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当時は失敗作だった!?クジラの愛称で人気を集めた4代目クラウン

当時は失敗作だった!?クジラの愛称で人気を集めた4代目クラウン

英語で「冠」や「王冠」を意味するクラウン。

そんな名前を一台の車に命名したのが、日本自動車メーカーを牽引するトヨタ。

長い歴史を持つシリーズとしても知られており、「国産車を常にリードし続ける王座の印」という想いが込められています。その車種名通り、時代ごとにユーザーが求める日本の高級車像が反映されてきました。

しかしながら、シリーズの中には失敗作と酷評されたモデルも存在します。それが1971年にデビューした4代目クラウン。リリース期間ではあまり日の目を見ることができなかったモデルですが、現在では特徴的なデザインなどから人気を集めている一台です。

そこで今回はクラウンシリーズの中でも4代目クラウンにスポットを当て、その魅力などについてお伝えします。

1 クラウンの系譜

そもそもクラウンを開発着手したのは1952年のこと。

当時の日本は高度経済成長期に差し掛かるタイミングで、さまざまな産業が成長しており、自動車産業もその内の一つでした。

現在では、あまり考えられないかもしれませんが、当時の道路は舗装されていることが少なく快適に車を走行できる道はほとんどありませんでした。

初代クラウンは、それまで日本自動車メーカーではチャレンジしてこなかった純国産設計を試みたことでも話題を集めたモデル。環境が悪い道路でも快適な乗り心地を実現すべく、トヨタ独自の技術で開発されました。

そして開発を着手してから約3年の月日が経ち、1955年に登場したのが初代クラウン。その後、数々の名車を開発しトヨタのフラッグシップモデルとして成長を遂げていきます。

クラウンシリーズは、日本初となる技術を搭載していることもポイント。さらにモデルによっては、世界初の技術を取り入れていることも少なくありません。

初代から受け継いだ2代目クラウンでは、日本初となるノークラッチ式の「トヨグライド」を一部ラインナップ。また国産車初の「V型8気筒OHVエンジン」を搭載したことでも有名です。

1967年にデビューした3代目クラウンでは、国内初の「ペリメーターフレーム」を採用。5代目クラウンは世界初の「オーバードライブ付4速オートマチック・トランスミッション」を採用しています。

現在では定番のツートンカラーを採用したのは、6代目クラウンが日本初です。「いつかはクラウン」のキャッチコピーで一世を風靡した7代目クラウンは、日本初となる「スーパーチャージャー仕様」をラインナップ。

シリーズ最高販売台数を記録した、8代目クラウンは「CDインフォメーション」を世界で初めて採用。11代目クラウンは、世界初となる「マイルドハイブリッド」を2001年に発表しています。

その他にもトヨタ独自の技術が搭載されているモデルなど、時代を彩ってきた一台です。

また高い信頼性や車両の耐久性に優れていることから、タクシーや教習車、パトカーに至るまで業務用や特殊車両としても利用されています。官公庁などの公用車や企業の社用車としても活躍しているシリーズです。

クラウンの歴代車種の特徴についてはコチラをご覧ください。

2 「史上最大の失敗作」と言われた4代目クラウン

クラウンシリーズは先進的な技術を取り入れ、多くの自動車ファンを魅了してきました。今回のお話のメインでもある4代目クラウンも例外ではありません。

先代までは正式名称が「トヨペット・クラウン」でしたが、4代目より正式名称が「トヨタ・クラウン」に変更しています。革新的なボディデザインや、新型エンジンを一部のモデルに搭載するなど話題を集めた一台です。

しかしながら、ユーザーの反応はいまいちで「史上最大の失敗作」と言われることも。

その原因は、皮肉にも革新的なボディデザインが関係しています。

設計上フロントグリルが小さくなってしまうことからエンジンルームへ十分な通風ができず、夏場にはオーバーヒートが続発してしまう結果に。またボディの先端形状の見切りの悪さから、取り回しに支障が出たことによる不評が相次いだことも原因の一つ。

結果として販売台数は伸び悩み、長年競合車種だった日産が提供するセドリック・グロリアにも完敗を喫してしまいます。

ただ月日が流れた現在では、その特徴的なボディデザインやクラウン特有の乗り心地など高い人気を誇る一台です。販売台数が伸び悩んだことで市場にあまり出回らず、旧車市場では高値で取引きされるケースも少なくありません。

3 4代目クラウンの特徴

販売当時は失敗作と揶揄された4代目クラウン。しかしながら、4代目クラウンはシリーズの系譜を受け継ぎ、多くの先進的な技術を搭載したモデルです。

ここでは、4代目クラウンについての特徴をお伝えします。

3-1 斬新かつ革新的なボディデザイン

4代目クラウンは、斬新かつ革新的なスタイリングが魅力。

「スピンドル・シェイプ」と呼ばれる丸みを帯びたスタイルで、当時では珍しかったスタイリングが特徴的でした。その風貌からデビュー当時では“ナマズ”と呼ばれており、あまりいいイメージを持たれてはいなかったのです。

販売を終了してから、再評価され徐々に人気に火がつき始めます。その頃から“クジラ”の愛称で呼ばれ始め、現在でも多くのファンから親しまれています。

また先代まで採用されていた三角窓を廃止し、曲面を多用したボディに変更。またバンパーをボディー同色としたカラードバンパーの標準装備を特徴としています。

3-2 最上級グレード「スーパーサルーン」を初ラインナップ

ボディタイプは「4ドアセダン」「2ドアハードトップ」「5ドアワゴン」「ライトバン」の4種類をラインナップ。

販売当初のパワーユニットは、直列6気筒2Lエンジンをラインナップ。

グレードは先代を踏襲していますが、セダンとハードトップに、最上級グレード「スーパーサルーン」が新たに設定されました。また新型の直列6気筒2.6Lエンジンを搭載する、2600スーパーサルーンが設定されたこともトピックの一つ。

これによりクラウンシリーズ初の3ナンバー車が誕生したモデルでもあります。

その他にもEFIと呼ばれる電子制御燃料噴射装置や後輪ESC(横滑り防止装置)、電動リクライニングシートが採用されています。また世界初となるアイドリングストップ機能が搭載されるなど、当時の最先端の技術が盛り込まれていたことも特徴です。

再評価され人気に火がついた4代目クラウン

1971年にデビューを果たした4代目クラウン。

斬新かつ革新的なボディデザインや、最上級グレードにスーパーサルーンを設定している一台。しかしながら、不具合が多くユーザーからは史上最大の失敗作と言われることも。

結果的に販売台数は伸び悩みましたが、トヨタの技術を集結し革新的なモデルとして話題を集めました。その後、特徴的なボディデザインからクジラの愛称で親しまれ、搭載されている技術にも目が止まり再評価された一台でもあります。

現行車でもあまり見かけないボディデザインが特徴の4代目クラウンに注目してみてはいかがでしょう。

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