフォーマンス
コストパフォーマンスの良さもヤングタイマーが人気を集めている理由の一つです。新車を購入する際、やはり車両価格は気になってしまうポイントです。ヤングタイマーの場合は、一部人気車種を除き基本的には当時の価格と比べて安く購入できます。
当時の高級車やグレードが高く高額だったモデルでも、新車では購入が難しくても中古車市場なら…と手が届く価格で取引されているのもメリットと言えるでしょう。良いモデルをちょうど良く購入できるのです。
ヤングタイマー以前の場合は価格が高騰し、新車と比べても高額になっているも多く見られます。さらに、状態によっては高額なメンテナンス費や維持費も覚悟しなくてはいけません。
一方ヤングタイマーの場合はまだまだ走れる個体も多く、気負わずに維持が可能です。新車と比較すると必要性に応じてメンテナンスしなくてはいけない機会はあるものの、それも旧車の魅力の一つ。簡単なメンテナンスなどを自身で行うことで、より愛着が湧くのではないでしょうか。
新車の購入に躊躇している若者はもちろんのこと「当時憧れていたものの手が届かなかったけど車両価格や維持費のハードルが下がった今なら」と購入を決める方も多いくいるようです。
3 時代を彩った注目のヤングタイマー5選
当前述の通り、時の高級車や人気車種をお手頃な価格で購入できるのがヤングタイマーのメリットです。一方で「ハチロク」や「レパード」など、その需要から値段は高騰しているものの、漫画やドラマの影響で人気が急上昇した当時を感じる名車種を体感できるのも魅力の一つ。
本項ではそんなヤングタイマーの中でも、コストパフォーマンスに優れたモデルや、現代まで愛される人気車種をご紹介します。
3-1 日産 セドリック
はじめにおすすめするのは1987年に登場し、1991年まで生産された7代目セドリックです。セドリックはタクシーやパトカーとしても採用され、グロリアの姉妹車やトヨタ クラウンの競合車種として知られる高級車。
現在、中古車市場で7代目セドリックは10万キロ未満のまだまだ走行できる個体でも100万円台前半からと、手が出しやすい価格帯です。さらに、競合車種のクラウンとの差別化を図るために登場したスポーツグレード「グランツーリスモ」でも価格差が少ないのが嬉しいところ。
当時の高級車を気負うことなく味わえるモデルと言えるでしょう。
3-2 トヨタ セリカ
次におすすめするのが1985年に登場し、1989年まで生産された4代目セリカ。日本初のスペシャリティカーとしても知られ、当時のキャッチコピー「流面形、発見さる。」からも分かる通り、流動感ある曲線を取り入れたスタイリッシュなボディデザインで有名です。
そして、当モデルよりこれまで貫いてきたFRからFFに変更。1986年にはフルタイム4WDを導入した「GT-FOUR」がラインナップに加わりました。
1970年代前半のモデルともなると中古相場も跳ね上がるものの、4代目セリカは中古車市場で100万円台後半から、GT-FOURであってもまだまだ300万円未満で購入可能です。
現在もなお根強い人気を誇るスポーツカーをお手頃な価格で楽しめます。
3-3 日産 レパード
1986年に登場し1992年まで生産された高級2ドアクーペ、2代目レパードもヤングタイマーを紹介する上では欠かせないモデル
トヨタ ソアラの競合車種として登場し、発売当初は劣勢を強いられたものの人気ドラマ「あぶない刑事」シリーズに登場したことから人気が出はじめ、現在まで根強い支持を得ています。
中古相場は100万円台後半から300万円台後半と、人気車種故に少々高額です。しかしながら、元はと言えば高級クーペとして登場した当モデル。現行の類似車種と比較するとパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
3-4 トヨタ チェイサー
4つ目に紹介するのは1984年に登場し、1988年まで生産された3代目チェイサー。スポーティな高級セダン「ハイソカー(high society car)」ブームを牽引したことでも知られ、目を引く豪華なインテリアもチェイサーの特徴です。
3代目からは高級路線となり、先代まで最上級グレードとされてきた「アバンテ」もラグジュアリー系のグレードへと変更されました。
中古相場は100万円台後半から、状態の良い個体で300万円台前半程度。高級セダンを手頃な価格で体験したい方におすすめできるモデルです。
3-5 トヨタ スプリンタートレノ
最後に紹介するのは1983年に登場し、1987年まで生産された「ハチロク」の愛称で親しまれる4代目スプリンタートレノ。1980年代を代表する名車です。
カローラレビンの姉妹車としてリリースされたスプリンタートレノは当初、人気面でカローラレビンに劣っていたことでも知られています。
ところが1995年に連載が開始した人気漫画「頭文字D」の主人公の搭乗車種として登場したことにより、スプリンタートレノの人気は生産終了後にも関わらず急上昇。現在まで根強い人気を維持しています。
中古相場は200万円台前半から購入が可能。しかしながら状態が良い個体の場合は相場の高騰が継続していることもあり、現在では600万円台前半と非常に高額です。
一方で長年高い人気を維持している車種だけあり整備やレストア技術が確立されているため、一般的な旧車と比較して車両のメンテナンスのハードルは低いと言えるでしょう。
時代を彩る名車をお手頃な価格で
ヤングタイマーとは、現在から30年程度前、1980〜2000年代頃までに生産された車のことを指す旧車のカテゴリのこと。初回登録から30年以上が経過した自動車を指すドイツのオールドタイマー対をなすカテゴリとして誕生しました。
そんなヤングタイマーが幅広い層から人気を集めている理由は近年のクラシックカー人気と、コストパフォーマンスの二つ。
当時を感じさせるレトロなデザインはもちろんのこと、オートエアコンやパワーウィンドウなども一般的になった年代のため利便性を持つ点、まだまだ走れる個体を比較的手頃な価格で購入できる点がヤングタイマーの魅力です。
エコカーが推進されている昨今、古き良きモデルに再び目を向けてみるのも良いのではないでしょうか。
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