孤高のエンジンと呼ばれたロータリーエンジンとは?構造から搭載した3つの名車を紹介

孤高のエンジンと呼ばれたロータリーエンジンとは?構造から搭載した3つの名車を紹介

孤高のエンジンと呼ばれている「ロータリーエンジン」。

マツダがリリースしている自動車に多く採用されており、最近ではお目にかかれなくなってしまったもの。しかし2021年にロータリーエンジンを搭載予定の「RX-9」の発売が噂されており、多くのファンがその動向に注目しています。

主にスポーツカーに搭載されているロータリーエンジンですが、今回は構造から仕組み、ロータリーエンジンを採用することのメリットやデメリットまで詳しく解説していきます。

1 孤高のエンジンと呼ばれた「ロータリーエンジン」とは?

ロータリーエンジンはシリンダー内で、ローターと呼ばれる回転子を回して動力を得る内燃機関のこと。

正式名称はパンケル・ロータリー・エンジン。発明したのはドイツのフェリクス・ヴァンケル。回転子が三角形になっているおことが特徴の一つ。元々は航空機用エンジンとして開発されたものでした。

ロータリーエンジンを自動車用エンジンとして世界で初めて実用化したのはなんと現在のマツダ。

本体重量が軽量なことが特徴で、世界最軽量の部類に分類されます。また小型で振動が少なく、騒音も少なくハイパワーであることもメリットの一つ。

そのためエンジンルームに制約の多いスポーツカーに採用されていることがほとんどです。

2 4つのパーツから構成されるロータリーエンジンの構造

ロータリーエンジンは「ローター」「シール」「エキセントリックシャフト」「ハウジング」の4つのパーツで構成されています。

ここではそれぞれのパーツについて説明していきます。

2-1 おにぎりの形状に似ているローター

ローターはレシプロエンジンのピストンやコンロッドにあたる部分。

見た目は三角形になっており、中心にはローターベアリングを介してエキセントリックシャフトがはめられる丸い穴の部分があります。またその縁にはサイドハウジングのギヤ部と、かみ合う内歯の歯型(インターナルギヤ)が設けられていることが特徴。

その見た目から自動車ファンの間では「おにぎり」と呼ばれることも。その形状と位置はエンジンの燃焼特性に大きく影響しているので、緻密な設定が必要になる部分。エンジンの出力特性や燃費性能、排出ガスなどに関係しています。

ローターハウジング幅は10Aと13Aの60mm、12Aの70mm、13Bの80mmの3タイプ。ローター外周の湾曲した3面それぞれで燃焼エネルギーが得られ、偏心回転運動を継続しながらもスムーズに強力な軸回転力が発生する仕組みです。

燃焼面の表面積が広いことが特徴で、レシプロエンジンよりも小さな排気量で大きな馬力を生み出せることが最大の魅力。

2-2 複雑な構造のシール

シールはレシプロエンジンではピストンリングに該当しており、ローターに取り付けられているもの。ロータリーエンジンは構造がシンプルですが、シールはレシプロエンジンに比べ複雑になっています。

シールは「サイドシール」「アペックスシール」「コーナーシール」「オイルシール」の4種類。

簡単に解説すると、

・サイドシールはレシプロエンジンでは圧力リングに該当し、ローター横に配置されています。これはサイドハウジングとの間の気密を保つためのもの。

・アペックスシールはローターの3つの頂部に配置されるもの。隣接する各作動室間の気密を保つと共に、ペリフェラルポート排気の場合は吸排気バルブの役回りも。

・コーナーシールはアペックスシールとサイドシールのつなぎ部分の気密を保つためのもの。

・オイルシールは作動室への潤滑油の余分な流入を防ぐためのもので、レシプロエンジンと働きは変わりませんが設定は非常に複雑となります。

レシプロエンジンよりもシール部分が多いことが特徴で、長さもレシプロエンジンより長くなっています。

2-3 エキセントリックシャフト

エキセントリックシャフトはレシプロエンジンのクランクシャフトに該当する部分。

固定ギアの周りで偏心回転運動をするローターの動きを駆動軸として、回転運動に変換する部品です。

車の出力軸のことで「シャフトの主軸」「メイン軸受け部」「ローター軸受け部」の3つで構成。主軸とメイン軸受け部の中心から外れた箇所にローター軸受け部が設置されている構造になっています。

レシプロエンジンに比べフリクションロスが小さく、振動面も抑えられることがメリット。

2-4 ローターハウジング

ローターハウジングはレシプロエンジンのシリンダーブロックに相当。ロータリーエンジンを形成する上で最も基本の部分です。

ハウジングの内壁面がまゆ形のトロコイド曲線で形成。これはアルミニウム合金鋳物製のハウジングであり、サイドハウジングと同様にエンジンの外壁が役割です。

サイドハウジングはレシプロエンジンのシリンダーヘッドに該当。吸気・排気を行うためにサイドハウジングには2つの孔が開いており、上部分が吸気孔で下の箇所が排気孔です。

内壁画には点火プラグの取付け部分や排気ポートなどを開口しています。

ハウジング内周面の外側部分は、冷媒通路になっていることが特徴。剛性アップのためのリブや、冷却効果を向上させるためのフィンが設定されています。

3 レシプロエンジンとロータリーエンジンを比較すると

自動車に搭載されているエンジンはレシプロエンジンが主流。ロータリーエンジン同様に自動車エンジンですが、エンジンのサイクルを行うパーツが大きく異なります。

レシプロエンジンはピストンを使用してエンジンのサイクルを行っていることが特徴ですが、一方ロータリーエンジンはピストンではなく、ローターを使用し動力を作り出す構造です。レシプロエンジンはカムシャフトやバルブなど多くのパーツが使用されており、その構造は複雑なもの。

同じクラスの出力を出すタイプで比較した場合、軽量でコンパクト設計になることがロータリーエンジンのメリットです。ロータリーエンジンは燃料を爆発させ、中心にあるおむすび型のローターを回転させてエネルギーを作っています。コンパクトな設計なためパーツが少なくてすむことがメリット。

一方レシプロエンジンはピストンの往復運動によって稼働しています。往復運動時に端に来たときに止まって反対側に動くので、エネルギーのロスに繋がってしまうことがネック。

しかしロータリーエンジンでは回転運動になるためその無駄がありません。これによりコマが静かに回転するのでエンジン自体に振動が少ないことも魅力の一つ。

エンジンの構造や仕組みについて詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

4 ロータリーエンジンを搭載した往年の名車3選

4-1 ロータリーエンジンを国産車で初めて搭載した「コスモスポーツ」

コスモスポーツは1967年にリリース。10A型ロータリーエンジンを搭載したモデルが、マツダより発売されました。これは国産車で初となるロータリーエンジンを搭載したことで、多くの注目を集めた一台。

その性能は最高出力110ps、最高速度185km/h、0-400m加速16.3秒。レシプロエンジンでは、なしえない抜群の加速性能に流線型を突き詰めたスタイリングで、「夢のスポーツカー」とも言われるほど。見た目はコンパクトかつスマートでありながらも、そのパワフルな走りで数々のファンを魅了しました。

マツダコスモスポーツについて詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

4-2 スポーツカーセグメントに新風を巻き起こした「初代サバンナRX-7」

サバンナRX-7は1978年に誕生したモデル。当時は厳しい排出ガス規制への対応に日本の自動車メーカーは頭を悩ませていました。そんな中、突如として発売されたのがサバンナRX-7。それまでの日本製スポーツモデルの常識を大きく打ち破ったガラスハッチを持つスタイリングは多くの話題を集めました。

デザインコンセプトはワイド&ローでスタイリッシュなボディが特徴的な一台。搭載されているロータリーエンジンは12A型を採用。それまでの12A型とは異なり吸気ボートの形状を変更するなど改良作業を行いました。それにより最高出力が従来型に比べ5ps向上し、130ps /7000rpmを発生するほど。まさに日本のスポーツカーセグメントに新風を巻き起こした一台です。

サバンナRX-7についてさらに詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧だくさい。

4-3 ハイウェイの貴公子「ルーチェロータリークーペ」

ルーチェロータリークーペは1969年にリリースされた、ロータリーエンジンを搭載したモデル。キャッチコピーは「ハイウェイの貴公子」。

ボディタイプはハードトップクーペで、スーパーデラックスとデラックスの2種類をラインナップ。これは新開発のロータリーエンジンを搭載しており、コンパクトさを生かしたクラス初のFF方式を採用。その実力は126馬力を発揮し、最高速度190km/hをマーク。美しいボディで優れた高速走行を実現した一台です。

しかしながらルーチェロータリークーペは、オーバーヒートやドライブシャフトからの異音などの問題が発生。これにより、リリースから3年後の1972年に生産終了を迎え生産台数は僅か976台。現在では希少車として人気を集めている一台です。

まとめ

今回はロータリーエンジンについて解説してきました。

エンジンルームに制約の多いスポーツカーに採用されていることがほとんど。国産車ではマツダのみがロータリーエンジンにこだわり、車を開発・販売しています。

今では低燃費や操作性に優れた自動車が人気を集めている時代です。2021年にはロータリーエンジンを搭載したRX-9の発売も予定され、次世代の新たな車種が誕生するかもしれませんね。

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