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水没車を修理する際の見極めるポイントについて

水没車を修理する際の見極めるポイントについて

水没車は名前の通り、水災により水没してしまった車を指し、冠水車や水害車とも呼ばれています。

一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)によると水没車は、「集中豪雨や洪水などにより、室内フロア以上に浸水したもの、または、その痕跡により商品価値の下落が見込まれるもの」と定義されています。

では、水没車を修理する場合は、どのような手順で進めていくべきなのでしょうか。また、修理の際にかかる費用やどこに依頼すべきなのかなども気になるところ。

今回は、水没車を修理する際の手順や買い替える場合との判断基準などについて触れていきます。

水没車の見分け方のポイントと売却時の注意点については、コチラをご覧ください。

1 水没した場合の対処法

万が一、所有車が水没してしまった場合、どのような行動をとるべきなのでしょうか。

ここでは車が水没した場合に、まず行うべき対処法についてお伝えします。

1-1 自分で処理せずレッカー車を手配すること

車が水没しているのを確認したら、まずは安全な場所へと移動しなければいけません。

その際、自分で対処するのではなく、レッカー車を手配し移動の依頼をしましょう。

自動車にはバッテリーが搭載されており、エンジンを始動させると水に濡れた電気系統がショートして感電する可能性があるためです。

そのため、自分で対処するのではなく、業者に連絡し対応してもらうことが大切です。

1-2 専門家にチェックしてもらう

水没が疑われる車をレッカー移動したら、次は被害を受けた自動車の状況を把握しましょう。被害状況については、自分で確認することは難しいため専門のプロに依頼することをおすすめします。

廃車や売却を検討しているのであれば、自分で判断しても問題ないでしょう。しかしながら、修理を検討しているのであれば、車の被害の程度が少ない場合でも、エンジンなどの電気系統が故障しているケースは少なくありません。

その場合、当然ながら修理費も通常よりも高額になり、時間も多くかかってしまいます。また修理ができればいいですが、場合によっては修理自体が不可能なことも。

そのため、必ず専門家に被害状況を確認した上で、修理すべきか廃車にすべきなかを判断しましょう。

2 水没程度ごとの修理費用

水没の程度によりますが、修理することも可能です。修理する際は、水没程度によって修理費用が異なります。

ここでは、水没車を修理する際の具体的な費用感を、ケース別に説明します。

2-1 タイヤの下半分まで浸水した場合の修理費用の相場

自動車の水没被害がタイヤの下半分までだった場合、タイヤとブレーキローターの交換で対応できることがほとんど。

タイヤの交換費用は、1本あたり2千~8千円が相場です

ただし、タイヤの下半分までが浸水している場合、そのまま乗り続けることも可能ですが、浸水の原因が海水だった場合は、各パーツの錆の原因となることを覚えておきましょう。

そのため被害にあった際は、まずは真水でタイヤを洗い流し修理依頼をしてください。その際、海水に浸かってしまったことを伝えれば、必要なパーツのみの交換で済むことも。部品交換が少なく済めば、修理費用も当然ながら抑えることができます。

次にブレーキローターの交換費用ですが、タイヤ1本あたりで工賃が4千〜5千円程度が一般的。

それに加え部品代が1本あたり約1万〜2万円の費用が必要です。そのため4輪すべて交換するとなると、およそ6万〜10万円かかる計算となります。

2-2 タイヤの上半分まで浸水した場合の修理費用の相場

タイヤの上半分まで浸水した場合は、ドライブシャフトやマフラー、電気系統などの重要パーツにまで影響が及んでいる可能性が高いです。

そのため被害がタイヤ下半分と比べ、修理内容が異なり修理費用も高額になりがち。

特に注意すべきなのがドライブシャフトで、エンジンの駆動をタイヤに伝えるための重要なパーツです。

ドライブシャフトのブーツ内には潤滑油が充鎮されているため、水没すると潤滑油が溶けてしまいます。そのため、交換するケースがほとんどです。

ドライブシャフトの交換費用は、10万〜20万円が相場。浸水した状態で走行し続けると、ドライブシャフトが故障する可能性が高いため交換した方が安全です。

また、マフラーやエンジンの修理も検討しなければいけません。

浸水によってマフラーが水を吸い込んでしまった場合、マフラーだけでなくエンジンにまで被害が及ぶ可能性が高くなります。この2つのパーツは言うまでもなく、自動車にとって重要なパーツです。

マフラーやエンジンは車種によって、搭載する部品が異なるため修理費用は一概には言えません。エンジンの場合、車種によっては100万円以上の修理費用が必要になることも覚えておきましょう。

マフラーまで水没してしまった場合は、問題なく走行できる場合でもむやみにエンジンをかけずに一度修理業者などの専門家に見てもらうようにしましょう。

 2-3 フロアまで水没した場合の修理費用

水没被害が車内のフロアまで及んでいた場合、修理費用は100万〜200万円と非常に高額になるでしょう。

被害がフロアまで及んでいるのであれば、前述したようなエンジンなどの修理も視野に入れる必要があります。

そのため、修理ではなく買い替えを検討する方がほとんどです。これは修理費用が高額になる点と、例え修理ができたとしても車の何処かに再び不具合が生じる可能性が高くなるためです。

エンジンの交換には高額な修理費用がかかる上に、エンジンルームまで浸水すると内部にゴミも蓄積してしまいます。さらにフロアまで浸水すると、クリーニングを実施しても悪臭に悩まされることも少なくありません。

河川の氾濫などによって汚水に浸かってしまうと、例えクリーニングをしても悪臭を完全に消すことは難しいのです。

高額な修理費用をかけても、近い将来不具合がでる可能性があるのであれば、新しい車に買い替えた方が安く済むかもしれません。

3 修理はどこに依頼すべきか

3-1 ディーラー

水没車の修理先の一つとして、ディーラーがあります。

ディーラーでの修理では、故障部品は純正パーツの新品と交換されることが魅力。被害にあった自動車を、できるだけ新車に近い状態に修理したい場合におすすめです。

ただし、費用が高額になることが多く、部品の取り寄せにも時間が掛かってしまう場合があります。

取り寄せる期間中は、代車などを貸し出してくれますが、あまりにも修理費用が高額になる場合は、買い替えを検討した方がいいでしょう。

3-2 整備工場

整備工場も水没車の修理を対応してくれる場合があります。

ディーラーに比べ、費用を抑えられることがメリット。ディーラーでは故障部品を新品パーツに交換するのに対し、整備工場では中古部品を使用するため、修理費用を抑えることができます。

その反面、整備士の技術の差があるので、場合によっては後々、故障などの問題が発生することも。また水没車の修理を断られるケースも少なくありません。

そのため、整備工場に依頼する際は、信頼できる場所に修理をお願いしましょう。

4 水没車の修理に保険は適用できるのか

前述の通り、水没車の修理は被害の程度によって異なります。

修理をするのであれば、自動車保険の使用を検討される方も多いでしょう。では、保険が適用される修理と対象外のケースには、どのような違いはあるのでしょうか。

ここでは、水没車を修理する際に、保険が適用される範囲と対象外のケースなどを説明します。

4-1 保険が適用される範囲

自動車保険が適用されるのは、水没の原因が台風や大雨による洪水などの自然災害の場合です。

自然災害が原因で、エンジンが浸水し故障した場合、もしくは水没車の時価額よりも修理費が高いケースは「全損」扱いとなります。この場合は、保険会社で契約時に設定した保険金が支払われることが一般的。

ただし、自然災害で水没してしまった場合でも、保険の対象外となるケースがあります。補償対象外となるケースは次章で紹介します。

4-2 補償の対象外になるケース

自然災害であっても、保険が適用されないケースがあります。それは、地震や津波、火山の噴火など、予測不能で突発的に大きな規模の災害に繋がるケースです。

このような災害は被害の規模が計り知れず、保険会社も補償の設定が難しいため補償されないことがほとんど。ただ、自動車保険の「特約」の契約をしている場合であれば、予期せぬ自然災害でも保険金の支払いがあることもあります。

加入する自動車保険によって内容が異なるため、気になる方は自分の保険内容を確認しておきましょう。

4-3 保険が適用できても全額補償されるわけではない

台風や大雨による洪水などの自然災害であれば、保険が適用されるとお伝えしました。しかしながら、修理代金を全額補償することを確約されているわけではありません。

補償金額は、自動車保険を契約した際の車両保険金額が支払の上限となります。つまり、車両保険金額以上の修理費がかかる場合は、別途支払わなければいけません。

また、所有車の時価額を車両保険金額が下回っている場合は、支払われる保険金が少ないこともあります。あらかじめ、契約した保険内容を確認しておくと安心です。

状況に応じて修理か買い替えを検討しよう

修理にすべきか買い替えるべきか、判断が難しい水没車。

全ての車が修理できないわけではありませんが、専門家に被害状況を確認してもらい判断を仰ぎましょう。

状況によっては修理が可能ですが、場合によっては故障のリスクを抱えてしまうことも少なくありません。また、例え走行できたとしても、時間が経てば突然動かなくなることも。

水没車を修理するのは、リスクが高い行為ではあるので、状況に応じて買い替えを検討してみてもいいでしょう。

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