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エンジンのオーバーホール、その費用やメリット、注意点を理解しよう

エンジンのオーバーホール、その費用やメリット、注意点を理解しよう

エンジンのオーバーホールとは、エンジン本体をバラバラに分解、点検し、一つひとつのパーツを洗浄します。使用限度を超えた部品を交換して、各部を規定値どおりに再び組み上げ、新品時のコンディションを取り戻す作業を指します。

これにより、エンジンなどの新品時の状態に戻そうとするのがオーバーホールの主たる目的。主に旧車などの希少モデルを所有しているオーナーが実施することが多い選択肢です。

愛車に乗り続けたいと考えている方にとっては心強いチューニング方法の一つと言えますが、オーバーホールにかかる費用や実施を検討すべきタイミングは意外と不透明。

そこで今回は車におけるエンジンのオーバーホールについて解説を進めていきます。

1 カーライフにおいてエンジンのオーバーホールは必ず検討すべきものなのか?

結論から申し上げると、エンジンのオーバーホールは必ず行わなければいけないものではありません。

もしオーバーホールを検討していたとしても20年、20万kmぐらいまでであればオーバーホールをしなくても問題ありません。

後述しますがエンジンのオーバーホールを実施するとなると中古車が購入できるほどの費用が発生する可能性もあります。オーバーホールをするぐらいならその車を買取に出して新しい車を購入した方がいいかもしれません。

このように多額の費用を発生させてオーバーホールをすることは、必ずしもカーライフにとって最適解となるわけではないのです。

どうしてもオーバーホールを行いたい場合は、必ず信頼できる車屋さんに相談してください。オーバーホールを適切に行える業者は少なくなってきているため、間違った業者選びをすると愛車がダメージを受けてしまうかもしれません。

2 オーバーホールのメリットはエンジン性能の向上

オーバーホールを実施することで通常は行う前よりエンジン性能を向上させることが可能です。

しかしエンジンの各部の摩耗したパーツや、劣化した部品を交換して組み上げているため、新車の頃のエンジンスペックよりも性能が上がることは基本的にありません。

エンジン性能を向上させることが目的なのであれば、オーバーサイズのピストンを使ってボアアップを図ったり、圧縮比を高めるなどの方法があります。また高性能エンジンに載せ替える「エンジンスワップ」なども方法の一つです。

エンジンスワップについて実施する上での注意点や、メリット・デメリットなどはこちらをご覧ください。

3 オーバーホールを実施することで生じるいくつかのデメリット

エンジンのオーバーホールを実施することはメリットばかりではありません。場合によってはエンジンの性能を低下させるリスクがあることも覚えておきましょう。

エンジンは金属同士の摩擦とそのバランスによって成り立っています。例えばエンジンが寿命で性能低下する前にオーバーホールしてしまうと、逆にエンジンのバランスが崩れて性能が低下することも考えられます。

難易度の高いチューニング方法のため、結果としてコストが高額になりやすいこともデメリットとして挙げて差し支えないでしょう。

前述した通りオーバーホールはエンジンを分解するため時間や手間がかかり、それに伴い整備士には高度な技術や豊富な知識が求められます。当然ながら実施するためにはそれなりの設備が必要になるので、最近ではオーバーホールなどの重整備を実施してくれる整備工場は減少傾向にあります。

エンジンを開けてみないと、どのパーツが再利用できてどの部品が交換が必要なのか熟練のメカニックでなければ判断が難しく、設備も必要になるのでそれ相応の費用が必要になってきます。

オーバーホールを検討する際は、実施のタイミングをよく考えて依頼しましょう。

4 オーバーホールを検討すべきタイミング

最初にお伝えしたようにエンジンのオーバーホールは、基本的には実施する必要はありません。なぜならエンジン自体の寿命は、走行距離が30万〜50万kmに設計されているからです。

もし走行距離で判断するのであれば、20万kmを超えたあたりを目安にするといいでしょう。具体的にはエンジン本体からオイルがにじみでていたり、エンジンオイルの減りが早くなったという状態です。

もともと、エンジンオイルが減少すること自体は正常なことです。しかしながらオイル交換後に数千kmしか走行していないのに、明らかにゲージが下限に近付いている場合は注意が必要です。こまめにオイル交換をしているのであれば、大きな問題に発展する可能性は低いでしょう。

しかしながらオイルが減りやすくなっている状態を知りながら、運転を続けているとエンジン内の摩耗が進行しているので注意が必要です。

この状況が進行してしまうと、オーバーホールどころか愛車を廃棄処分にするしかないケースも。不安な方は業者に点検依頼をすることをおすすめします。

その他にはエンジンアイドリング時にマフラーから白煙がでているケースや、急加速時などに加速が鈍くマフラーから白煙がでる症状は、一部のパーツが損傷していることを疑いましょう。これはエンジンの燃焼室にオイルが入り込むために引き起こされる現象の一つで、通常のエンジンでは見られない現象です。

白い湯気のようなものがマフラーからでることもありますが、特に問題はありません。車内が寒い時に発生することが多く、臭いは無臭です。すぐに消えることも特徴で、車内が温まるとでなくなります。

またエンジンから“カタカタ”などの異音が発生する際は、エンジン内部のパーツが破損している可能性が高いです。この場合はエンジンブロー等に繋がることもあるため、早急に点検やオーバーホールを検討することをおすすめします。

5 オーバーホールにかかる費用と時間

エンジンのオーバーホールは、自動車整備の中でも特にコストがかかる領域です。

基本的に工賃と部品代が必要になり、ガスケット類の交換のみで約20〜30万円。ピストンやクランクなどを交換しなければいけないケースであれば、50万円前後の費用がかかってくることも少なくありません。また、車種や状態によっては100万を軽く超えることも。

また輸入車をオーバーホールする場合は、国産車に比べ費用がより多く発生する可能性もあります。

車によってはエンジンを下ろすのにアクスルやサブフレーム、ミッションなどの部品を降ろさらなければいけないなど、非常に手間がかかりパーツ代が高くなりがちです。

オーバーホールを依頼した場合、一般的な故障とは異なるため作業が完了するまでの時間も必要です。エンジンを開いてみないと不具合、故障箇所の特定ができないため「エンジンのオーバーホールは〇〇日で終わる」と言った基準はありません。

一つ一つのパーツを細かく精査するため、最低でも1ヶ月を目安と考えてください。

6 オーバーホールとレストアとの違い

車における検査と修理が目的のオーバーホールに対し、車を新品状態に戻すレストアも整備方法の一つ。

自動車におけるレストアには、クラシックカーやヴィンテージカーなど、製造されてから時間が経過した旧車を、もう一度新車同様の状態に復元するという意味が含まれます。

また、レストアには大きく分けて「セミレストア」や「フルレストア」の2種類に分類されます。セミレストアは事故を起こした時などに、破損した一部分を修復する作業です。

一方フルレストアは、車の外装や内装部分はもちろんですが、エンジンやパーツまで、全てを新たにのせ変えることで新車のような状態まで仕上げること。またフルレストアに近い言葉で「レストモッド」があります。これは、レストアと一部を変更する意味の「モディファイ」を掛け合わせた造語。

旧車をレストアし修復させるのはもちろんですが、一部をカスタマイズすることで旧車のクラシックな雰囲気は残しつつも、現代風にアレンジすることができる手法です。

レストアして当時の新車のようにするだけでも相当な時間もお金もかかりますが、それをさらにモディファイするわけですから、ある意味一番贅沢な車と言えます。

レストアやオーバーホールを実施することで、愛車に長く乗り続けられることができるため、愛車の状態にあわせて検討するのもおすすめです。

レストアについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

オーバーホールを検討する際は必ず信頼できる業者へ相談すること

今回は車におけるオーバーホールについて記載してきました。

必ずしもオーバーホールをする必要はありませんが、行う場合は専門性が高と比例して費用も高額となることを覚えておきましょう。

もしもオーバーホールを行う場合は、技術力のある信頼できる業者へお願いしてください。もちろんわたしたちへのご相談も大歓迎です。

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